ダイブログ 2011


恒例の薩南ツアー、2011夏。

今年は春に大災害があって、通常のダイビングも、もちろん毎年続いてきたこのツアーも開催できるかどうかまったくわからない時期がありました。


でも、少人数ながらツアーを開催することが出来ました。

鹿児島の南西の外洋や坊津秋目の雰囲気や人が好きなメンバーの方たちが参加していただけての開催。

決してダイバーに名の知れた地域、海域ではないのに何度も訪れる方たちがいること、改めてこの土地や海の良さを感じることができました。


1.湯瀬 

2.湯瀬

3.硫黄島 永良部崎ハルマ瀬

4.湯瀬

5.湯瀬

6.坊津 千貫瀬

このツアーの最初によく書いている気がしますが、外洋ダイビングの大敵である台風がまたもや発生、たいそうヤキモキさせてくれました。

台風6号は小笠原の南で発生して西に進み、途中からまた東へ。しかもゆっくりペースで長い期間日本に影響を送り続けました。

ツアー出発の3日前には鹿児島方面を通過して日程直撃はなくなったのですが、次の心配は関東接近、羽田空港から飛行機が飛ぶかどうかに変わって来たり。

でも前日から飛行機は飛び始め、無事にツアーを

湯瀬にて。

今回は外洋と思えないほどのベタ凪に恵まれました!

湯瀬三昧

イワシメンバーにも多くのファンを持つ、孤岩「湯瀬」。

薩摩硫黄島と黒島の間に浮かぶ3つの岩。

トカラ列島が十島村なら湯瀬のある場所は三島村。トカラ列島クルーズの初日にも潜る機会が多いのですが、時にはその後のトカラでのダイビングがかすむほどのパワーを見せ付ける場所です。

でも、いかんせん一般的に名前は知られておらず話してもスルーされてしまうことが常。

もっとも、完全な外洋にあって波や潮流に阻まれ行きにくい事は否めずポイントとして成り立たないということはありますね。

商業的にもポイントとして成り立たない場所は雑誌などのメディアに取り上げられることはめったにないということですね。


とにかく

今回は薩摩硫黄島に泊まることもあっての「湯瀬三昧」、贅沢な2日間でした。

鏡のように静かな海を滑るように走ります。

湯瀬での1本目は南側にあるハナレ(小さな岩)にて。

ここ何回かは南側からの潮の時が多いのです。潮の当たる側に潜ります。

飛び込むとギンガメアジの群れやツムブリの群れ、メジナの群れなど魚がいっぱい。でもハナレの魚たちは意外と愛想が足りないかも。あっという間にいなくなったりします。

飛び込むと真っ青の世界。気持ちのいい! akinoshima
カツオの群れが走って行きます。

くっついてくるツバメウオ。     Asai-Y


ギンガメアジの正面顔は可愛い!?   itami

ここでよく見るオキアジの群れ     Asai-Y
ギンガメ、ツムブリ、メジナなどが混じって賑やか Asai-Y

オキアジ 湯瀬名物ですが会えないことも多いす。 Aki
今回はバッチリ会うことが出来ました。  Akinoshima

ギンガメアジとイソマグロが行き交います。


薩摩硫黄島

湯瀬で2ダイブ後、今日の宿泊場所でもある硫黄島へ。

硫黄島の永良部崎の下で3ダイブ目を。

港の中から湧く赤(茶色)の水がそこまで達したり引いたりする場所です。

水面から顔を出す岩から港側へ50mも行くと水深は100mです。凄い落ち方… しかも沖ではなく港側とは。

以前、深い側から潮流が当たったときに突然現れたイソマグロの大群。もう一度その光景を、と思いますがなかなか条件がそろいません。

でも、魚種は豊富、地形も変化に富んでいます。湯瀬とは違うのんびりダイブができたり、港の赤い水がやってきたときにはフィルターをかけたような幻想的な海中の世界を味わうことが出来ます。

荒々しい火山の姿。薩摩硫黄島に到着です Matsunaga

永良部崎 浅い場所は岩がむき出し  Akinoshima
後ろに赤い水がやってきました。 Akinoshima

たくさんいるけど綺麗。シンデレラウミウシ  Akinoshima
硫黄島あたりからぐっと増えるウミヘビ  itami






上陸

薩摩硫黄島の港と後ろには火山の姿  Matsunaga

港の中の水の色はこんな!   Matsunaga

いつもの東温泉。 超秘湯なはずです。
絶景です!

中心地に普通にクジャクがいました。
硫黄島の風情ある町並み

朝の体操ですか?  硫黄島港にて


湯瀬ダイビング2日目

前日は湯瀬の2ダイブとも南からの潮流でした。満潮の時間をはさんでいたのですけどね。

ではと、今日は朝一で飛び込んでみようとスタートです。

結果は同じく南からの潮流。外洋の潮はやっぱりあてにならない。

特に海流の影響を受ける場所では、干満だの潮止まりだの言っていないでその場に行って状況を見るのみですね。

でも、どっちかというと湯瀬でのダイビングでは魚を見るにはあまりよくないと思っていた南からの潮でしたが今日は素晴らしい結果をもたらしてくれました。


今日もいましたオキアジの大群   itami
オキアジたち、今回はなぜか黒かったです。

オキアジを特大カンパチが狙って付けまわしていました。それで黒かったのでしょうか?  itami

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動画です。

撮影:安芸乃島 珍五郎

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釣り師が喜ぶメジナがいっぱい   Matsunaga
湯瀬のツムブリは大きい!  Yoshimura

これも湯瀬名物 。ギンガメアジの大群。

やたら動きが速いのが特徴!?

時期的なものか潮の向きのせいか、今回はイソマグロが当たり!

視界の中に相当の数のイソマグロが並びます。

沖縄や小笠原、トカラでも春から初夏の時期にイソマグロの大群が見られるのは知られているけど湯瀬でもそうだったのか〜!


それはそうと、イソマグロの次に突然あらわれた3m近いのサメ(写真は撮れず)にはビックリでした(苦笑)


手前にギンガメ、奥にイソマグロ

もちろん、ギンガメアジも大群で走りまくり
イソマグロ

イソマグロの群れが悠然と泳いでいました。

湯瀬をバックに船長とユキオ君とメンバーたち
ベタ凪、ランチ中

名残惜しいけど湯瀬をあとに。

動画もあります。


秋目

伊豆とよく似た雰囲気。秋目の港

最後の夜は海の前でバーベキュー Matsunaga


千貫瀬

ラストダイブは今回も千貫瀬。

鹿児島沿岸のスポットでも屈指の魚影の濃さを誇る千貫瀬には拠点の秋目から船で10分弱の近さ。

それでもかなりの沖合いにある沈み瀬(隠れ根)。

魚の多さならどこにも負けないかも。

上はキビナゴ、下にはキンギョハナダイ。 Matsunaga
タカサゴはあいかわらず大群で。 itami  

今回壁というほどの数ではなかったけど、イサキ大群
ミゾレやシテンヤッコにシラコダイ。温帯と亜熱帯。itami

岩のトップのキンギョハナダイの大群にはウットリ。


台風6号にハラハラさせられた今回のツアー。(いつもそんな感じだけど)

終わってみれば最高の天気とベタ凪の海、そしてやっぱり楽しい薩南のダイビングを満喫でした。

快速船で2時間弱でアクセスできる(真夏なのにめったにほかのダイバーに会わない)秘境の海。

他の秘境の海、銭洲やトカラ列島には所要時間は4〜6時間、またはそれ以上。以前通っていた豆南諸島に及んでは20時間!

秘境と呼ばれる海に行くにはそれなりの苦労を伴うものですが、この薩南海域の岩や島はそれに比べれば(僕らには)手軽な秘境チャレンジです。

この海に12年も続けて来られていることは本当に幸せです。

参加していただいた皆さんとしおり丸の黄金コンビ、そしてがんじん荘の皆さんのおかげです。


もちろんまだまだやめるつもりはありません。

多くの皆さんにもこの緩〜い陸上の時間と、スピード感と迫力あるダイビングを楽しんでいただきたいと思っています。

がんじん荘の前で。

がんじん荘の上塘家の皆さん(お姉ちゃんはお出かけ中)、ゆきお君と。

いつも本当に心地よい時間を過ごさせてもらっています!


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