第173回
第173回【久々に
の巻】('23/4/6/〜'23//)
初折表六句
1発句 久々に早ヤ葉の出づる桜かな
2脇句 軒の賑わう燕の子育て
3第三 花散って鶯声を励ませり
4四句 ハ十過ぎてギターを始む
5五句 月影や馳せる想いはアルハンブラに
6折端 つま弾くギターに虫の伴奏
初折裏十二句
7折立 友来る月夜の縁に交す美酒
8二句 径外れて唇重ね
9三句 銀ブラし二人そろってボス宅へ
10四句 一人で行けぬ小心者よ
11五句 いつ見てもホラー映画はやっぱり怖い
12六句 トイレに行けずうじうじもぞもぞ
13七句 夏祭り月を仰ぎて立ちしょんす
14八句 蟻おし流す突如の大河
15九句 温泉が湧いて出たかとぬか喜び
16十句 組が違ったジャンボ宝くじ
17十一句 沢庵を玉子焼きだと花の下
18折端 団子食わずに高楊枝かな
名残表十二句
19折立 秀吉の花見に女性千余人
20二句 交尾を競う雄蜂四十余
21三句 延々とどこへ向かうか蟻の列
22四句 厭わず並ぶ尾道ラーメン
23五句 当たり籤出た売場へと歳末ジャンボ
24六句 そばでにぎやか社会鍋
25七句 ふるさとへ納税よりも己がため
26八句 抱き合ふて寝る煎餅蒲団
27九句 初恋や長いベンチの端と端
28十句 ひとり横たふ午後三時かな
29十一句 寝待月迦具夜比売命をば口説く夢
30折端 肌刺す夜風に正気に戻る
名残裏六句
31折立 虫の音を耳にしながら帰り燗
32二句 別れた妻をふと思い出す
33三句 綺麗だが炊事洗濯駄目だった
34四句 植木等のハイそれまでヨ
35五句 花万朶我西行と吉野山
36挙句 酔夢楽しむ朧月かな
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如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
如水
風
鵜雪
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1 当地では残る花に混ざり、鮮やかな緑の葉が出ている。
2 葉桜の頃は燕の子育て、鳴き声と親の出入りで軒端は賑わう。
3 【初鳴き】山の桜の散った後の主役は私と初鳴きを聞かせてくれた。
4 若い頃に買って置いたギターを爪弾いてみたが指が動かない。
5 アルハンブラ宮殿ギターを弾く者には憧れの名曲であり旅人には是非とも訪ねて見たい宮殿である。
6 【秋の夜長】秋の夜長に一人ギターを奏でたい。
7 居酒屋は女房が許してくれず、牧水に倣うのも良い。
8 明るい道を選ぶのも恋木陰にかくれたがるのも恋。
9 【社内の恋】そろそろ社長へ報告しておこう、空也の最中を手土産に。
10 怒られる原因は友達にもある。一緒に行こう。
11 怖いけど面白いと言はれ借りてきたビデオ、やはり一人では見れない。
12 【便所】何でトイレが怖いのだろう、そういえば昔悪さをすると便所に閉じ込められたっけ。
13 辛抱ができず、神様には悪いが本殿の裏で用を足した。
14 だして快感、流されて大変お月様もくすくすと。
15 【温泉湧出】蟻にとっては大迷惑だが、喜ぶ虫もいるだろう。
16 番号が1等と同じなので当たったと思ったが、組が違っていた。
10万円を貰えたのはせめてもの慰め。
17 値上げが続くご時世年金暮しには辛抱あるのみ。
伝統の精進料理の知恵を借りて楽しく暮らそう。
18 【やせ我慢】花の下に団子はあるが、ここは親父の見栄と行こうではないか。
19 秀吉の醍醐の花見には正室側室の他に諸大名の女房女中衆約1300人を侍らした。
20 飛び立つ雌の早さと高さに追従した者だけが交尾を果しその精子は女王蜂が死ぬまで有効という。
21 【蟻道】よく蟻が道のように行き交っているのを見かけるが、何をしているのか知りたいものだ。
22 炎天下に長蛇の列。別の店を探すとガラガラだった。
23 マニアにとってジャンボは外せない。買うからには当てたい。
当たりの出た売場を調べて行けばそれなりに混んでいる。
24 【社会鍋】年末になると募金する救世軍が盛り場の常連だったが。
25 ふるさと納税ほど名前と実態の異なるものはない。
26 自助よりも互助の方が楽しく生きられる。
27 【昭和の初恋】昭和の恋はこんなものだった。
28 ホームレスが寝ないように、ベンチが三人掛けに仕切られた。
29 夢なら行ける月「儂の嫁にと歌一首」
30 【秋の夜風】思わず布団を引き寄せた。
31 寒い夜は何と言って熱燗が一番。
32 帰り燗を冷めた燗酒を温め直すと解釈しました。いささか外れた解釈ではあるようですが。
33 【助かった】出てってくれたよかったよ。
34 ♪私だけがあなたの妻」 一世を風靡した。
35 【花の下にて】吉野の桜は咲き切るまでの期間が長く山も深い。
路を間違えれば遭難死もありうる。
36 【酔夢】夢を見ながらということもあるかもしれない。