解答と解説
(1)イ
葉の緑色を抜いてヨウ素液による色の変化をわかりやすくするため
(2)葉にあったデンプンをなくすため
(3)A 青紫色
(4)光合成 デンプン
(5)光に当たること
(6)葉緑体参考ページ…光合成と呼吸
光合成には光が当たるという条件と、葉緑体を持つという条件が必要であることを確かめる有名な実験ですね。
(1)
葉が緑色だとヨウ素液の反応がわかりにくいですね。
葉の緑色を抜くため、イの、熱湯につけてからあたためたエタノールにつけて水洗いし、葉を脱色します。
アの「塩酸につけて湯に1分間つける」のは細胞分裂のようすを観察する前の処理です。
ウの「水酸化ナトリウム水溶液で煮て塩酸で中和する」のは葉肉をとかして葉脈標本をつくるときの処理です。(2)
デンプンができるかどうかを調べる実験なので、実験前にデンプンが残っていてはまずいですね。
一昼夜光に当てなければ光合成が行われず、葉にあったデンプンがなくなります。
植物のからだのほかの部分に送られるのです。(3)(4)(5)
AもBも葉緑体は持っている部分ですが、光が当たっているかいないかという条件が違います。
Aは光が当たっていることから、光合成が行われてデンプンができ、青紫色になりました。
Bはアルミニウムはくで光が当たらないので、光合成ができず、デンプンができません。
ヨウ素液による変化はありませんね。(6)
ふの部分は葉緑体がないため、緑色ではない部分ですね。
光合成は葉緑体の中で行われるため、葉緑体を持たないふの部分ではデンプンができません。
(1)二酸化炭素
(2)酸性
(3)a青 b光合成 c減った d黄 e呼吸 f増えた
(4)光が当たること
(5)酸素
(6)対照実験参考ページ…光合成と呼吸
光が当たると光合成が呼吸よりさかんになり、光が当たらなくなると光合成を行わず呼吸のみ行うことを確認するための有名な実験です。
おもに光合成が行われたか、おもに呼吸が行われたかという判断を液中の二酸化炭素の量で調べています。(1)
呼吸の呼気には二酸化炭素が多くふくまれています。
この二酸化炭素をオオカナダモの光合成の原料にするわけです。(2)
二酸化炭素が水にとけると「炭酸水」という水溶液になって酸性を示します。
参考ページ…気体の性質 おもな水溶液の性質(3)
Aは光が当たっているため、光合成がさかんに行われます。
光合成により液中の二酸化炭素が使われ、減っていきます。
すると、液がアルカリ性にもどり、BTB溶液は青色を示します。
Bはアルミニウムはくのため、光が当たらず光合成ができません。
そのため、呼吸のみが行われ、液中に二酸化炭素を放出して二酸化炭素が増えていきます。
もともと中性に調整してあった液はさらに二酸化炭素が溶け込むことにより酸性になり、BTB溶液は黄色を示します。(4)
AとBの違いは光が当たっているかいないかです。
このことより、光合成には光が当たるという条件が必要なことがわかります。(5)
Aのオオカナダモは光合成により、養分と酸素をつくります。ついている気泡は酸素ですね。(6)
このように、ある条件の影響を明らかにしようとするため、その条件以外をすべて同じ条件にして行う実験を対照実験といいます。
Cの試験管が変化を示さなかったということは、ひょっとして植物ではなく、ほかの原因、たとえば水やBTB溶液自体に光に反応して二酸化炭素を減らす性質があるかもしれないことを否定できます。
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