解答と解説

1.

(1)鉄…10N  銅…13.5N
(2)2700N/m2
(3)銅

参考ページ…圧力の計算

(1)
体積を求め、密度をかけて質量を計算してから重さをNで表しましょう。
参考ページ…密度の基本 力の基本

鉄の体積…5(cm)×5(cm)×5(cm)=125(cm3
密度が8g/cm3なので、質量は 8(g/cm3)×125(cm3)=1000(g)
100gの物体にはたらく重力の大きさが1Nなので、
1000gの物体にはたらく重力の大きさ(重さ)は 10N ですね。

銅の体積…3(cm)×5(cm)×10(cm)=150(cm3
密度が9g/cm3なので、質量は 9(g/cm3)×150(cm3)=1350(g)
100gの物体にはたらく重力の大きさが1Nなので、
1350gの物体にはたらく重力の大きさ(重さ)は 13.5N ですね。

(2)
銅の直方体の重さは13.5Nなので、銅は机を13.5Nの力でおします。
力がはたらく面積は Cの面積…5(cm)×10(cm)=50(cm2)=0.005(m2
     参考ページ…単位の換算
圧力は 力÷面積=13.5(N)÷0.005(m2)=2700(N/m2

【テクニック】
「cm2」から「m2」への換算は10000で割りますが、
先に
圧力を「N/cm2」で求めてから10000をかけるとしてもいいです。
圧力=力÷面積=13.5(N)÷50(cm2)=0.27(N/cm2) これを「N/m2」に換算します。
0.27(N/cm2)×10000=2700(N/m2
わかりやすいほうで計算してください。

(3)
鉄を机に置いたとき
力がはたらく面積…5(cm)×5(cm)=25(cm2
圧力…10(N)÷25(cm2)=0.4(N/cm2  「N/m2」で表すと4000N/m2

銅のA面を机に置いたとき
力がはたらく面積…3(cm)×10(cm)=30(cm2
圧力…13.5(N)÷30(cm2)=0.45(N/cm2  「N/m2」で表すと4500N/m2

のほうが圧力が大きくなります。比べるだけなので、単位は「N/cm2」で比べてもかまいません。

2.

(1)3000N/m2
(2)1.6cm
(3)2.0cm

参考ページ…圧力の計算

スポンジにはたらく力は、メスシリンダーの重さと水の重さを合わせたものです。
図2を書き換えると…

(1)
水の量が300gのときは、メスシリンダーと合わせてスポンジの上には600gの物体がのっていることになります。
600gの物体にはたらく重力の大きさ(重さ)は6Nですね。 参考ページ…力の基本

スポンジをおしている面積(メスシリンダーの底面積)は20cm2(=0.002m2)なので、
圧力は 6(N)÷0.002(m2)=3000(N/m2
または、6(N)÷20(cm2)=0.3(N/cm2) これに10000をかけて0.3(N/cm2)×10000=3000(N/m2

(2)
水が100gのときは、全体の質量は 300(g)+100(g)=400(g)です。
スポンジのへこみは圧力に比例しますが、底面積が一定なので、全体の質量に比例すると考えていいです。
図2を書き換えたものより、150gにつき、へこみは0.6cmなので、比例式を使いましょう。
400gのときのへこみをχcmとして、 400(g):χ(cm)=150(g):0.6(cm)
これを解きます。 参考ページ…比例式の解き方
150χ=400×0.6 よって、χ=1.6  1.6cmへこむと考えられます。

(3)
今度は底面積が違うメスシリンダーなので、「圧力3000N/m2のとき、スポンジは2.4cmへこむ」という(1)の結果を使います。
500gのメスシリンダーに250g水を入れると全体は 500(g)+250(g)=750(g) になります。
750gの物体にはたらく重力の大きさは7.5Nですね。
スポンジをおしている面積(メスシリンダーの底面積)は30cm2(=0.003m2)なので、
圧力は 7.5(N)÷0.003(m2)=2500(N/m2
または、7.5(N)÷30(cm2)=0.25(N/cm2) これに10000をかけて0.25(N/cm2)×10000=2500(N/m2

2500N/m2のときのへこみをχcmとして、 2500(N/m2):χ(cm)=3000(N/m2):2.4(cm)
これを方程式に直して 3000χ=2.4×2500 これを解いて χ=2
2.0cmへこむと考えられます。

※ここではぴったり「2」と出たので、中学では答えは「2cm」でもいいですが、
図2のへこみが小数第1位まで表しているのでそれにそろえて「2.0cm」と答えるのがのぞましいです。

3.

(1)へこむ
(2)ふくらむ

参考ページ…大気圧 物質の状態変化

(1)
アルミニウム缶に入った少量の水は、加熱によって沸騰し、一部が水蒸気となります。
2〜3分も沸騰させていれば、缶の中の空気は追い出され、ほとんど水蒸気で満たされます。
缶の中の水蒸気の気圧と、缶のまわりの大気圧がつり合っている状態です。
そこで缶の口を密封して缶を放置すると、缶は冷えて、中の水蒸気(気体)が水(液体)にもどります。
缶の中の気体(水蒸気)が減ったので、缶の中の気圧は大気圧に負け、缶はへこみます
(水蒸気が水になると、体積は約1700分の1となります。)

(2)
エタノールは約78度が沸点なので、90度の熱湯につけるとそのうち気体になってしまいます。
熱湯につける前の袋は、中の気圧と外の気圧(大気圧)がつり合っている状態です。
熱湯につけると、エタノールが状態変化を起こし、気体になり、袋の中の気体がふえます。
中の気体がふえた(体積がふえた)ことにより、袋の中の気圧が外の大気圧を上回って、袋はふくらみます

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