解答と解説

1.

600g重

Aにはたらく力:Aの断面積=Bにはたらく力:Bの断面積

これより、200(g重):5(cm2)=χ(g重):15(cm2)  比例式の解き方はこちら
5χ=3000 よって χ=600
600g重の力がBにはたらきます。

3倍の断面積にすると3倍の力となるわけですね。

【参考】水圧器の原理

ピストンAを押した力が伝わってBまで届くのではなく、
水の中は圧力(水圧)が伝わってBまで届きます。

A(5cm2)を200g重の力で押す
      
Aから水に圧力がかかる…圧力=200(g重)÷5(cm2)=40(g重/cm2
      
圧力(40g重/cm2)は水を伝わってBへ
      
水からB(15cm2)に圧力(40g重/cm2)がかかる
 =40(g重)×15(cm2)=600(g重)

※計算の簡略化のため、圧力の単位をN/m2ではなく、g重/cm2で計算しました。
 必要があれば換算してください。

 1N/m2=約0.01g重/cm2より、
 40(g重/cm2)=約40×100(
N/m2)=約4000(N/m2

小さな力で大きな力を
取り出すことができる

2.

0.8g/cm3

参考ページ…密度の基本

油の下面を基準として、それ以上の高さにある水と油をおもりと見なし、圧力のつり合いを考えましょう。

Aの断面積は30cm2、基準面からの水の高さは4cmなので、Aのおもりと見なした水の体積は
 30(cm2)×4(cm)=120(cm3
水の密度は1g/cm3なので、おもりと見なした水の質量は
 1(g/cm3)×120(cm3)=120(g)
Aにのせた120g重のおもりとつり合うBのおもり(油)の重さは水圧器の原理から
 120(g重):30(cm2)=χ(g重):20(cm2
 これより 30χ=120×20  χ=80 よって油の重さは80g重(質量は80g)です。
いっぽう、Bの断面積は20cm2、基準面からの水の高さは5cmなので、Bのおもりと見なした油の体積は
 20(cm2)×5(cm)=100(cm3
この油の質量は80gなので、ここから密度が求まります。
 油の密度=80(g)÷100(cm3)=0.8(g/cm3

3.

(1)20g
(2)3cm

水圧器の原理より、Bがおもりの重さや断面積がわかっているので、AやCについてもわからない数値が求められます。
しかし、今回はピストンの重さも考えていることに注意しましょう。
Bにのせたおもりは40g重ですが、ピストンが20g重なので、Bの水を押す力は60g重だと考えます。

(1)
{Aのおもりの重さ(χg重)+Aのピストンの重さ(10g重)}:Aの断面積(10cm2
={Bのおもりの重さ(40g重)+Bのピストンの重さ(20g重)}:Bの断面積(20cm2
 これより 20(χ+10)=10×60 よって χ=20(g重) 質量20gのおもりをのせたのですね。

(2)
2の問題同様、上がったぶんの水は質量のないピストンにのったおもりと見なします。
{Bのおもりの重さ(40g重)+Bのピストンの重さ(20g重)}:Bの断面積(20cm2
=Cの水の重さ(χg重):Cの断面積(30cm2
 これより、20χ=60×30 よって χ=90(g重)
水の密度は1g/cm3なので90gの水の体積は90cm3ですね。
Cの断面積は30cm2なので、水の高さは
 90(cm3)÷30(cm2)=3(cm)

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