エネルギーは力学的エネルギーだけでなく、いろいろな種類のエネルギーがあります。
最終的に他の物体を動かしたり変形させたりできればすべてエネルギーといえますね。
どんなエネルギーがあるのか、また、どのように移り変わっていくのかをつかみましょう。

いろいろなエネルギー

電気エネルギー

モーターに電流を流すと回転の力が得られます。
  モーターの原理はこちらで確認してください。

モーター軸の回転によってさまざまな仕事ができます。
だから電気はエネルギーですね。

電気エネルギー→(モーターなどの電動機)→力学的エネルギー
他の物体を動かしたり変形させる

熱エネルギー 熱でお湯を沸かすと水蒸気の圧力で、他の物体を動かしたり変形させたりすることができます。熱もエネルギーです。

熱エネルギー→(熱機関)→力学的エネルギー
他の物体を動かしたり変形させる
熱エネルギー→(ボイラー)(発電機)→電気エネルギー
  
発電機の原理はこちらで確認してください。

化学エネルギー 石油などの燃料は燃やすと熱を発生します。
この熱で他の物体を動かしたり変形させたりすることができるので、
燃料もエネルギーを持っています。
燃料の持つエネルギーは化学エネルギーといいます。

化学エネルギー→(化学変化)→熱エネルギー
  化学エネルギーはこちらの単元で詳しく習います。

光エネルギー 光をあてると温度が上がります。
また、太陽電池に光をあてると電流が発生します。
この電流はモーターなどを通して、ほかの物体を動かしたり変形させたりすることができるので、光もエネルギーを持っています。

光エネルギー→(光電池)→電気エネルギー
光エネルギー→(太陽温水器や反射板で集める)→熱エネルギー

力学的
エネルギー
位置エネルギー運動エネルギー弾性エネルギーの総称です。
手回し発電機や水力発電、波力発電、潮力発電は手や水や空気の力学的エネルギーを利用して発電機のタービンを回して発電させています。

力学的エネルギー→(発電機)→電気エネルギー
   発電についてはこちらを参考にしてください。

ほかに、原子エネルギー(核エネルギー)や音のエネルギーなど、さまざまな呼び名のエネルギーがあります。

電気エネルギーはもっとも変換しやすいエネルギーです。
電動機などで直接仕事に変えやすいエネルギーなので、わたしたちの生活の中でよく利用されています。

エネルギーの保存

エネルギーは互いに移り変わり、わたしたちはエネルギーをいろいろな形に変えて生活に利用しています。
具体的なエネルギーの移り変わりを少し見ていきましょう。
(途中のエネルギーの推移は省略したものもあります)

エレベーターが上昇する
  電気エネルギー→位置エネルギー

ソーラーカーが動く
 光エネルギー→電気エネルギー→力学的エネルギー

植物が光合成でデンプンをつくる
 光エネルギー→化学エネルギー

電熱器でお湯を沸かす
 電気エネルギー→熱エネルギー

ガスストーブで暖房する
 化学エネルギー→熱エネルギー

水を電気分解して水素をつくる
 電気エネルギー→化学エネルギー

木をこすって火をおこす
 力学的エネルギー→熱エネルギー

電池
 化学エネルギー→電気エネルギー

燃料となるものは化学エネルギーですね。

エネルギーが移り変わるとき、実際は摩擦や空気抵抗などで熱や音や光になってにげてしまうことが多いです。

エネルギーの保存 外から動かされたり、エネルギーを与えられない場合
にげてしまう熱エネルギーなどもふくめると、
移り変わってもエネルギーの総量は変わらない

摩擦や空気抵抗をへらす工夫をし、できるだけにげるエネルギーを少なくすれば、効率よくエネルギーを利用できますね。

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