初めまして。文化祭期間中に教育実習で3年2組を担当させていただいたY.Kと申します。
今回教育実習が終了した後、ある生徒より連絡が入りました。聞くと祐子さんのお母様に私からもお手紙を書いてはどうかと。
私も二つ返事でこのようにお手紙を書いています。
最初教育実習に来たときにはもうすでに生徒達はこの劇の脚本を作り通し稽古までしていたのですがはじめて生徒達に出会った日に生徒に私の名前が祐子さんと一文字違いだという事を言われました。祐子さんのお話は私が生徒達から教えてもらった事でした。
私もこの高校を卒業しているので文化祭の雰囲気や高校生の文化祭に対する心構えは十分承知しているのですが3年2組の生徒達の劇は今までに例をみない雰囲気がありました。というのも普通の生徒達は皆劇の賞を取ることやまず楽しむ事に夢中なのです。ですから自分たちの為ではなく「観客に白血病を理解して欲しい」というメッセージを込めて生徒達がこの劇をやり始めた事にとても驚きました。そしてその生徒たちの気持にこちらが驚かされてしまうほどでした。
ある子は観客の方々から集めた募金を大切に保管していました。またある子は祐子さんの書いた詩を私に見せ「先生この詩すごく良いから見てよ」と言ってくれました。またある子は白血病についてインターネットで詳しく調べそれをファイリングしていました。3年2組の生徒達は先生に言われたからこの劇をやろうと思ったのではありません。生徒達が自分自身で考えてこの劇にしたのです。ですから劇が完成するまで教師は一才口出ししてはいません。白血病を理解しようと促した事もありません。全てが生徒たち自分自身で考え作られたもので私はそんな生徒達に感服しています。
今回の劇で私は生徒達から色々な事を学びました。そしてこのように祐子さんのお母様と生徒達がご連絡を取るという事にまで発展し、この経験が生徒達の中で忘れられない思い出となるでしょう。
この素晴らしい偶然を心から感謝しています。
|