ショート・ショート


 21   宇治川渡河U
※北条泰時(2代執権義時の子で後の3代執権) ※佐々木信綱(御家人 宇治川渡河一番乗りを泰時の子の時氏と争った) ※水色狸(ドラ●もん?) ※の○太(?)
 
  泰時「味方が次々と川底に沈んで行くのを、大将たる者、指を咥えて見ている訳にはゆかぬ!」
水色狸「コンニチハ、僕ドラ●もん。」
  泰時「・・・まっ・・・また出た!狸と遊んでる暇は無い!!!」
水色狸「違う!僕は狸じゃない!嫌だなぁ。僕達お友達でしょ。そんな迷惑な顔をしないでよぉ。」
佐々木「・・・泰時様は狸とお友達で?」
  泰時「えっ・・・いや・・・まあ・・・チョット知り合いだが・・・」
佐々木「はぁ・・・変わったご趣味で・・・」
  泰時「そうだ!狸、河を渡りたいんだ。何とか出来ないか?」
水色狸「狸じゃない!!!タケコプターを貸してあげるよ。ほらっ・・・これを頭に着けてね。」
  泰時「そうか、ありがとう。5万個くれ!」
水色狸「そんなに持ってないよぉ。はい、5個。」
  泰時「たった5個?まあ、いいや。」
水色狸「あ、ミィちゃんとデートの時間だ。じゃ、頑張ってね。また来るから。」
佐々木「ええっ?やっ、泰時様、消えましたぞ。狸が・・・」
  泰時「いいんだ。アレは、そーいうモンなんだ。よし、頭に・・・グエッ!!!」
佐々木「泰時様っ?!ああっ・・・」
  泰時「くっ・・・首が絞まる!苦しい!!!」
佐々木「泰時様っ!」
  泰時「ふっ・・・う・・・し、死ぬかと思ったぁ・・・」
佐々木「あの・・・泰時様、兜が飛んで行きますが・・・」
  泰時「・・・あの忌々しい水色狸め!使えないじゃないか!」
佐々木「あの・・・もしかして兜や鎧をお脱ぎになって、お使いになった方が・・・」
  泰時「そ、そうかな?佐々木、今度はお前が使ってみろ。」
佐々木「ええっ・・・嫌でございます。狸の妖怪の道具など・・・」
  泰時「命令だ!嫌なら馬で渡ってみろ!」
佐々木「ええっ!そんな無謀な・・・」
  泰時「さあ、どっちにする?狸の道具か、馬か?」
佐々木「うっ・・・馬です。馬の方がマシです。」
  泰時「おお、そうか。頑張れよ。」
 
の○太「ドラ●もん、見て見て。アヤトリ上級編をクリアしたよ。」
水色狸「ええっ?!上級編?承久の変じゃ無いの?歴史の宿題で困っているんだと思ったのに。」
 
☆詰まらないオチで申し訳ありません。ベタだ・・・

 22   熟年離婚
※平清盛(平家の頭領 太政大臣) ※時子(清盛の正室) ※池の禅尼(清盛の継母) ※摂政家の女房(後に摂政家に嫁す清盛の次女?盛子を産んだ) ※常盤(義経の母で清盛の六女?能子を産んだ)
 
清盛「私は出家する。」
時子「まっ・・・あなた、私はこの日を待っていたんです。」
清盛「そうだろう。私も太政大臣を辞した後は時子とノンビリ厳島等へフルムーン旅行をと・・・」
時子「離婚して頂きます。」
清盛「あ?」
時子「仕事一筋のあなたと暮らす事に疲れたんです。」
清盛「そ、そんなぁ〜・・・」
時子「私が池の禅尼にイジメられても、あなたは庇ってくださらなかったわ。」
清盛「そんな、古い事を・・・義母上は、あーいう性格だから、私が妻を庇ったら余計に怒られると
   思って・・・」
時子「浮気も1度や2度じゃありませんでしたね。」
清盛「いや、それは・・・時子が懐妊中の短い間だけで、決まった側室は置かなかったし・・・」
時子「いくら何でも摂政家の女房や源氏の頭領の側室の常盤とかいう女にまで・・・」
清盛「い、いや・・・しかし、まあ・・・そーいう事は水に流して、これからは・・・」
時子「私は西八条の邸で暮らします。あなたは六波羅で長閑な老後をお送りくださいね。」
清盛「そんな・・・時子ぉ〜・・・」
 
☆「熟年離婚」というドラマを見ていると渡さんが清盛に、松坂さんが時子に見えてしまうのは私だけでしょうか?
六波羅は平家の軍事拠点。西八条は、いずれ公家に嫁がせる姫達の為に建てた雅な?邸で、実際は清盛が出家する遥か以前から清盛夫妻は別居状態だったようです。

 23   浪漫飛行 in 鎌倉
※水色狸(ドラ○もん?) ※の●太(?) ※北条時房(北条政子の弟) ※泰時(時房の甥 後の鎌倉3代執権) ※冬子(時房の正室 二階堂の姫)
 
の●太「ここは何処?江戸時代?」
水色狸「違うよ。鎌倉時代。」
の●太「へ〜・・・鎌倉時代って何?」
水色狸「の●太君、社会の成績悪いでしょ。」
の●太「ま、まあね。ねえ、でも意外に綺麗な街だねぇ。ゴミ収集車があったの?」
水色狸「あのね!この時代にソンナ物がある訳無いでしょ!!!」
  時房「わあっ?!み、水色狸!!!」
水色狸「違うっ!僕は狸じゃ無い!!!コンニチハ、僕ドラ○もん。あれ?この前の人だ。」
  時房「な、何で狸の妖怪が昼間っから歩いてるんだ?」
水色狸「狸でも妖怪でも無いったらぁ!あ、そうだ。小鯛を返すよ。1尾持って帰っちゃったんだ。」
  時房「小鯛?あんな一月も前の生魚、要らないよ。」
水色狸「チャント冷凍しといたから・・・はい。」
  時房「うわっ?!冷たい!な、何で夏なのに凍ってるんだ?」
の●太「ねえねえ、この人誰?」
水色狸「あれ?誰だったっけ?」
  時房「私は北条時房。」
水色狸「ああ・・・腹黒狸の一族だね。」
  時房「俺は狸じゃ無い!!!」
の●太「ねえ、お腹が空いたよぉ。」
水色狸「しょうがないなぁ・・・じゃ、一度帰ろう。」
  時房「わっ!ま、また消えた・・・?」
 
  泰時「何?叔父上、この小鯛は・・・」
  時房「先月の小鯛だってさ。水色狸が返してくれた。」
  泰時「へぇ〜・・・二階堂の領地には氷室があるのか。」
  時房「だから!冬子さんは狸と関係ない!」
 
☆江戸時代のゴミ事情を書いた本はナカナカ面白かったです。鎌倉時代も案外、分別&リサイクルがキッチリしていたのかも?

 24   放生会(ほうじょうえ)対策会議
★北条時房〔時連〕(北条政子の弟 当時は時連を名乗った) ★北条義時(政子の弟で時連の兄) ★中原広元(後の大江広元 京都から来た公家出身の政治家) ★善信(頼朝の乳母の甥で広元の妻の従兄 政治家) ★二階堂行光(御家人)
 
義時「最近、放生会をサボる御家人が多すぎる!」
時房「そーですよ。マッタク・・・私が苦労して虫を集めて来たのに。」
義時「ま、それはトモカク・・・」
時房「兄上!トモカクじゃありません!あと1月もすれば野性の鈴虫や何かがイッパイ出回って値段も落ち着くのに・・・」
義時「あー・・・ムシムシ・・・なーんちゃって・・・」
時房「親父ギャグ・・・あのねぇ・・・養殖の虫は高いし・・・探して、値段の交渉に大変な思いを・・・放生会までに育てるのも随分、気を使っているんですよ!」
広元「時房様、お疲れ様でしたね。こーいうお仕事はヤッパリ時房様じゃないと・・・」
行光「そーですともぉ〜。ご立派な虫ゲッター・・・いえ、マスターでいらっしゃいます。」
時房「わっ、私は元服した・・・立派な大人なんですよっ!何の因果で虫の世話なんか・・・」
善信「その御苦労が報われる為にもイリュージョンな放生会を考えなくては。」
義時「ああ、それは良いお考えですね。イリュージョン・・・素敵じゃありませんか。」
広元「そうですねっ!ハンカチから虫が出たり・・・」
義時「いやいや、ハンカチからじゃ在り来たりですな。」
広元「あー・・・最近の視聴者・・・もとい・・・観覧者は眼が肥えていますからねぇ・・・」
義時「ヤッパリ壁を通り抜けるとか、鍵の掛かった箱から飛び出すとか・・・」
広元「成程、義時様は斬新なお考えでいらっしゃる。」
善信「と、いう事ですな。時房様。」
時房「はっ?と、いう事って・・・あの・・・」
善信「ここは時房様にイリュージョンの元祖、引田家に弟子入りして頂いて・・・」
時房「チョット・・・まっ、待って下さい。弟子入りって・・・私が・・・」
義時「頑張れよ。」
広元「これでサゾカシ参加者も増えて・・・解決ですね。」
時房「はぁ?・・・何で私がっ!・・・」
義時「いやぁ〜・・・今日は充実した会議でしたな。」
時房「嫌ですっ!!!」
義時「満場一致で可決!会議終わりっ!!」
 
☆建久二年八月十七日の出来事です。実際に放生会をサボるヤツが多いので、このメンバーで会議が行われました。なんて長閑なんでしょう?時房君16歳の頃の出来事です。
放生会とは、虫を放して(鳥の場合もありますが)・・・まあ、それが善行って事なんでしょうか?極楽往生を願っての行事だと思います。お値段は次期が早ければ早い程お高い訳で・・・その方が良いと思われていたのかも?・・・流石、鎌倉の御家人達?そーいう迷信に惑わされるのが嫌でサボる人が多かったんでしょうか?
しかし・・・そんな対策会議を真面目な顔で・・・この最強メンバーで?!実際は、どんな結論が出たんでしょう?
 

 25   両刀
※武田信玄(戦国武将) ※油川氏(信玄に愛され5人の子女を産んだ) ※禰津氏(信玄の最後の側室かも?詳細は不明) ※高坂(信玄の二十四将の一人で近習の頃から寵愛を受けた?) ※秋山(二十四将の一人で武田勝頼と信長の姪の雪姫との縁談を仕切った 妻は信長の叔母)
 
油川「殿に新しいご側室ですって?」
高坂「はぁ〜い。禰津氏の姫で信州一の美女とか・・・」
油川「まっ!誰がソンナ事を?どーせ仲人口でしょう?」
高坂「いえいえ、殿が御覧になって・・・そのようにお褒めになったとか。」
油川「悔しいぃっ!で、でも私だって甲州一の美女と褒めてくださったし・・・負けないわ!」
高坂「はぁ〜い。頑張って下さい。油川の御方様が一番でございますよぉ。」
 
禰津「まあぁ・・・甲州一の美女?」
高坂「はぁ〜い。御自身で、そのように自慢しておいでで・・・」
禰津「冗談じゃ無いわっ!私が殿を虜にして思い知らせてやるっ!」
高坂「はぁ〜い。頑張って下さい。禰津の御方様の方が若くていらっしゃる分、有利ですよぉ。」
 
秋山「こ・・・高坂殿・・・あまり奥を乱すのは・・・」
高坂「ふっふっふっ・・・いくら美しくても所詮女。男同士の絆の深さには適いませんよ。」
秋山「殿の精神衛生上よろしくありませんな。」
高坂「大丈夫です。殿は私が慰めて差し上げます。うふふっ・・・」
秋山「はぁ〜・・・私には解りませんが・・・」
高坂「おやおや、男同士の愛に目覚めないとは・・・人生、半分損をしていらっしゃいますよ。」
秋山「余計なお世話じゃ!!!」
信玄「高坂ぁ〜・・・」
高坂「あ、ほらね♪」
信玄「女同士の争いは醜い!もっヤダ!私には高坂だけがぁ〜・・・うわぁ〜ん・・・」
 
☆信州一の美女と甲州一の美女。どっちが信玄により愛されたのかは謎ですが・・・
美男美女系の織田氏から嫁いで来た勝頼夫人の雪姫、秋山夫人の直姫の方が、もっと美しかったと思います。



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