解答と解説

1.

(1)A…1050W B…670W C…500W
(2)22.2A
(3)9.5Ω

電気器具の電力の差による能力のちがいを読みとります。

参考ページ…電力・ジュールの法則>電力

(1)
同じ通電時間のときの水温上昇を比べてみます。
5分のときを見てみましょう。
Aは5分間で75度くらい上昇しています。
Bは5分間で46度くらい、Cは36度くらいです。
能力がいちばん大きいのはAで小さいのはCですね。
電力の大きい電気器具ほど能力が大きいので、
Aは1050Wのポット、Bは670Wのポット、
Cは500Wのポットです。

(2)
電力=電圧×電流より、それぞれに流れる電流値を
計算して足してみましょう。

「電流=電力÷電圧」を計算しますが、電圧が100Vなので、100で割るだけで計算はラクです。
A…1050(W)÷100(V)=10.5(A)
B…670(W)÷100(V)=6.7(A)
C…500(W)÷100(V)=5(A)
同時使用だと、10.5(A)+6.7(A)+5(A)=22.2(A)ですね。

(3)
(2)より、1050Wを100Vの電源につなぐと10.5Aの電流が流れます。ここからオームの法則を用いて抵抗を計算しましょう。
抵抗=電圧÷電流=100(V)÷10.5(A)=9.5238…(Ω)
小数第1位までなので、第2位を四捨五入して9.5Ωとなります。
参考ページ…オームの法則>基本の公式

2.

(1)電熱線1:電熱線2:電熱線3:電熱線4=2:4:18:9
(2)電熱線3

直列回路・並列回路において電力がどうなるか計算して求めます。

参考ページ…電力・ジュールの法則>回路による発熱量(参考) 電力

(1)
電熱線1・2は直列回路、電熱線3・4は並列回路になっています。
電源から導線をたどっていくと電熱線1と2は電流の通り道が1本となっていて、電熱線3と4は途中で枝分かれをしていますね。
直列回路
電流は回路のどこでも同じ大きさです。
また、全体の抵抗値は各抵抗値の和になります。
全体の抵抗=10(Ω)+20(Ω)=30(Ω)
電源の電圧は6Vなので、オームの法則より、
全体の電流=6(V)÷30(Ω)=0.2(A)
電熱線1・2にかかる電圧はオームの法則より、
電熱線1の電圧=10(Ω)×0.2(A)=2(V)
電熱線2の電圧=20(Ω)×0.2(A)=4(V)
電力(=電圧×電流)を求めると、
電熱線1の電力=2(V)×0.2(A)=0.4(W)
電熱線2の電力=4(V)×0.2(A)=0.8(W)
並列回路

電圧は各電熱線も電源も同じ大きさ(6V)です。
それぞれに流れる電流はオームの法則より、
電熱線3の電流=6(V)÷10(Ω)=0.6(A)
電熱線4の電流=6(V)÷20(Ω)=0.3(A)
電力(=電圧×電流)を求めると、
電熱線3の電力=6(V)×0.6(A)=3.6(W)
電熱線4の電力=6(V)×0.3(A)=1.8(W)
すべての電熱線の電力が求められたので、比を見てみます。
電熱線1:電熱線2:電熱線3:電熱線4=0.4(W):0.8(W):3.6(W):1.8(W)
=4:8:36:18=2:4:18:9

(2)
(1)の結果から考えます。電熱線3の電力が最大なので、もっとも水温上昇の効率がいいのは電熱線3ですね。

3.

(1)−
(2)反発しあう
(3)B
(4)はくは一度閉じてまた開く

電気を通さない物質どうしをこすり合わせるとどちらかが+の電気を、もう片方が−の電気を帯びます。
【参考…帯電列】+側 ナイロン-発泡スチロール-ポリエチレン −側

参考ページ…静電気と電流>静電気

(1)
Bをこすったあとのナイロンの布が+の電気を帯びたなら、
Bは反対の−の電気を帯びます。

(2)
別の布でも、素材がナイロンであれば、B同様発泡スチ
ロール球は−に帯電します。Bは−に帯電しています。
同じ種類の電気を帯びたものどうしは反発しあいます。


(3)
はくが一度閉じてまた開くのは、はく検電器とちがう種類
の電気
を帯びたものを近づけたときですね。
はく検電器は+に帯電していたので、近づけた球は−に
帯電しているものです。(1)より、Bが−に帯電している
ことはわかっています。図1より、AとBが引き合っているので、
Aは+に帯電していることがわかります。
はくは+に帯電している→Bの−に引かれてはくの+が表面に移動する
→はくは帯電しなくなるので一時閉じる→表面から−がはくに移動する
→はくは−に帯電して開く

(4)
Aは+に帯電したので、ポリエチレンの手袋は−に帯電したのがわかります。
+に帯電したはく検電器に−に帯電したものを近づけると、(3)のB(−に帯電)と同じ結果になることが考えられます。
はくは一度閉じてまた開きます

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