図1、図2、図3の電気回路では、電気抵抗がそれぞれ10Ω、20Ω、R1Ω、R2Ωの4本の電熱線だけに電気抵抗があり、電圧50Vの電池E、電流計およびそれらをつなぐ導線の抵抗はないものとして、次の各問いに答えよ。

    

(1)図1の回路の電流計を流れる電流と、図2の回路の電流計を流れる電流を測定したところ、
  どちらも同じ強さの電流になっていた。R1をR2を使って表せ。
(2)図3の回路の電流を測定したところ0.5Aであった。この回路全体の電気抵抗は何Ωか。
(3)図3の回路の、回路全体で消費する電力は何Wか。
(4)電気抵抗の大きさ R1 とR2を求めよ。
(5)図1の回路の、電流計を流れる電流の強さを求めよ。(小数第1位まで)

ご質問: yoshitakaさん(2004/10/16)

参考ページ…直列回路と並列回路  オームの法則  電力

(1)

図1の回路の電流計を流れる電流(I)と図2の電流計を流れる電流(I’)が等しいということです。

I は、R1を流れてきた電流(I1)と「10Ω→R2→20Ω」を流れてきた電流(I2)が合流したものですね。
どちらの経路にも電源の電圧(50V)がかかっています。オームの法則より、

 

また、I’は「R1→20Ω」を流れてきた電流(I3)と「10Ω→R2」を流れてきた電流(I4)が合流したもので、
どちらの経路にも電源の電圧(50V)がかかっているので、オームの法則より、

 

となります。

(2)

図3の回路に50Vの電圧をかけると、0.5Aの電流が流れたのなら、全体の抵抗をRΩとすると、オームの法則より、
50(V)=R(Ω)×0.5(A)  これを解くと、 R=100(Ω) となります。

(3)

図3の回路全体では、電圧が50V、流れた電流が0.5Aなので、消費した電力は
電力(W)=電圧(V)×電流(A)=50(V)×0.5(A)=25(W) となります。

(4)

図3の回路は、すべての抵抗を直列につないだ直列回路となっています。

回路全体の抵抗=10(Ω)+R1(Ω)+20(Ω)+R2(Ω)=(R1+R2+30)(Ω)

(1)の結果「R1=10+R2」を↑に使ってR1かR2のどちらかを消します。今回はそのまま代入してR1を消してみます。

(2)より、これが100Ωと等しいはずなので、
2R2+40=100  これを解くと、R2=30(Ω)

「R2=30」を「R1=10+R2」に代入してR1を求めると、R1=(10+30)(Ω)=40(Ω)

(5)

よって、図1の全体の電流は2.1Aとなります。

答え

(1)R1=10+R2
(2)100Ω
(3)25W
(4)R1:40Ω  R2:30Ω
(5)2.1A

 

問題データベース目次へ