解答と解説

1.

(1)15度
(2)74%
(3)2.8g
(4)オ

非常に一般的な湿度の問題です。(1)〜(3)程度はすぐ解けるようにしておきましょう。

参考ページ…湿度の公式

(1)
コップがくもり始めた温度が露点です。問題文より、15度ですね。
コップのまわりの空気が冷やされ、飽和状態になった水蒸気が水滴として凝結する温度です。
このようにして、コップと氷と温度計を使ってその空気の露点をはかることができます。
参考ページ…飽和水蒸気量

(2)
この空気がふくむ水蒸気量=この空気の露点での飽和水蒸気量
露点(15度)のときの飽和水蒸気量をで調べると、12.8g/m3
気温(20度)での飽和水蒸気量をで調べると17.3g/m3なので、これを湿度の公式に代入して求めます。

小数第1位を四捨五入して整数で答えるので、74%となります。

(3)
この空気1m3にふくまれる水蒸気量は12.8g、11度の空気1m3にふくむことができる水蒸気量の限度(飽和水蒸気量)はより10.0gなので、この差がふくみきれなくなって凝結した水滴の質量となります。
12.8(g)−10.0(g)=2.8(g)

(4)
この場合の手段として、求める気温の飽和水蒸気量をχg/m3としてそれを求め、から気温をさがしていきます。
密閉したので、あたためても、この空気にふくまれる水蒸気量は11度のときの飽和水蒸気量から変化はありません。
この空気にふくまれる水蒸気量(10.0g/m3)、その気温の飽和水蒸気量(χg/m3)、湿度41%を公式に代入してχを求めます。

24.4g/m3になりました。で、24.4g/m3となる気温をさがすと、26度(オ)ですね。
参考ページ…応用問題

2.

(1)70%
(2)13.6g
(3)エ
(4)2.2g

気温の代わりに標高を使うので、ちょっとめんどくさい問題です。最初に湿度表が読めないと全滅なので気をつけましょう。
容器の容積が1m3なので、表の数値がそのまま使えます。

(1)
乾球22.0度・湿球18.5度、この差は3.5度です。湿度表乾球22.0度・差3.5度のところを読みとると、70%です。
参考ページ…気象観測>湿度表の読み方

(2)
気温22度(飽和水蒸気量19.4g/m3)の湿度が70%なので、その空気の水蒸気量をχg/m3として湿度の公式に代入します。

小数第1位まで求める=小数第2位を四捨五入 なので、この空気1m3あたり13.6gの水蒸気がふくまれていることになります。
参考ページ…応用問題

(3)
(2)より、この空気は13.6g/m3の水蒸気をふくんでいます。これが飽和になるのは、から気温16度だということがわかります。
この空気の露点は16度ということですね。
山のふもとの気温は問題文より22度(部屋の室温と同じ)、16度になるのはそれより6度低くなったときですね。
100mにつき0.6度下がるということから、6度下がるときの標高を求めてみます。
6(度)÷0.6(度)=10 100mの10倍(1000m…)の標高のときですね。
この空気の場合、標高1000mで気温は16度になり、水蒸気の凝結が始まります。

(4)
頂上は標高1500mです。そこでの気温は、ふもとより 0.6(度)×15=9(度) 低くなっています。
頂上の気温は22(度)−9(度)=13(度)
13度の空気はより、1m3あたり11.4gしか水蒸気をふくむことができません。
容器の空気は(2)より13.6gの水蒸気をふくんでいます。この差が水滴になりますね。
13.6(g)−11.4(g)=2.2(g)
参考ページ…飽和水蒸気量

3.

(1)B
(2)ア
(3)33.8%
(4)388g
(5)16時ごろ(または午後4時ごろ)
(6)80g

体積が1m3でなく、部屋の容積(10m2×2m=20m3)ぶんの体積の空気にふくまれる水蒸気を考えます。
部屋の体積をかけ忘れると失点します。気をつけてください。
露点が高いほど、ふくまれる水蒸気量が多いということを意識して解いていきましょう。

参考ページ…飽和水蒸気量

(1)
2日め(A)は朝から暖房と加湿器で、気温も高めで水蒸気量も多い(=露点が高い)ですね。
1日め(B)は窓が全開してあるので、外気と同じ変化をします。

(2)
Bの表は昼過ぎ(14時)にもっとも気温が高くなっています
(3)で計算しますが、このときの湿度もかなり低めです。
全体的に露点が低い(=水蒸気量が少ない)ことからも、晴れていた()と推測できます。
参考ページ…気象観測>1日の気温と湿度

(3)
Bの14時の露点が7度なので、からそのときの水蒸気量は7.8g/m3です。
気温は25度なので、からそのときの飽和水蒸気量は23.1g/m3です。
これを湿度の公式にあてはめて求めます。

小数第1位までなので、小数第2位を四捨五入して、33.8%となります。乾いた日です。
参考ページ…湿度の公式

(4)
Aの10時の露点は22度です。
からそのときの水蒸気量は19.4(g/m3ですが、これは空気1m3あたり19.4gの水蒸気をふくむという意味です。
部屋の中の空気は20m3あります。これ全体の水蒸気量なので、
19.4(g/m3)×20(m3)=388(g)
参考ページ…応用問題

(5)
2日め(A)の気温は朝いちばん高く、時間がたつにつれ下がっていっています。
気温が露点に達したとき(気温が22度になったとき=16時)、水蒸気をふくみきれずに凝結が始まります。

(6)
Aの20時の気温は18度です。このときふくむことができる水蒸気量(飽和水蒸気量)は表より15.4g/m3です。
もともと、この部屋には(4)で求めたように19.4g/m3(全体で388g)の水蒸気をふくんでいました。
空気1m3あたりで考えると、19.4(g/m3)−15.4(g/m3)=4.0(g/m3の水滴が生じたのですね。
部屋全体では、4.0(g/m3)×20(m3)=80(g)の水滴の量になります。
参考ページ…応用問題

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