スペイン【バルセロナ】(2006)

芸術の町バルセロナを語るうえで欠かせないのが、カタルーニャが生んだ偉大な建築家アントニ・ガウディだ。独自のスタイルを確立したガウディ建築の魅力は、その死後80年近く経っても色あせる事なく、バルセロナを訪れる人々を魅了し続けている。バルセロナといえば、ガウディ。今回の研修は、ガウディの作品を中心に見学して来た。その一部をご紹介する。

アントニ・ガウディ(1852年~1926年)・・・・・独創的な建築スタイルを確立したモデルニスモ(カタルーニャ独自の文化を創ろうという近代主義の運動)を代表する建築家。ガウディの生み出す曲線が、個人的に好きだ。 自然をそのまま建築にしてしまった彼の手に憧れを抱く。

サグラダ・ファミリア聖堂
寺院。ガウディが生涯をささげた、バルセロナのシンボル的存在。1882年着工。現在も建設が進められている。日本人彫刻家の外尾悦郎も参加している。 イメージしていたよりも、建築物が荒っぽい印象を受けた。メディアでは、建物全体を写しているため細部まで見る事が出来なかった。しかし、現地では見る事が出来たため、彫刻の力強さが伝わってきたためである。建設途中の部分も見学出来た。1882年から建設されている。

サグラダ・ファミリア聖堂(建設部分)
建設途中の部分も見学出来た。1882年から建設されている。

サグラダ・ファミリア聖堂(転地反転模型)
模型は聖堂を天地逆に作った模型である。この模型から、聖堂は重力にそって作られている事が解る。

カサミラ(屋上部分)
屋上には、特殊な形の煙突・屋上の階段の出口・換気塔がある。まるで、違次元に来たかのようだった。

グエル公園
人間の体の曲線に合わせて作ったベンチ。実際に座ってみると、体がベンチに吸いつけられる。体とベンチが、密着する。ふかぶかと座れるベンチである。世界遺産に登録してある。

ホテルアーツ
フランクO.ゲイリィの作品。魚のオブジェがインパクトを出している。雄大な作品。

カサ・バトリョ
海がテーマの住宅。ファサードには、セラミックの円盤や色とりどりのガラス破片で覆われている。まるで、海の水面にひかる光を表現しているように見えた。幻想的な色使いである。
今回見た中で、一番好きなファサ-ドであった。幻想的な色使いがより、ガウディのもっている形の美しさを引き出している。(S.W)

今回スペインでは、世界的に有名なガウディの作品を数多く見ることが出来た。実際に、空間を体験して、人間のモジュールを意識したデザインである事を改めて認識した。以前から、メディアを通し何度も見てきた建築物を実際に見て感じ、建築見学研修の醍醐味である『空間の体感』をより強く感じた旅であった。(S.W)