〜遠華鏡〜

「平和に暮らしたいです。
なぜか一晩のあいだに
世界中の銃砲類が一つ残らず錆びつき、
細菌爆弾の細菌が死に絶え、
戦車が突然タールの穴と化した道路で
有史前の怪物のように沈んでしまえばいい。
それが私の望みです」
【木製の道具】

スリランカの内戦が、ようやく終息しつつあるという。
スリランカで戦争が長く続いていたなんて、ちっとも知らなかった!

世界でもっとも危険なテロだという。
親兄弟を失った子どもたちが洗脳され、体に爆弾を巻きつけて敵陣に飛びこむ自爆テロなのだという。

それが、アメリカの圧力により、ようやく終息。
表向きは、世界貿易センタービルの崩壊に始まるテロ撲滅政策の一環。
一説によると、原油が出るので、戦争を終息させたとか?

スリランカの戦争は、民族間の紛争なのだという。
興味深いことに、その攻撃性は同国の異民族に向けられており、外国人には寛容で好意的なのである。
火炎瓶攻撃をしているところに通りかかっても、外国人だとわかると早く行けと促される。彼らは話したそのままにふり向いて、同国人に再び火炎瓶を投げつけるのだと言う。
もし、これがスリランカでなく他の国の紛争ならば、まず外国人を追い出そうと、攻撃の目を向けるだろう。
その独特の心理のメカニズムは、たいへん興味深くもある。


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