第166回
第166回【日に焦げしの巻】('22/5/29〜'22/7/7)
初折表六句
1発句 日に焦げし菅笠誇る山女釣
2脇句 河鹿の声をひねもす聴きて
3第三 また会おう無事に育てよ豆ガエル
4四句 名前を変えて出世する
5五句 十五夜を見れば観たきや十三夜
6折端 宵まちいざよいたちまち寝て待つ
初折裏十二句
7折立 京五山庭師の語る紅葉かな
8二句 三千院へ傷心旅行
9三句 しば漬けの胡瓜をかじり二人旅
10四句 都ささえる大原の郷
11五句 若狭より京へと続く鯖街道
12六句 不思議に早く好物届く
13七句 冬の月貨車編成の音響く
14八句 凍空をゆく深夜便の灯
15九句 大関を買って乗り込む夜汽車かな
16十句 口紅秘める胸のポケット
17十一句 花束を貰ひ涙で卒業す
18折端 明日より舞台春風よ吹け
名残表十二句
19折立 艶やかに都をどりはよういやさ
20二句 令和になりて初の開催
21三句 コロナ禍や喉もと過ぎるころとなり
22四句 マスク外して用心忘れず
23五句 熱中症恐れながらのウォーキング
24六句 百歩歩いて木陰を求む
25七句 人よりも犬が仲良くなるベンチ
26八句 人目気にせず交合ふ二匹
27九句 勇気だし好きと云おうよ草食人
28十句 我が身投げ出し子孫を残す
29十一句 名月や遠くに聞こゆ鹿の声
30折端 耳をすませば秋の夜風か
名残裏六句
31折立 訪ね来る人なき庭の花すすき
32二句 教え子からの転居の知らせ
33三句 かえりなんいざ枝豆の熟す頃
34四句 地ビールをもて町を元気に
35五句 休耕田菜の花畑で人を呼ぶ
36挙句 人気は採りたて春野菜かな |
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪
風
如水
鵜雪 |
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1 鮎釣の解禁が間近だ。キャリアを示す焦げた菅笠には一目を置かれる。
2 山女は女性のように美しい「渓流の女王」。河鹿は綺麗な声の「清流の歌姫」。
3 【カエルの旅立ち】何匹が来年まで生き残れるか、がんばれ豆ガエル。
4 【鰤】モジャコ、ワナシ、イナダ、ワラサそしてブリ。
地よってはモジャコ、ツバスorヤズ、ハマチ、メジナ、ブリと呼ばれる。
5 十五夜を見たなら、その後の十三夜も見た方縁起がよいとされている。
供える作物により、十五夜は「芋名月」十三夜は「栗名月」「豆名月」と呼ばれる。
6 【果報は寝て待つ】月見は何とも忙しい。
7 京都の庭は紅葉が主役、植木屋は各色各葉の紅葉を揃えさらに自家交配で新色を開発していると言う。
8 ♪恋に疲れた女がひとり
9 【しば漬け】三千院門前でアイス胡瓜を君とかじったね。
10 【大原女】美食を誇る京都だが市中で賄えるのは川魚だけ花野菜薪は大原から運ばれていた。
11 野菜が大原からなら、魚はの御食国の若狭から。
12 【鯖を読む】実をいうと、二日ほど鯖を読んでるのだよ。
13 嵩張り量のある荷物は鉄道だ。切り離す順番を間違えぬよう貨車を連結してゆくのも熟練の技だ。
14 飛行機の深夜便には格安料金のものがあるそうだ。
15 【出張】銀河という夜行列車は懐かしい。
16 「東京の流行だつけてみろ」 精一杯のいアイ ラヴ ユゥ だ
17 花束には手紙と口紅が添えられていた。
18 【宝塚音楽学校】朗らかに 清く 正しく 美しく
19 暮れの顔見せ春の都をどりは行事に溢れる京都に一段の季節感をもたらす行事だ。
20 南座の改修やコロナ禍により、令和4年に再開された。
21 【しっかり評価】各国で対応がかなり違っていたが、
忘れぬうちにしっかり評価をしておいてもらいたい。
22 マスクを外せる夏、ビヤホールででビールを楽しめる夏は素晴らしいがコロコロと
変異するウイルスに気を許してはいけない。
23 鼻を出してマスクをしていると白い目で見られる。いっそマスクを外してしまうか。
24 【木陰】無理をせずゆっくり歩こう。
25 なんとなくウザッタイオヤジだが犬どうしの相性は良いようだ。
26 犬は素直。人間も斯くの如く素直でありたい。
27 【蛮勇】相手はこの言葉を待っているよ。
28 カマキリの雄は交尾が終ると元気な子孫を残すため吾身を雌に食わせると言う。
29 月の満ち欠けや潮の干満は生物の繁殖と関係があるらしい。
また、鹿の鳴き声に悲しさを感じるのは、己の恋の反映だろうか。
30 【秋の夜風】夜風に乗ってかすかに聞こえるあの声か。
31 銀幕の麗人は引退をしてからは人目を避けて暮らしていた。
32 定年を機に帰郷との由。よろしければ、訪問したいと嬉しい添書き。
33 【田園生活】よくぞ帰郷された。庭でとれた枝豆を肴に一献傾けよう。
34 町の特産品に合わせた地ビールを作る。夢をかなえるのは今だ。
35 尼崎ではゴミの不法投棄で荒れていた河原がコスモス畑に変わった。
36 【産地直売】最近は産地直売が大人気だ。