第168回
第168回【秋に居ての巻】('22/8/26/〜'22/10/2)
初折表六句
1発句 秋に居て名残の夏かさるすべり
2脇句 木立に聞くはつくつくほうし
3第三 木の間より仰ぐ名月さやかなり
4四句 来し方行く末静かに思う
5五句 風ぬける庫裡に座禅の後期高齢
6折端 避暑に出かける高野山かな
初折裏十二句
7折立 打ち水に団扇バタバタおらが夏
8二句 嫁にしたいと両親にいう
9三句 満面の笑顔の父に妬ける母
10四句 機嫌直して銀座に行こう
11五句 海外のブランド店で目の保養
12六句 たまの贅沢ステーキハウス
13七句 寒月やモウと牛啼き白い息
14八句 寒垢離終ゆや身にまとふ湯気
15九句 心身の清らかになり湧く気欲
16十句 ジャンプひと跳び八十の壁
17十一句 仙境に酒酌む卒寿梅の花
18折端 百寿を目指し春光を往く
名残表十二句
19折立 麗らかに八十八の昼寝かな
20二句 地域起こしも地につき安堵
21三句 移住者へ親身に接す支援者ら
22四句 採れたてだよとトマトにキュウリ
23五句 イタリアン食うたことなき夏料理
24六句 割箸で食む冷やし素麺
25七句 会社ではとろとろとろとところてん
26八句 三日で口説き三月で嫁に
27九句 五十年優しき妻は宝物
28十句 磨けば光る金剛石かな
29十一句 寝待月待つ間の寝息かろやかに
30折端 虫の音を聞き寝顔を見つむ
名残裏六句
31折立 こおろぎのリズムにいとし子すやすやと
32二句 胎教に聞くクラシック
33三句 産声はソプラノ調に美しく
34四句 夢膨らんでマリアカラスか
35五句 私はかもめリラを抱きて宇宙へと
36挙句 青き地球に長閑な雲が |
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水 |
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1 【さるすべり】百日紅は季節を超えて元気を与えてくれる花だ。
2 風に涼気を感じるとみんみんの合唱はおわりつくつくの独唱が始まる。
3 蜩の声が消える頃、スーパームーンが白々と美しい。
4 【思索】新たな世界の対立、気候変動、私事、思うことが山ほどある。
5 解脱には至らずも無念のひと時を得る。
6 女房と高野山の宿坊に泊まったことがあるが、奇しくも女房がアルバイトをした宿坊だった。
7 【おらが夏】名所に避暑とは羨ましい。
8 嫁を迎えるにはあれやこれやとやるべきことが山ほどある。
9 彼女をひと目で気に入った父に、母は妬いているようだった。
10 【銀ブラ】60年連れ添った仲じゃないか。これきしのことで。
11 かっては三越、松坂屋、松屋をめぐるのが銀ブラの楽しみだったのだが。
12 嬉しいことに、ヒレとサーロインのセットメニューがあった。
13 【牛舎】北海道の冬は牛たちにとっても寒いことだろう。
14 雑念を払っての滝行、滝を上がれば全身より湯気が立ち上る
15 凡夫はせめて温泉の湯にでも打たれてみるか。
16 【80歳の壁】「八十歳の壁」もこの気欲で飛び越えられるか。
17 記憶をたどれば鵜雪は昭和九年のお誕生、米寿のお祝年。既にご家族で町内会で
旨酒を酌まれたのだろう。遅ればせながら連句衆からもお祝いを。
18 米寿お目出度うございます。人生百年、鵜雪歳時記を楽しみにしています。
19 【昼寝】皆様の祝意に感謝。日常の一端です。
20 ワッショイワッショイと人の熱気で頑張った昭和。この知恵を地域の活性化に活用、
地域の人のつながりも濃くなってきた。
21 NHK総合火曜午後0:20「いいいじゅー!!」が放送されている。番組変更あ
22 【家庭菜園】まずは隣人のよしみから。
23 景色がよい、食材が豊富と若者が開いたイタリアンレストラン。
おらが畑の野菜がこんな料理になるとは、ナイフフォークで食べるのもはじめて。
24 若狭塗りの箸は美しいが、滑って食べづらい。
25 【年功序列】今は死語か。いつの間にやら部長になっていたよ。
26 雷に打たれたようなひたすたな恋。覚めた後は・・・。
27 六十年目に変わったりして(笑)。
28 【金剛石も磨かずば…】残りの歳月磨きをかけよう。
29 あなた、お前と偕老同穴
30 思えば病気のことなど、心配の掛けどうしだ。
31 【子守歌】近頃の住まいでは虫の声は縁遠くなってしまった。
32 情緒豊かな子になるよう聞かせたクラッシク、効果上々と自己満足。
33 居合わせた一同は、美しさに顔を見合わせた。
34 【マリアカラス】大歌手の再来か、20年後が楽しみだ。
35 女性初の宇宙飛行士「私はかもめ」の交信は世界の耳目をあつめた。
36 雲あり太陽あり。地球の画像を見ていると飽きない。