第170回
第170回【綱のゐぬの巻】('22/11/13/〜'22/12/30)
初折表六句
1発句 綱のゐぬ九州場所を楽しまむ
2脇句 鰭酒片手に猿鷲がんばれ
3第三 振り向けば馴染の芸妓会釈する
4四句 一度はしたきお茶屋遊びを
5五句 生きるうちにスカイツリーの月見かな
6折端 展望台に大川花火
初折裏十二句
7折立 散策も語らふも佳し秋の川
8二句 水面に向けて石を投げあう
9三句 ほめられて幼のようにはしゃぎたり
10四句 後ろを向きて照れ隠しをす
11五句 この勝負勝って語ろう胸の内
12六句 高安の期す捲土重来
13七句 パレードの列を見守る夏の月
14八句 踊る阿呆を明るく照らす
15九句 わが町の世界遺産ぞ盆踊
16十句 和食の出汁は世界に通ず
17十一句 病身に蜆の香りおみおつけ
18折端 総身に力蛇穴を出づ
名残表十二句
19折立 先づ蛙喰らひて野辺へ出でにけり
20二句 人は代わりにかつ丼を食う
21三句 腹みたし青春謳歌キャンパスに
22四句 ボールを蹴りて憂さを晴らさむ
23五句 木枯らしの都の空に蹴鞠舞う
24六句 願い天へとどんど焚き上ぐ
25七句 達磨の眼入れて満願成就かな
26八句 秘めたる思いようやく実る
27九句 子沢山リモートワークの島暮し
28十句 子供も育つ良き移住かな
29十一句 故郷の月の見納め移民船
30折端 秋なき国に礫土耕
名残裏六句
31折立 稲穂垂れ瑞穂の国の原風景
32二句 かまどの煙立ち上りおるか
33三句 寄り添はん上皇夫妻御幸せし
34四句 誕生日をば祝日とせむ
35五句 願わくば桜花とともにお生まれを
36挙句 香油噴く龍祝花祭 |
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風 |
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1 きょうから横綱不在の九州場所。各力士、大いに暴れてほしい。
2 中年のホープ翔猿、高齢のホープ玉鷲、勝て!
3 手の届かない別世界
4 縁あって、京都・円山公園にて島原の司太夫主宰の花見を兼ねた、
5 【庶民の月見】これくらいで満足しよう。
6 両国の花火を横から見るのも初体験。
7 鴨川に灯が点るころ、カップルの座る等間隔が狭くなる。
8 【若い二人】勇気を出して!なんとか言ったら。
9 初恋の男は不器用ほめられれば何度でも繰り返す。
10 褒められたことなど滅多にないので、思わず笑みが浮かぶ。
11 【惜敗】幾度も優勝を逃している高安に、優勝インタビューをさせたかった。
12 三度目の正直と期待をしたが残念。本人は針の筵だろう。
13 大相撲の優勝パレードの旗手はどのように決まるのだろう。
14 【阿波踊り】空からお月様も見学しています。
15 地方伝来の盆踊りが世界遺産になった。目出度い。ただ全国に広ががっている
阿波踊が出自不明で外されたのも世界遺産らしい。
16 和食が世界遺産になった理由の一つに、自然の美しさ四季の移ろいの表現にあるが、
俳句にも通じ世界遺産への登録活動がなされている。
17 【シジミ汁】近頃は薬が普及したせいか、蜆の味噌汁を楽しめる機会も少なくなってしまった。
18 味覚が戻れば食慾が湧く。春の陽気に誘われいざ娑婆へ
19 先ずは腹ごしらえ。明るい野辺に蘇る。
20 【かつ丼】縁起を担いでかつ丼で出発だ。
21 食い喋り失恋をする。今を楽しむのが青春だ。
22 今度は続くと思っていたが、またも振られてしました。
23 【蹴鞠】大河ドラマで後鳥羽上皇は蹴鞠の名手だったことを知る。
24 レギュラー獲得、成績優秀、彼女が欲しい。若者の願いはつきない。
25 どんど焚きで片目の達磨が燃やされているのを見ると切なくなる。
26 【叶う】これこそ満願成就、眼は彼女に入れてもらった。
27 愛の証の子沢山、豊かな自然のなかで育てたいと瀬戸内の島に移住した。
28 町おこしのために、移住者を支援している自治体は結構多い。
29 【笠戸丸】ブラジル移民に笠戸丸という移民船が大活躍した。
30 ハワイ、満州、ブラジルお上は豊穣の土地と言ったが現地の人が放棄した土地。
移民の多くは離散や小作となったと聞く。
31 食料自給率40%未満で、耕作放棄地の多い矛盾。
32 【かまどの煙】これも原風景、このような懸念のないように祈る。
33 人間宣言をしたのは昭和天皇、象徴天皇を示したのが平成天皇であった。
34 明治天皇は「文化の日」に昭和天皇は「昭和の日」に。平成天皇はどうなるのだろう。
35 【春に休日】折角なら良い季節に休日を増やしたいですね。
36 龍は香油で人は甘茶で釈迦の誕生を祝う。