解答と解説

1.

(1)イ ウ オ
(2)有機物
(3)炭素原子と水素原子

参考ページ…有機物の酸化

(1)(2)
「石灰水が白くにごる=二酸化炭素の発生」ですね。
燃えて二酸化炭素が発生するのは炭素と有機物です。
この中から有機物を選ぶとのエタノール、の砂糖、のろうです。

(3)
びんの中が白くくもったのは、有機物の燃焼によって水が発生したからです。
水蒸気の状態で発生しますが、冷えて細かい水滴になったため、白くくもって見えます。
石灰水の変化から二酸化炭素が発生したことがわかり、燃焼前は炭素をふくんでいたことがわかります。
水の発生から燃焼前は水素をふくんでいたことがわかります。
原子の名前で答えるので、炭素原子水素原子ですね。(炭素や水素は物質名です)

2.

(1)完全に酸素と化合させるため
(2)実験1 2Cu+O2→2CuO
  実験2 CuO+H2→Cu+H2O
(3)20.0g(20gでも可)
(4)4.5g

銅を酸化させ、次に還元するという実験です。
実験2では、塩化コバルト紙がうすい赤色になったことから、水の発生を推測します。

参考ページ…酸化と燃焼 還元 質量保存の法則

(1)
もし、皿に広げずに山のように銅粉を積むと、中のほうが空気中の酸素と接することができず、酸化が不十分になります。
完全に酸素と化合させるには、銅粉をできるだけ酸素と接するようにすることが大事ですね。
皿の上で銅粉をうすく広げると多くの銅粉は空気中の酸素と接しやすくなります。

(2)
実験1は「銅と酸素が化合して酸化銅ができた」という化学変化です。
化学式は銅がCu、酸素がO2、酸化銅がCuOなので、化学反応式は
2Cu+O2→2CuO
実験2は「酸化銅と水素が反応して銅と水ができた」という化学変化です。
水素によって酸化銅が還元されたのですね。水素は酸化して水になります。
化学式は酸化銅がCuO、水素がH2、銅がCu、水がH2Oなので、化学反応式は
CuO+H2→Cu+H2O
参考ページ…化学反応式のつくり方

(3)
実験1では、銅は完全に酸化して酸化銅となったので、16.0gの銅が酸化すると何gの酸化銅になるかを考えます。
銅と酸素の化合する質量比は4:1と問題文に与えられているので、これを使います。
化合した酸素の質量をχgとすると、
銅:酸素=4:1=16.0(g):χ(g)  比例式の解き方
これより、4χ=16.0 よって、χ=4.0(g) 4.0gの酸素が化合したことがわかります。
16.0gの銅に4.0gの酸素が化合したので、できた酸化銅は 16.0(g)+4.0(g)=20.0(g)
中学では有効数字は問いませんので、答えは20gでもいいですが、できるだけ問題文にあわせて20.0gと答えたほうがいいです。
銅:酸素=4:1より、銅:酸化銅=4:5を使って直接酸化銅の質量を求めてもOKです。
参考ページ…化学変化と物質の質量>金属の酸化と質量(定比例の法則)

(4)
「水素を満たしたガラス管」という問題文の表現より、ガラス管には酸素はもともとなかったと考えます。
(3)の答えより、実験2で使った酸化銅は20.0gです。
すべて銅に還元された、ということは水素にうばわれた酸素は4.0gですね。
うばわれた酸素は水素と化合して水になります。
問題文より、水素と酸素の化合する質量比は1:8なので、4.0gの酸素と化合した水素をygとすると、
水素:酸素=1:8=y(g):4.0(g) これより、8y=4.0 よって、y=0.5(g)
4.0gの酸素と化合した水素は0.5gですね。
「酸素+水素→水」より、できた水の質量は 4.0(g)+0.5(g)=4.5(g)

3.

(1)2Mg+CO2→2MgO+C
(2)ア…酸化  イ…還元
(3)マグネシウム 炭素 銅

二酸化炭素がマグネシウムで還元されることは習っていないかもしれませんが、問題文から還元だと推測します。
炭素はとても酸素と結びつきやすい物質なので、酸化銅や酸化鉄などの還元に使われます。
酸素との結びつきやすさから、二酸化炭素から酸素を引き離すのは難しく、二酸化炭素は安定な物質です。
二酸化炭素の中ではふつうのものは燃えませんが、加熱したマグネシウムは二酸化炭素の中の酸素をうばって燃えることができます。

参考ページ…還元

(1)
問題文に「マグネシウム+二酸化炭素→酸化マグネシウム+炭素」と化学変化のようすが書かれているので、このまま化学反応式にしてしまいましょう。
化学式はマグネシウムがMg、二酸化炭素がCO2、酸化マグネシウムがMgO、炭素がCなので、化学反応式は
2Mg+CO2→2MgO+C
参考ページ…化学反応式のつくり方

(2)
反応前のマグネシウムは反応後は酸化マグネシウムとなり、酸化されています。
反応前の二酸化炭素は反応後は酸素がうばわれ炭素となり、還元されていますね。

(3)
炭素は酸化銅の酸素をうばうことができるので、銅より炭素のほうが酸素と結びつきやすいです。
また、問題文の実験ではマグネシウムは二酸化炭素の酸素をうばったので、炭素よりマグネシウムのほうが酸素を結びつきやすいですね。
このことより、酸素と結びつきやすい順番は マグネシウム→炭素→銅 となります。

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