「うみねこのなく頃に」
PC用同人ソフト/07th Expansion

[同人PCソフト]うみねこのなく頃に [第1話〜第4話] [同人PCソフト]うみねこのなく頃に散 Twilight of the golden witch[第5話〜第8話]<特典:ポストカード付き> [同人PCソフト]うみねこのなく頃に翼 これまでの贈り物、全部。詰め合わせ [同人PCソフト]黄金夢想曲 うみねこのなく頃に ~魔女と推理の輪舞曲~ 特典 Amazon.co.jpオリジナル「魔女からのレターセット」、真実のペン(赤・青)2本セット付き うみねこのなく頃に散 真実と幻想の夜想曲(通常版)



■目次
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■EP5当時の「魔女狩りの宴」概略
 EP5〜6の考察はコミック誌「電撃マ王」連載企画「魔女狩りの宴」に掲載しました。単行本としてはまとまっていないので、ここに概略だけ載せることにします。記事では原作から色々な論拠を挙げつつ考察していたんですが、そこを全部フォローするのは不可能なので本当に概略だけです。分かりにくい箇所や「何でそうなる?」という箇所があると思いますがご容赦ください。
 なお、EP1〜4の「魔女狩りの宴」は単行本『最終考察うみねこのなく頃に』に収録されています。第14夜以降はハノカゲさんによる挿絵あり。

【第19〜21夜】……中澤工さんとの三号連続うみねこ対談
・うみねこの印象について。
・拙著『最終考察』について。
・犯人は誰か?
・赤字の信頼性と戦人の主観。
・書き手視点で見たうみねこ。
・ダンテとの符号。
・碑文について。
・碑文の謎を解くと手に入るもの。
・六軒島の人々が生きている可能性。
・ベアトリーチェの正体について。
・源次の関与と素性について。
・黄金の蝶が出てくるシーンの意味。
・真里亞の世界について。
・謎解きゲームとしてのうみねこ。

【第22夜】……EP5考察・第一の晩の四人殺しと主観の信頼性
・第一の晩で犠牲になったとされるゲストハウスの四人は、誰も死んでいない。真相は「一行が口裏を合わせた嘘」である。探偵のヱリカは現場を目撃しているが、犠牲者の死体をチェックしなかったため真相を見破れなかった。
・主観を偽ることができない探偵のヱリカは、プレイヤーの味方と言ってもいい存在である。
・ノックス十戒で禁じられていないため、ヱリカが事実を誤認する可能性は残されている。

【第23夜】……EP5考察・第一の晩の死体消失と電話越しの蔵臼の声
・第一の晩の続き。残る源次と蔵臼に関しても一行が「死んでいた」という虚偽の主張を行っただけであり、この時点では生存していたと考える。
・この仮説は「死後、遺体は一切、移動されていない!」という赤字で裏付けられている。
・本当の殺人事件はその後で起きたものである。
・アリバイを元に推理すると、蔵臼を殺害できるのは紗音、熊沢、そして第一の晩で「生ける死者」となった者たちである。
・ベルンカステルは赤字で断言している。「右代宮蔵臼は犯人ではない。そしてとっくに殺されてるわ。あんたに電話で声を聞かせた直後にね?」――これはEP5において唯一確定している死亡タイミングである。
・夏妃が電話で聞かされた蔵臼の声は、謎の男が再生したテープによるもの。使われたのは食堂にあった金蔵のオーディオセットである。以上の仮定により、蔵臼の殺害現場を礼拝堂や森の中といった「電話機がない場所」に広げることが可能になる。(ヱリカは屋敷の内外を捜索したが、蔵臼の死体を発見できなかった。また、死体移動は上記の赤字によって否定されている。よってストレートに考えた場合、蔵臼の殺害現場は電話のある離れ――九羽鳥庵ぐらいしかなくなってしまう。テープを用いたトリックによって、この限定を解除することができる)

【第24夜】……EP5考察・食堂のノックと廊下の手紙、第二の晩、死亡TIPS
・深夜二十四時に起こった食堂のノックと手紙の登場は実在したものではない。一行の嘘である。探偵のヱリカが同席していないシーンであるため、描写の一切は信じるに値しない。また、食堂にいた戦人はEP5の探偵ではないため、主観を偽って架空の出来事を主張できる。
・第二の晩は夏妃の視点で描写されている。彼女は室内の出来事をしっかりと目撃したわけではない。よって「秀吉は己の死を演じただけ」という推理が可能である。
・秀吉の背中に杭が突き立てられていたという一行の証言は、三人称で描写されたシーンである。それが事実である保障はない。ここでもヱリカは秀吉の死体を確認していないため、架空の真実がまかり通る状態にあった。
・第一の晩と第二の晩を成立させたのは「意図的な嘘」、そしてヱリカや夏妃の「事実誤認」である。
・鍵になるのは主観の信頼性であるが、同じことがTIPSにも言える。「魔女狩りの宴 第四夜」で述べたように、TIPSの情報を鵜呑みにしてはならない。

【第25夜】……EP5考察・夏妃の行動と脅迫電話
・第二の晩において、「夏妃はクローゼットに隠れていなかった」という解釈も可能である。その場合、ヱリカがクローゼットを調べずに引き返したのは、「夏妃が現場にいた」という架空の状況を作り上げるため。ラムダデルタによるゲーム盤の脚色と言える。
・夏妃が受けた脅迫電話は、島内の誰かが内線でかけたものである。
・「秋」のカードを置いたのは作中の描写をそのまま受け止めれば紗音だが、もう一つの考え方は、夏妃が脅迫を受けるシーンをすべて架空のものと見なすパターンである。夏妃の主観と行動は、すべて他の誰かの解釈で描写されたものではないか。
・EP5の真相が偽装殺人であるなら、使用人の多くがその計画に荷担していたことになる。しかし、思想や信念の関係で計画に加わらなかった使用人もいるのではないか。たとえば源次である。彼の死体消失は自らの意志で姿を隠したのではなく、眠らされて室外へ運び出されたため――という解釈もできる。

【第26夜】……EP5考察・総括、ベアトリーチェの正体再考
・人間が共謀した狂言殺人という仮説は、第一の晩でいとこ部屋に描かれた魔法陣も裏付けになる。EP5の殺人劇はベアトリーチェのゲーム(儀式殺人)ではない。また、ラムダデルタが幻想大法廷で発した台詞も同様である。
・『最終考察うみねこのなく頃に』で主張した、「戦人の罪は約束が鍵になっている」という仮説はEP5で裏付けられた。(ただし『最終考察』ではその相手を真里亞と仮定していた)
・狂言殺人は「嘘」を基盤に成り立つものだ。これはゲーム盤の含意として、「戦人の嘘(約束を破ったこと)」に対応している。
・過去のトリックにも「嘘」という鍵は当てはめられる。解法として該当するであろうシーンは複数ある。
・多くの殺人事件が「嘘」というキーワードで解けるなら、それは「ハウダニット(どうやってそれを行ったか)」に該当する。「ホワイダニット(なぜそれを行ったか)」を考えるために、「嘘を軸に構成される六軒島の惨劇は、約束を破った戦人への当てつけ」と仮定する。(この仮定は『最終考察うみねこのなく頃に』EP4の連続殺人考察でも行った)
・「フーダニット(誰がそれを行ったか)」に関連する、魔女ベアトリーチェの正体。それは紗音である。戦人の罪とは、六年前に彼女と交わした恋愛感情に基づく約束を破り、忘れ去ったこと。ベアトリーチェは紗音の真意と願望が形作った幻想である。
・当主の指輪を投げ捨てる金蔵、譲治から贈られた結婚指輪を身につける紗音、当主の指輪を継承した戦人――全EPに登場する指輪というモチーフは、「約束と束縛の象徴」である。

・(欄外考察)EP5の終盤で戦人が発した言葉「この死体が右代宮金蔵の死体であると保証する…」。この黄金の真実に対応してゲーム盤の夏妃が愕然としていたのは、戦人が金蔵の死を示す証拠――たとえば当主の指輪――を取り出したためではないか。戦人たちが狂言殺人で金蔵の死を曝こうとしていた、というこれまでの仮説にも一致する。

■今回はここまで
 以上がEP6頒布前に行ったEP5考察の概略です。

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