平成11年10月21日

板橋今日は快晴、とても気持ちいい天気だ。9時40分頃に姉夫婦の家を出発する。一日遅れの出発・・ また一日サボってしまった。今もそうなのだが左足が痛い、右足にはマメが出来てしまい歩くペースがとても遅くなってしまった。急ぐ旅ではないのだが、やはり痛いのはつらい。  板橋宿に着く。写真は、石神井川にかかる『板橋』で通りがかりの人に頼んで記念撮影。板橋の名の由来になった橋なのに、ゴミ収集所になっている所が泣けます。今となっては、普通の橋という所でしょうか。橋の欄干は、それなりに作ってありましたが。

縁切榎

板橋を過ぎてちょっと行くと「縁切榎」がある。昔は、道路を挟んだ向かい側に有ったらしいが、今も健在なのは嬉しい。とはいっても、もう何代も代替わりをしてるみたいなので巨木という訳ではないのですが。皇女和宮降嫁のおりは、縁起をかついで隠したとか。悪縁を絶つ、と言う信仰を受けているようです。ストーカーに困っている人・・ 願掛けしてみては? 恋人、夫婦では行かない方がいいかも(笑)。でも、この辺に住んでいる人はどうすれば良いのでしょうね〜。特に、この時建設中だった後ろのマンション方々は・・???

志村の一里塚、東

板橋宿を出て歩いて行くと、環状7号をくぐり国道17号に出る。ちょっと歩くと国道を挟むように大きい樹が二つ有る。『志村の一里塚』、そう一里塚が残っているのです。これは、ちょっとした感動でもある。この樹が昔からのものなのかはもうどうでもいい、この雰囲気が感動モノ。国の史跡にも指定されていました。写真のものは東側の一里塚。

志村の一里塚、西

こちらの写真のは、陸橋を渡って西側の一里塚です。もっと各地の一里塚が残っていて欲しかったな〜 と思いました。

道標一里塚を過ぎると国道とは分かれて細い道に。写真は国道から入ってすぐの所にある庚申塔と道標です。民家のすぐ隣りにあるのですが、これはこの家の方の土地なのでしょうかね? するとこの家の方の善意で残っているという事になるのかな?? とてもありがたい事ですね。 もう少し行くと戸田橋ですね。『戸田の渡し』跡は発見出来ませんでした。荒川(この辺り、昔は戸田川と言ったらしい)を戸田橋で渡る。ここから富士山が見えると兄に聞いていたのだが、今日は見えないみたいだ。天気が良くても見えない時があるみたい、冬なら良く見えそうですね。12時埼玉県に入る。荒川の埼玉側に水神様が祭られている。国道からちょっと東側に入った所が旧道みたいだ、旧道沿いの児童公園で休んで居るとスキンヘッドの元気なおじいさん(いつも、この公園の掃除をしているらしい)に声をかけられる。京都まで歩いて行く事をつげると長話の予感・・ やっぱりの長話だがとても面白い。昔の中山道の様子など、昔は砂利道で車が通るたびに砂ぼこりが凄かったとのこと。最後は頑張ってと笑顔で送り出してくれました。「オマエみたいのが政治家になってくれたらな〜」なんて言われてしまいましたが、「私は正直者だからダメなんですよ」って。 14時、蕨の宿に入る。ここでは、とても好いものに出会ってしまった。蕨宿の本陣跡が蕨市の歴史民族資料館(無料)になっていたので入ってみる事に、一通り見て休んでいると絵が目に入ってくる。蕨市在住の画家らしい、名は『智内兄助』さん。この人の絵とても魅力的!、一目見てお気に入りにしてしまいました。なんともいえない魅力的、神秘的な少女を描いています。目で殺されてしまいそうな絵です。是非、みなさん見に行ってみてください。絵はがきを買ってしまいました(使わないで飾るために)。感動して蕨の宿を出る。 出てすぐ、同じ本を持って歩く人を発見!でもその人「ちょっとミスマッチ・・」なんとサラリーマン(スーツ姿)のおじさん、片手に本だけ。聞けば大宮まで歩いて行くとか、てぶらなのでペースが早い。あまり聞けなかったのでわからないのだが・・ 仕事帰りだったのかな? もしかして仕事中に・・???  16時、浦和の調(つき)神社に着く。ちょっと休憩しよう。境内はうっそうとした林で気持ちいい、ここの林の中に松が無いのが七不思議一つらしい(私の地元の神社も松は無いぞ、松嫌いの神様ってそこそこ居るのね)。それから、ここは元々お伊勢様への御調物(貢ぎ物)を集める所だったらしい。貢ぎ物を運ぶのに邪魔で鳥居も無いみたい。で、そこにお宮を建てて「みつぎ」→「つき」→「つき神社」さらに「つき」→「月」となって、狛犬ならぬ『狛兎』がお守りしています。かわいい♪ あれっ、ちゃんと「阿吽」になっていたっけ? これでもか、絵馬も兎です(笑)。 17時、大宮市に入る。さいたま新都心の工事がはげしい。ケヤキ並木がつづいている。もう辺りは暗くなって来たな宿を探さなくっちゃ。でも、今夜からは野宿もしないとな〜 でも、こんな都会で・・ 何処で寝よう。と思って中山道を歩いていたら、市の福祉センターを見つける。泊まれる訳ではないので終わりの20時まで休んで行く。さて、何処に泊まろうかと探していたら目に飛び込んで来たのが大宮警察署、う〜ん・・ ちょっと話だけでも聞いてみよう。何処かオススメの野宿場所を聞いてみると・・・「この辺は危ないからここに泊まっていきなよ」と警察署のロビーに泊まる事になった(笑)。職員の方々、出前を食べながらテレビを見入っている。京都まで行く事も色々聞かれて、うらやましがられる。きっと暇が欲しいのかな?色々と世間話もして、さあ長椅子を集めてベットにして、寝る事に。でも、なかなか寝付けない・・ 実はとてもウルサイので有る。聞いては居たのだが、ここまでウルサイとは・・ 無線の音は大音量で聞こえるし・・酔っぱらいは来るは・・ 交通事故を起こしたらしく、深刻な面もちで居る人・・ 息子がトラブルに巻き込まれたと他県から駆けつけた両親・・ もう、泥酔しきっているおやじ・・ などなど、なんか人間模様がみられて面白い。眠気がさめてしまった。これはもう、体が休めるだけでも良しとしよう。

板橋〜大宮、40493歩♪

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