肝臓のはたらき

肝臓は人体でもっとも大きく、もっとも重く、もっとも高温の器官です。
おもに消化系で登場していましたが、排出でも重要な役割を持っています。ここでは、大化学工場としての肝臓について、見ていきましょう。

肝臓のつくり(参考)

肝臓は右の胸の下あたり(横隔膜の下、「腹」の右上部)にあります。

※食用として売られている「レバー」は、
 牛や豚や鶏の肝臓です。
 栄養があることで有名ですね。

ウラに胆のうがあり、胆のうからは
小腸上部に入る(胆汁の通り道)が
出ています。

その他には小腸からくる血管(門脈)、
心臓からくる血管(動脈)、
心臓へもどる血管(静脈)、リンパ管
がつながっています。

肝臓のおもなはたらき

肝臓は化学工場のようです。
いろいろな物質を化学的に作り変えたりしていますが、おもなはたらきは以下の4つのうち、「胆汁の生産」「養分の流通」「尿素の生産」を覚えましょう。

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胆汁の生産
  胆汁を作ります。
  胆汁はいったん胆のうにためられてから小腸に送り出されます。

養分の流通
  小腸の柔毛の毛細血管で吸収された養分は、
  門脈を通って肝臓に送られます。
  肝臓は養分を貯蔵しやすい物質に作り変えて、
  必要に応じて養分をからだが利用できる形に
  作り変えて全身に送ります。

尿素の生産
  細胞から出た有害なアンモニアを、害の少ない
  尿素に作り変えます。
  尿素はその後、じん臓に運ばれてこしとられ、
  尿として排出されます。

有害物の処理
  体内に入ってしまった有害物をこわして、
  無害なものに作り変えます。

「尿素の生産」は「有害物の処理」の一部ですが、排出系と関係のあることなので、「尿素の生産」のほうで覚えてください。

※参考:「有害物の処理」で有名なのはアルコールの分解です。お酒にふくまれるアルコールを処理して水と二酸化炭素にしてしまいます。

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