★北条時房〔時連〕(北条政子の弟 当時は時連を名乗った) ★北条義時(政子の弟で時連の兄) ★中原広元(後の大江広元 京都から来た公家出身の政治家) ★善信(頼朝の乳母の甥で広元の妻の従兄 政治家) ★二階堂行光(御家人)
義時「最近、放生会をサボる御家人が多すぎる!」
時房「そーですよ。マッタク・・・私が苦労して虫を集めて来たのに。」
義時「ま、それはトモカク・・・」
時房「兄上!トモカクじゃありません!あと1月もすれば野性の鈴虫や何かがイッパイ出回って値段も落ち着くのに・・・」
義時「あー・・・ムシムシ・・・なーんちゃって・・・」
時房「親父ギャグ・・・あのねぇ・・・養殖の虫は高いし・・・探して、値段の交渉に大変な思いを・・・放生会までに育てるのも随分、気を使っているんですよ!」
広元「時房様、お疲れ様でしたね。こーいうお仕事はヤッパリ時房様じゃないと・・・」
行光「そーですともぉ〜。ご立派な虫ゲッター・・・いえ、マスターでいらっしゃいます。」
時房「わっ、私は元服した・・・立派な大人なんですよっ!何の因果で虫の世話なんか・・・」
善信「その御苦労が報われる為にもイリュージョンな放生会を考えなくては。」
義時「ああ、それは良いお考えですね。イリュージョン・・・素敵じゃありませんか。」
広元「そうですねっ!ハンカチから虫が出たり・・・」
義時「いやいや、ハンカチからじゃ在り来たりですな。」
広元「あー・・・最近の視聴者・・・もとい・・・観覧者は眼が肥えていますからねぇ・・・」
義時「ヤッパリ壁を通り抜けるとか、鍵の掛かった箱から飛び出すとか・・・」
広元「成程、義時様は斬新なお考えでいらっしゃる。」
善信「と、いう事ですな。時房様。」
時房「はっ?と、いう事って・・・あの・・・」
善信「ここは時房様にイリュージョンの元祖、引田家に弟子入りして頂いて・・・」
時房「チョット・・・まっ、待って下さい。弟子入りって・・・私が・・・」
義時「頑張れよ。」
広元「これでサゾカシ参加者も増えて・・・解決ですね。」
時房「はぁ?・・・何で私がっ!・・・」
義時「いやぁ〜・・・今日は充実した会議でしたな。」
時房「嫌ですっ!!!」
義時「満場一致で可決!会議終わりっ!!」
☆建久二年八月十七日の出来事です。実際に放生会をサボるヤツが多いので、このメンバーで会議が行われました。なんて長閑なんでしょう?時房君16歳の頃の出来事です。
放生会とは、虫を放して(鳥の場合もありますが)・・・まあ、それが善行って事なんでしょうか?極楽往生を願っての行事だと思います。お値段は次期が早ければ早い程お高い訳で・・・その方が良いと思われていたのかも?・・・流石、鎌倉の御家人達?そーいう迷信に惑わされるのが嫌でサボる人が多かったんでしょうか?
しかし・・・そんな対策会議を真面目な顔で・・・この最強メンバーで?!実際は、どんな結論が出たんでしょう?
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