解答と解説

1.

(1)A…肝臓 B…じん臓 C…肺
(2)イ
(3)d
(4)a
(5)h
(6)k
(7)イ

血液の流れを追いながら、各器官のはたらきを思い出しましょう。

(1)
問題文の「細胞の活動でできる有毒の物質Xは、器官Aで
害の少ない物質Yにつくり変えられ、器官Bでこしとられる。」
という表現でA・Bは判断できます。
細胞の活動でできる有害な不要物はアンモニア(物質X)で、
それを害の少ない尿素(物質Y)につくり変えるのは
肝臓
A)の仕事ですね。
参考ページ…呼吸系・排出系・肝臓>細胞の呼吸 肝臓のはたらき
尿素をこしとって体外に排出するのはじん臓B)の仕事です。
じん臓では、血液中から尿素などの不要物をこしとって尿を
つくりますね。
参考ページ…呼吸系・排出系・肝臓>排出
器官Cは血液の流れから判断できます。
心臓の弁の向きでもわかりますが、正面から見た図だということで、
向かって左は右心房・右心室、右は左心房・左心室になります。
参考ページ…循環系>心臓のはたらき
心室からは必ず心臓の外へ血液が出ていくので、
心臓を出て器官Cを通り、心臓にもどる循環(肺循環)ができて
いることから、器官Cだということがわかります。
参考ページ…循環系>血液の循環

(2)
血液の流れは一方通行で、心臓の心室は血液を押し出す部屋で、心房は吸い込む部屋です。
心室から出ていく血液をたどれば、向きはだとわかります。
心臓の弁の向きでも血液の流れる向きは判断できます。
参考ページ…循環系>心臓のつくり

(3)(4)
血液は二酸化炭素を捨て、酸素をとりこみます。
その後、心臓にもどって全身に酸素の多い血液(動脈血)が送られていきます。
肺から出てきた血液がいちばん酸素が多いですね。この血液が流れるのは肺静脈d)です。
肺へ入っていく血液が捨てられる直前の二酸化炭素をもっとも多くふくみます。この血管は肺動脈a)ですね。
参考ページ…循環系>血液の循環 呼吸系>肺のつくりとはたらき

(5)
ブドウ糖などの養分は小腸で柔毛に吸収され、門脈という血管を通って肝臓に送られます。
小腸と肝臓を結ぶ血管h)がもっとも多くの養分をふくんでいますね。
参考ページ…消化系>吸収 養分のゆくえ(参考) 呼吸系・排出系・肝臓>肝臓のはたらき

(6)
じん臓は血液中の尿素などの不要物をこしとって尿をつくり、排出します。
血液から不要物をとりのぞいてきれいにしてから血液をからだにもどしています。
じん臓を出た直後の血液がもっとも不要物が少ないですね。kの血管になります。
参考ページ…呼吸系・排出系・肝臓>排出

(7)
(1)でわかったように、物質Xはアンモニア(窒素原子と水素原子でできている)です。
細胞の活動で、窒素をふくむ有機物であるタンパク質)を分解するとできてしまう有毒な物質ですね。
参考ページ…呼吸系・排出系・肝臓>細胞の呼吸 原子と分子>分子をつくるもの

2.

(1)a…エ b…イ c…キ
(2)鳥類
(3)ヤモリ カメ
(4)E 魚類

手がかりが少ないので、けっこう難しいですね。動物の分類上の特徴をしっかり思い出しながら解いていきましょう。
いろんな線で図が見にくいので線をたどりながら、どの観点でどのグループを囲っているか注意します。
12種類の動物名を見ると、バッタとチョウ以外はセキツイ動物です。
『幼生と親では呼吸法が違うという特徴』という問題文より、Cグループは両生類
『背骨がないという特徴』という問題文より、Fグループはバッタとチョウ
『観点dは「子をうむか卵をうむか」である』という問題文より、
1個だけで囲まれているAグループが唯一胎生であるホニュウ類だと決定です。

参考ページ…動物の分類

(1)
Fグループの特徴は背骨がない(無セキツイ)であることでした。
観点aでは、Fグループ以外はひとつに分類されています。
そこで、Fグループ以外はセキツイ動物のはずなので、観点aはセキツイ動物か無セキツイ動物か()ですね。
セキツイ動物が5グループに分かれているということで、それぞれ「〜類」であると想像できます。
Aがホニュウ類、Cが両生類だとわかっているので、どちらも分類にふくむ観点cからいきましょう。
ホニュウ類と同じ特徴で、あとの動物は違う特徴といえば、選択肢からそれらしいものを選ぶと体温ですね。
恒温動物はホニュウ類と鳥類だけです。そこで、観点cは恒温動物か変温動物か()で、Bは鳥類だとわかります。
ここまでわかれば観点bも大丈夫ですね。
観点bでは、ホニュウ類だけがどちらにもふくまれていないことから、「卵」の関係であることを推測します。
両生類と同じ特徴、鳥類と同じ特徴で分かれているので、選択肢から卵を水中にうむか陸上にうむか)が想像できます。
鳥類・ハチュウ類は陸上に、両生類・魚類は水中に卵をうみます。
バッタやチョウも陸上に卵をうみます。
ただし、同じ昆虫類でもトンボやカなど幼虫時代水の中でくらすものは、水に卵をうむので、陸上に卵をうむのは昆虫類全体の特徴ではありません。
バッタやチョウに限ったこと、と考えてください。

ここから、Dがハチュウ類Eが魚類だとわかります。
参考ページ…セキツイ動物の特徴 無セキツイ動物(参考)
「光合成をおこなう」のは緑色植物の特徴なので、ダミーです。両生類だけうまく分類できないので、「えらか肺か」は無視します。
ホニュウ類だけでも肉食・草食が分かれますので、この分類も使いません。

(2)
(1)を考える途中でBは鳥類だとわかりました。

(3)
Dはハチュウ類ですね。ハチュウ類のものだけ選ぶと、ヤモリカメになります。
参考ページ…特殊な動物の例

(4)
心臓は魚類E)が1心房1心室の簡単なつくりで、両生類が2心房1心室、ハチュウ類が不完全な2心房2心室、鳥類・ホニュウ類が完全な2心房2心室、というようにだんだん分化された能率のよいつくりになっていきます。
参考ページ…循環系>血液の循環

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