圧力は単位面積あたりにはたらく力の大きさでした。ここでは、実際に圧力の大きさを計算していきましょう。
圧力の公式
面積1m2あたりに何Nの力がはたらいているかを計算します。
![]()
または
図を使って
覚えることも
できます。![]()
圧力の単位…N/m2(ニュートン毎平方メートル) または Pa(パスカル)
1Pa=1N/m2
…1m2の面積あたり1Nの力がはたらいているという意味 ※天気の単元で出てくる気圧の単位hPa(ヘクトパスカル)は1Pa(パスカル)の100倍です。 1hPa=100Pa
計算でタイヘンなのは、小数がよく出てくることだと思いますが、面積はcm2で求めてしまって 1m2=10000cm2 を使って換算してもいいですね。
単位の換算はこちらを参考にしてください。
※解答は半角数字で入力してくださいね。
@250Nの力が面積50cm2にはたらいているときの圧力は?
面積の単位が「cm2」で「m2」でないことに注意しましょう。 ヒントA圧力1200N/m2のとき、2m2の面にはたらく全体の力は?ヒント
B面全体に370Nの力をかけたら圧力が5000N/m2だった。その面の面積は?
面積の単位が「cm2」であることに注意しましょう。 ヒント
では、ちょっとひねった問題を見ていきましょう。
【例題2】
右図のような大きな箱を地面に置いた。
この箱の質量を2kgとして、次の問いに答えよ。@この箱にはたらく重力の大きさは何Nか。
ただし、質量100gの物体にはたらく重力を1Nとする。
AAの面を下にしたときの圧力を求めよ。
BBの面を下にしたとき、圧力は100N/m2になった。
この箱の高さ(?となっている長さ)は何cmか。まず重力の大きさを求めないといけないので、ちょっとめんどくさいですね。
@2kgは2000gです。
この場合数値がカンタンなので、2000gは100gの20倍ということがすぐわかって、
重力は20Nだと求まります。しかし、ここでは例として比例式で解いてみます。100gが1Nなら、2000gではχN → 100(g):1(N)=2000(g):χ(N)
比例式の解き方はこちら方程式にすると 100χ=2000 よって、χ=20(N) 答え…20N
A圧力の公式を使いましょう。@より、この箱にかかる重力は20N。
この箱は地面を20Nの力で押していることになります。
公式にあてはめやすいように、cmという単位はmに直して計算しましょう。
40cmは0.4m、25cmは0.25mですね。
面積はcm2で求めてしまって 1m2=10000cm2 を使って換算してもいいです。A面の面積を求めます。
0.4(m)×0.25(m)=0.1(m2) …20Nの力が0.1m2にかかっている公式か図を使って
圧力=力÷面積=20(N)÷0.1(m2)=200(N/m2) 答え…200(N/m2)
Bまず、B面の面積を求めましょう。圧力は100N/m2だとわかっているので、
公式を変形するか図を使ってBの面積=力÷圧力=20(N)÷100(N/m2)=0.2(m2)
1辺が0.25mなので、もう1辺は 0.2(m2)÷0.25(m)=0.8(m)
0.8mは80cmです。 答え…80cm
もう1問いきましょう。
【例題3】
右図のようにスポンジの上に底面積200cm2の物体をのせた。スポンジのへこみから、圧力は125N/m2だとわかった。
この物体の質量は何gか求めよ。
ただし、質量100gの物体にはたらく重力を1Nとする。まず、200cm2の単位をm2にしましょう。 10000cm2=1m2より、200cm2=0.02m2
次に、この物体が何Nの力でスポンジを押しているか求めましょう。公式を変形するか、図を使って、
力=圧力×面積=125(N/m2)×0.02(m2)=2.5(N)
1Nで100gなら、2.5Nでχg … 1(N):100(g)=2.5(N):χ(g) 比例式の解き方はこちら
これを解いて χ=250(g) 答え…250g
その他の圧力の単位(参考)
以前の教科書では、力の単位にg重・kg重を使っていました。
また、単位面積もふつう1cm2にしていたので、圧力の単位もg重/cm2やkg重/cm2でした。
「1cm2あたり何g重の力」というほうが感覚的にわかりやすいときは、換算してみるのもいいですね。1N=約100g重なので、1Pa=1N/m2=約0.01g重/cm2 だから、1hPa=約1g重/cm2 ですね。
1Pa(または1N/m2)は1cm2の面積におよそ0.01g重の力がはたらく、ということです。
1Paは意外に小さな圧力ですね。
top > 身のまわりの現象 > 圧力 > 圧力の計算