十八の夏
移植を間近に控えた頃祐子がベッドの上で書いた青春物語です。
 
 

1    第一話
1998年8月・・・
あの出来事は永遠に忘れる事はない・・・
 
「おはよう〜」
朝から元気がいいのは信平
「おはよう〜信平は本当に朝から元気がいいね」
由利子は大人っぽくてきれいなの
「オッス!!」
この声は・・・
「オッス、わたる」
信平ととっても仲のいいわたる
結構カッコいいの
「おはよう〜みんな」
そして私
私は何処にでもいそうな普通の女の子
私たち四人は大の仲良し
高校に入学して初めに声をかけて来たのは由利子だった
「初めまして、私三上由利子。何処の中学から来たの?」
あ〜びっくりした
可愛い子。三上さんって言うんだあ〜
「私は桜中学、宜しくね」
私たちはいつの間にか仲良くなった。いつも一緒
「三時間目、数学だ〜やだな〜」
私は数学超苦手
指されたらどうしよ〜
由利子は数学が得意。私にはわんないな〜何であんなりが好きなのかなあ
「こうなる!わかったか」
あ〜先生の言ってる事もさっぱりわかんない。こんな時には絵でも書いて・・
あっ、やっば〜ケシゴム落としちゃった
「はいっ、これ。葉月さんのでしょう?」
「ありがとう」
良かった〜私の前にいるのは望月くん
いい奴じゃん。ちなみに私の隣の奴はウォークマンで何か聞いてる。月野くんって言うんだ。は〜つまんない。早く終わんないかな〜
 
キンコンカンコーン
ラッキー、グッドタイミング!!
「葉月、気をつけろよ。数学の先生怖いらしいよ。絵かいてんの見つからないようにな」
いつから葉月になったわけ。ま〜いいけど
「あ〜さっきありがとう。気をつける」
「うん」
何か望月くんていい感じだな〜
「なにボーっとしてんの?」
「あっ、由利ちゃん」
「あ〜望月くん?うん、理奈ちゃんと似合うかも」
「やだ〜そんなんじゃないよ」
「ね〜それよりさ〜望月くんてどう思う?」
「えっ?まさか由利ちゃん、月野くん??」
「別に〜ただあんまりみんなとしゃべんないし、いつもつウォークマンで何か聞いてるから」
「わかった!ちょっと声かけてみよう」
「えっ、理奈ちゃんやめた方が」
「ねえ〜」
「・・・」
「ね〜月野くん」
「・・・」
「月野くんたら〜」
「何だよ!もううるせ〜な〜」
「・・・」
「ご、ごめん、大声出して」
「な、何聞いてるの?いつも」
俺さ〜ミュージシャンになりたいんだ。ベース担当。だから毎日聞いてベース音だけ拾って覚えるんだ」
「えっ?月野も?」
横から入ってきたのは・・あっ、望月くんだ
「えっ?望月もそうなの?」
「俺もミュージシャンになりたいんだ」
へ〜何かふたり気が合うみたい
「月野、今度一緒にやろうぜ」
「うん。葉月たちも何かやってんの?」
「えっ、私たちは全然。ね〜由利ちゃん」
「うん」
「じゃあ、今度聞かせてやるよ。なあ、望月」
「おう」
「やったね!理奈ちゃん」
「うん」
そして私たち四人は仲良くなりました
 
 
 
 



● BackIndexNext


トップ ゆ・う・こ forever-19 詩集・生きる 十八の夏

約 束 心の詩 Happy-Birthday 旅立ちの日に 空の上から

種まく子供たち 優しい贈り物 出会いの扉 思い出