水溶液

水はいろんな物質をとかしこむことができます。さまざまな水溶液の性質を決めるのは、中にとけている物質です。
ここでは、おもな水溶液の性質や、もののとけ方について勉強していきましょう。

溶質・溶媒・溶液

水溶液は「溶液」の一種です。
水に溶質をとかした液が水溶液ですね。

放置しておいても溶質はしだいに均一にとけ、
均一になったら時間がたっても濃さのかたよりは起こりません。

とける=ふつう水溶液は透明になる

※色がついていても、透きとおっていればとけています(硫酸銅水溶液は透明な青色です)。
水にとける物質であっても、とける限度の量をこえてとかそうとすると沈殿(不透明)になって残ります。

水溶液の判定法

見た目では無色透明で何かわからない水溶液でも、いろいろな操作で性質を知ることができます。

におい 特有のにおいを持つ水溶液もあります。
液性を調べる 酸性かアルカリ性か中性かをリトマス紙・BTB溶液などを用いて調べます。 こちらで確認
少量とって熱してみる 水が蒸発すると、溶質が固体の場合は出てきて、溶質が気体の場合は何も残りません。
金属を入れてみる 鉄・マグネシウム・アルミニウムなどの金属は塩酸や硫酸などの酸にとけて水素を発生します。
硝酸銀水溶液を入れる 塩酸や食塩水など、塩素をふくむものは白い沈殿ができます。
炎色反応(参考) 炎が特有の色になれば、含まれている原子の種類がわかります。
電極を入れて電流を流す 砂糖水には電流は流れません。

おもな水溶液の特徴

中学では、以下の6つの水溶液について覚えましょう。色はすべて無色透明です。

水溶液 溶質 におい 液性 スチール
ウール

入れる
1滴とって
熱する
その他
食塩水 塩化ナトリウム なし 中性 変化なし 白い固体が残る 硝酸銀水溶液を入れると白くにごる。
砂糖水 砂糖 なし 中性 変化なし のようなものが残る ベネジクト液を加えて加熱すると赤かっ色の沈殿。
炭酸水 二酸化
炭素
なし 酸性 少しあわ
がつく
何も
残らない
加熱したりふったりするとあわが出る。
石灰水と混ぜると白くにごる
塩酸 塩化水素 刺激臭 酸性 さかんに
とけて
水素を発生
硝酸銀水溶液を入れると白くにごる。
卵のからや貝がらを入れると二酸化炭素が発生。
アンモニア水 アンモ
ニア
刺激臭 アルカリ性 変化なし 加熱するとアンモニアが発生。
水酸化
ナトリウム
水溶液
水酸化ナトリウム なし アルカリ性 変化なし 白い固体が残る 鉄はとけないが、
アルミニウムはとけて水素が発生。

 

食塩水・砂糖水・塩酸・アンモニア水・炭酸水を見分けるため、実験をし、以下の結果を得た。
設問ごとの性質を持つ水溶液は何と考えられるか?

@リトマス紙が青から赤に変化し、スチールウールを入れたらさかんにとけてあわが出た。
      食塩水  砂糖水  塩酸  アンモニア水 炭酸水

A1滴とって熱してみたら白い固体が残り、硝酸銀水溶液を入れたら白くにごった
      食塩水  砂糖水  塩酸  アンモニア水 炭酸水 

B強烈な刺激臭がして、緑色のBTB溶液が青色に変化した。
      食塩水  砂糖水  塩酸  アンモニア水 炭酸水 

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