第177回
第177回【葛覆うの巻】('23/9/24〜'23//)
初折表六句
1発句 葛覆う花に蝶舞う宅造地
2脇句 ものの哀れや秋蝶迷ふ
3第三 無住寺や無縁の墓に後の月
4四句 青い月夜に咲く曼殊沙華
5五句 二人して遠回りして帰る道
6折端 蛍またたく川端柳
初折裏十二句
7折立 暗闇へ度胸試しの夏来る
8二句 怖い振りして抱きつく彼女
9三句 肝つ玉貧も楽しと子沢山
10四句 思わず笑う身につまされて
11五句 ひょっとこの顔して遊ぶ子供たち
12六句 郷土の踊り絶やさぬように
13七句 寒月や街で踊る子の汗照らす
14八句 セーター脱ぎて右へ左へ
15九句 議事堂や九条守れとデモをした
16十句 黒白混ぜれば灰色となる
17十一句 春来る色とりどりの花咲きぬ
18折端 我ドンファンと初蝶の舞う
名残表十二句
19折立 タンポポやふうっと一息絮が飛ぶ
20二句 子孫繁栄野の果てまでも
21三句 人類の旅は火星へ宙を飛ぶ
22四句 空飛ぶタクシー行け行け悟空
23五句 夏空の東南アジアをめぐりけり
24六句 炎天走る日本の車両
25七句 塗膜から電気を起こしソーラーカー
26八句 シートを倒し睦むる二人
27九句 朝食はホットミルクに生玉子
28十句 テレビ会議で今日が始まる
29十一句 延々と夜まで続き名月が
30折端 鮭遡るふるさとの川
名残裏六句
31折立 冬迫るクマの親子が魚を追う
32二句 鰯の群れに突っ込むシャチぞ
33三句 子に伝う群れ独特の狩の技
34四句 猫忍び足犬吠えながら
35五句 恋猫も桜の下にうたゝ寝す
36挙句 夢か朧か一夜の君は |
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風 |
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1 【葛の花】繁栄の遺物か、雑草繁茂する宅造地。
2 残暑のせいで生き存えているのか、生き辛くはないか。
3 地方だけでなく都会の公営墓地でも無縁墓の処理に悩んでいると言う。
4 【縁】河岸の柳の行きずりにふと見合わせる顔と顔。
5 ♪月がとっても青いから〜
6 蛍も柳元暮しから遠くなりました。
7 【お化け屋敷】近頃はあまりはやらない遊びだが。
8 今時こんなしおらしい女性はおるだろうか。
9 母は強しの諺の通り
10 【感謝】俺たちのことか、その通りだよ。
11 前の座席で子供が可笑しな顔をし合って遊んでいた。
12 鰌すくいは郷土の誇り学校で教わり保存会に入る子もいる。
13 【ストリートダンス】ストリートダンスも、都会の踊りとして定着してきたようだ。
14 冬とは云え踊っていると暑くなる。
15 【ウクライナ】周辺国の状況が変った専守防衛でこれからの世界を渡れるのだろうか。
16 【現実世界】現実世界は、白黒、右左とは分けられないですね。
17 せめて自然界だけでも華やかでありたい。
18 前世は謹厳実直居士であったとか
19 【タンポポの絮(わた)】春の野原でよく飛ばしたものだ。
20 自然の仕組みは良くできているものだ。
21 【グレートジャーニー】南アフリカからの旅は地球を踏破した。
過密による自滅を避け火星への脱出を図ろうとしている。
22 【孫悟空】先駆者孫悟空が先陣を切るのがよかろう。
23 孫悟空は香港をはじめ、台湾や東南アジアでは一般に斉天大聖(せいてんたいせい)
の号で呼ばれ、信仰されている。
24 アセアン諸国には日本の中古鉄道車両が活躍している。
今では鉄道の運行システムを売り込む商談も盛んだ
25 【革新】10年後00塗料で画期的塗料を発明した。
26 夜に備え高性能な蓄電池の開発が待たれる。
27 省略=はばたく妄想
28 【在宅勤務】最近の仕事の仕方は公私の区別が難しいそうだ。
29 女房が料理を揃えて待っている。
30 海に暮らして4年ふるさとの川を如何に識別するのだろう
31 【熊の食糧】遡上する鮭が得られるならば、クマも人里で餌を求めることはないのだが。
32 群れるのは保身のために大きく見せるのだろうが、襲われるとひとたまりもない。
33 シャチは10頭弱のファミリーで狩をし狩場に合わせた技を伝承するという
34 【猫と犬】猫族はひっそりと獲物に近づいて、犬族は吠えながら獲物を追いかける。
35 昨夜はさぞかし激しかったのだろう。
36 懸想の君との一夜身体のだるさだけは真実だ