Chester

【チェスター】

 England北西部の街。
 ディー川が湾曲し天然の要害となっている地形を持ち、川を遡る船にとっても良港であったこの街は、ローマ帝国支配以前からの歴史を持っています。

歴史−都市の誕生について−

 伝承によるとケルト人の時代に、現在の大聖堂が建っている場所に、ドルイド教の神殿があったとされています。
 さらにAD79年頃、ローマ人がウェールズ人に対する攻撃の拠点としてこの土地を選びました。その際、現在の大聖堂の地にアポロン神殿を築いたといわれています。
 ローマ人はこの地をCastra Deva-ディー川の野営地-と呼びました。その後のローマ人支配の中でCastra Devaは重要性を増してゆき単にCastraと呼ばれるようになります。それが転訛しChesterという名前になりました。


Eastgate Clock(城壁の上にあるかわいい時計)

 AD650年頃からサクソン人の街になってからもその都市の重要性は続きました。
 マーシア王エセルレッドの治世907年に、エスルフリーダが、当時Chesterに在住していたノルウェー系アイルランド人をデーン人の侵入から守るための砦を築き、それにあわせ街を大きく修復したとされています。


ロウズ 市内Eastgate付近

 現在市街中心部は、ロウズと呼ばれるテューダー様式の2階建て商店街があり、これらの建物が統一感を生み出し素晴らしい景観を作り出しています。 さらに城壁が街を取り囲んでいて、その上を散歩することが出来ます。 大聖堂が街の中心部にあり、街並み自体も非常に中世の名残をとどめている街です。


市内のゴシック建築

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