解答と解説

1.

(1)P波…7.2km/秒  S波…3.6km/秒
(2)午前6時24分14秒
(3)A…57.6km  B…72km  C…36km

参考ページ…地震の伝わり方 グラフの読みとり

図を見ると、一番震源に近いのがC、次にA、一番遠いのがBだとすぐわかりますね。

(1)
震源がごく浅いことより、震央を震源と見なすことができます。位置関係は

という感じになります。
P波はCからAに伝わるのに3秒、S波はCからAに伝わるのに6秒かかっていることから、
P波の速さ=進んだ距離÷かかった時間=21.6(km)÷3(秒)=7.2(km/秒)
S波の速さ=進んだ距離÷かかった時間=21.6(km)÷6(秒)=3.6(km/秒)

(2)
震源から一番遠いのはB地点です。図より、ここにP波が到着したのは6時24分24秒です。
震源からBまで72kmの距離をP波が伝わってきました。
P波の速さは(1)より、7.2km/秒だとわかっているので、震源からBまでP波が伝わる時間を計算できます。
P波が伝わる時間=Bの震源距離÷P波の速さ=72(km)÷7.2(km/秒)=10(秒)
BにP波が届く10秒前に地震が発生したのですね。
6時24分24秒−10秒=6時24分14秒

(3)
B72kmとわかっているので、AとCについて求めましょう。
地震発生は(2)より6時24分14秒。P波の速さは(1)より7.2km/秒。
震源に一番近いCにはその5秒後にP波が到達しています。
Cの震源距離=P波の速さ×P波が伝わる時間=7.2(km/秒)×5(秒)=36(km)
(1)の問題文より、CA間の距離は21.6kmです。
Aの震源距離=36(km)+21.6(km)=57.6(km)
※Aの震源距離もP波が伝わる時間とP波の速さから求めてもOKです。

2.

(1)プレート
(2)イ…断層  ウ…隆起  エ…沈降
(3)P波、S波
(4)初期微動継続時間(またはP-S時間) 比例
(5)キ…初期微動  ク…主要動

単に用語の問題です。

参考ページ…地震の伝わり方 地震の分布と原因

(1)
プレートは地殻をのせたまま、海溝に向かって移動しています。
日本列島は海溝にそって形成されているので、地震多発地帯のひとつです。
参考ページ…火山と火成岩>プレートテクトニクス

(2)
地層が切れてずれる現象、またはその現象が起きた部分を断層といいます。
何らかの原因で土地が盛り上がって高くなることを隆起、土地が沈み込んで低くなることを沈降といいます。
参考ページ…地層と堆積岩>大地の変動

(3)
地震が発生したとき、P波・S波の2種類の地震波が地震をまわりに伝えていきます。
P波は縦波で速く、初期微動を伝えます。S波は横波で遅く、主要動を伝えます。

(4)
最初にP波が届いて小さなゆれである初期微動を起こし、次にS波がやってきて本格的なゆれである主要動を起こします。
P波が届いてからS波が届くまでは初期微動が続くので、この時間を初期微動継続時間といいます。
この初期微動継続時間は震源距離と比例します。参考ページ…グラフの読みとり
震源から遠いほど、初期微動継続時間は長い、ということですね。

(5)
P波が届いてS波が届くまでは初期微動、S波が届いてからは主要動が起こります。

3.

(1)イ
(2)14時34分01秒
(3)10秒

参考ページ…グラフの読みとり

地表にごく近い震源のときは、震央を震源と見なすことができます。
地震は震源(震央)から同心円状に伝わっていきます。

(1)
図に書かれている時刻はP波が届いた時刻ですね。
同じ時刻を曲線で結んでみると図のような同心円になります。
震央(この場合震源とする)はその同心円の中心にあたります。
が一番近いですね。

ここでついでに地震が発生した時刻を割り出してみましょう。
Bとイの間は図から120km。P波の速さは問題文より8km/秒。
BまでP波が届く時間=距離÷速さ=120(km)÷8(km/秒)
            =15秒
14時33分46秒から15秒前は14時33分31秒ですね。
図の同心円を見れば計算しなくてもわかりますが…(^_^;)

(2)
S波はP波と同時に発生しますが、各観測地点には速さが小さいため遅れて届きます。
Bの震源距離は図より120km、S波の速さは問題文より4km/秒
S波がBまで届く時間=距離÷速さ=120(km)÷4(km/秒)=30(秒)
地震発生時刻は(1)でついでに求めたように14時33分31秒。
それから30秒後にBにS波が到着してBで主要動が始まります。
14時33分31秒+30(秒)=14時34分01(秒)
※または14時34分1秒でもいいです。

(3)
地点Cの震源距離は図より80km
CにP波が届いた時刻とS波が届いた時刻がわかれば初期微動継続時間は求まります。
時刻まで考えなくても、届いた時間の差から考えましょう。
P波の速さは8km/秒、S波の速さは4km/秒より、
CまでP波が届く時間=距離÷速さ=80(km)÷8(km/秒)=10(秒)
CまでS波が届く時間=距離÷速さ=80(km)÷4(km/秒)=20(秒)
地震発生から10秒後に初期微動が始まり、20秒後に主要動が始まったのですね。
よって、初期微動継続時間=20(秒)−10(秒)=10(秒)

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