戦慄の衝撃

 「よし、小休止だ。由香里。飲み物を持って来い」

 洋輔が浣腸を終えると一哉はミチルと顔を見合わせて微笑むと洋輔の隣に座ってタバコに火を付け和美の屈辱を伝える蕾を見つめるのであった。

 「どうだよ。もう俺たちに毒づく気力も無いみたいだぜ」

 一哉は得意げになって話しかけても洋輔は上の空になって頷いている。

 「ちよっと耳貸せ」

 一哉に何やら吹き込まれた洋輔は驚いたような表情になって一哉を見た。

 「いいだろう?」

 一哉が片目をつぶって微笑むと洋輔はこっくりと頷いた。和美の心も身体も徹底的に追い込むことは洋輔も目指していたことだった。小悪魔たちが悪辣な計画を考えているとも知らず、俎上の上の和美は乱れ髪をもつれさせた頬を震わせてシクシクと啜り上げているだけであった。

 「さて、続きを始めるか」

 洋輔が立ち上がりカメラを廻し始めると一哉は水溶液を含んだ浣腸器を取り上げた。

 「今度は俺がご馳走してやるぜ」

 一哉が勝ち誇ったように宙に浮き上がった双臀を撫でさすって和美に言うとそれまで打ちのめされていたように顔を伏せていた和美が必死の眼差しを向けた。

 「お願い。もう、しないで。もう、十分よ」

 先程から下半身に鈍痛のようなものが生じ、便意の高まりを感じ始めた和美の精一杯の哀願を浮かべた。しかし、和美が取り乱せば取り乱すほどミチルは無残な心を刺激される。意地悪そうな笑みを浮かべたミチルは和美の涙に濡れた頬を突付いた。

 「あら駄目よ。一哉は先生に浣腸するのを楽しみにしていたのよ。水を差すような事は言わないで。それとも明日、もう一回して貰う?」

 この地獄のような責めを明日も受けさせるというミチルの哀れみの欠片も無い言葉を耳にして和美は噴流のように巻き起こった怒りを抑え付けることができず恨みの篭った視線を投げ掛ける。

 「あら、また怖い顔をするのね。一哉、思いっきりぶち込んであげて」

 「よしきた」

 一哉は素早くそれを宛がうと一気にポンプを押し込んだ。和美は諦めたように目を閉じ合わせると項を見せてそれを受け入れる。

 四度目の浣腸を施され、和美の身悶えは露わとなり限界が刻一刻と近づいているのは誰の目にも明らかになった。

 一哉がバケツを持ってくるとそれを呆然として和美が苦しむ姿を見ている由香里の膝元に置いた。

 「これで先生の身体から出るものを受け止めてやんな」

 「本気でそんな事をさせるつもりなの?」

 「当たり前じゃないか。ビデオに撮って発表するんだぜ。こういうのを喜ぶ人もいるんだ」

 信じられないという顔付きで自分を見上げた由香里に無情にも叩き付けた一哉は歯を出して笑った。

 噴出に備えてビニールが敷かれ、由香里はバケツを手にして和美の羞恥に近づいた。そこは激しく息衝くように収縮を繰り返しており崩壊が近いことが由香里の目にも明かだった。

 「さあ、先生。由香里がバケツを持って用意してるぜ。遠慮しないでぶちかましな」

 一哉がゲラゲラ笑って縄に締め上げられた乳房を揺すると和美は気弱なに瞳を開いて口を動かした。

 「お願い。こんな格好でさせないで、トイレに行かせて」

 和美は再び哀願を口にした。とても、そんな姿をこれらの連中の前に晒す勇気は和美には無い。正に女の心からの叫びだった。

 「まだ、そんな事を言ってるの。由香里、おまえが止めを刺してあげな」

 和美が観念しないことに腹を立てた一哉は由香里に溶液を吸い込んだ浣腸器を握らせた。しかし、由香里にはとてもそんな行為は出来ない。泣きながら首を振って拒絶する由香里を見て一哉はその剥き出しの尻を叩いた。

 「手前ができないら、このケツの穴にぶち込んでやるぜ」

 一哉にその箇所を撫でられた由香里は悲鳴を上げて逃げ惑った。しかし、ミチルと裕司に抑え付けられ尻を高く掲げさせられた由香里は一哉に浣腸器を宛がわれてしまう。

 「お願い。しないで」

 涙を流して哀願する由香里を無視して一哉は一気に溶液を送り込んだ。

 由香里はその不気味な感触に掲げさせられた双臀をゆさゆさ揺すって泣きじゃくった。

 「どうだ?先生にする気になったか?」

 一哉は悔しそうに唇を噛み締めてる由香里の顔を覗き込んでは決心を促す。

 「嫌、出来ない」

 再度、首を横に振った和美は再び浣腸器を突きたてられた。

 「ま、待って」

 それまで二肢を吊り上げられたまま生理の苦痛と戦っている和美が掠れた声を出した。

 「由香里さん。構わないから浣腸して。あなたが犠牲になることはないわ」

 自分を庇うために自ら汚辱の洗礼を要求する和美の姿を見て由香里は泣き崩れた。

 由香里を救うために和美は幾分、自分を取り戻した。この場に居並ぶ小悪魔たちに一矢を報いた気持ちになった。しかし、間断なく便意は突き上げて来る。和美は目を閉じると意識を一点に集中させた。

 浣腸器を手にした由香里は和美の吊り上げられた両足が極端なまでに緊張を示しているの目にして心が痛んだ。極限までに広げられた二肢が広げられているためにともすれば弾けそうになるその部分の緊張を和美は必死に堪えているのだ。

 「先生。ごめんなさい」

 由香里が先端をその部分に宛がうとそれまで眉を寄せて押し寄せてくる便意と戦っていた和美はそっと瞼を開いた。

 「いいの。気にしないで」

 自分に微笑みさえ見せる和美に由香里は再び涙が溢れてきた。それでもやめるわけにはいかなかった。由香里は震える指でポンプを押したて、溶液を送り込む。

 「許して、許して。先生」

 由香里の詫びの言葉を聞きくと和美は頷きながらそれを受け止める。

 もう限界に達している身に施される浣腸。その凄惨さを考えるとミチルは驚くほど興奮を感じ、その悦びに打ち震えながら俎上の和美を一心に見つめるのだ。

 正に止めを刺された感のある和美は大きく喘ぎ始める。由香里の危機には堂々とした態度を示した和美ではあるがやはり排便という行為を前にその胸中は激しく波打ち始めるの。

 「ふふふ、先生。苦しそうね。そろそろお出しになる?それとも、もう一本ご馳走しようかしら」

 ミチルが楽しそうに和美の額に浮き上がる汗を拭うと和美はカッと目を見開き、大声を上げた。

 「あなたたちは鬼よ!悪魔よ!」

 今まで胸の中に封印していた怒りを和美は一気に吐露した。しかし、それが小悪魔たちの新たな責めを誘発する事を和美は知る由も無かった。

 「よう、先生。俺たちが鬼とか悪魔だとか随分なことを言ってくれるじゃないか」

 一哉に顎を掴まれ凄まれると和美は恐怖に顔を歪めた。彼らが新たな難題を押し付けてくるのは明らかだったからだ。和美は突風のように巻き起こった怒りに任せて口にした言葉を後悔した。

 「お仕置きしてやんなくちゃな。何が良い?」

 一哉はミチルの方を向いて片頬を歪めた。

 「そうね。先生との約束を反故にしちゃいましょうよ。裕美にも浣腸しちゃいましょう」

 ミチルの言葉を聞いて和美は全身の血の気が引くような衝撃に見舞われた。裕美の身代わりに立って陰惨な責めに遭っている自分の努力を水泡に帰すミチルの言葉だったからだ。

 「やめてよ!」

 和美は絶叫のような声を放って必死な眼差しをミチルに向けた。

 「あなたに失礼なことを言ったことは何度でも謝るからそれだけは止めて!」

 まだ、中学生の裕美にこんな辛い苦しい責めに遭わすのは和美にとって耐えられないことだった。

 「えへへへ、手遅れだぜ。あんな事を言われちゃ俺たちも黙ってられないぜ。さっさとやらかしな、後が控えてるからよ」

 和美の乳房を揺すって一哉はゲラゲラ声を出して笑っている。それでも諦めきれない和美は込み上がって来る便意とも戦いながら消極的な哀願を繰り返している。

 「先生の裕美を庇う気持ちにはほとほと呆れたわ。じゃあ、こうしましょう。後一時間、我慢し通せば裕美の浣腸は勘弁して上げるわ。今11時だから、12時まで我慢しなさいよ」

 もう、限界が近づいている便意を一時間も我慢できる通りは無い。和美は悔しげに唇を噛むとそれでも無謀な挑戦に挑むべく悲しい努力を開始した。

 「ふふふ、せいぜい我慢してみせてね」

 ミチルは捨て台詞を残すと和美の傍らを離れた。もう一時間も我慢が続くことが不可能な事をミチルを十分承知している。実はミチルと一哉はあらかじめ打ち合わせをしており、裕美にも浣腸を施すことは予定の事実だった。和美の怒りを引き出すためにミチルはあらゆる挑発を次々用意しており、和美がまんまとその罠に嵌ったのが真相だった。

 和美の苦悶する姿を眺めながらミチルと一哉は満足げな笑みを浮かべながら談笑している。自分たちの思い通りに事が運んだ事に彼らは満足していた。

極限の崩壊

 ズキンズキンと込み上げてくる便意に和美は苦悶していた。長時間にわたって二肢を吊り上げられているため、和美は足の付け根から腿辺りが痺れていた。しかし、神経をその一点に集中させギリギリに崩壊を堪えている現状だった。

 「随分、我慢が続くわね。ても、まだ十分も過ぎてないわ。先生」

 ミチルに胸を突付かれ和美は気弱な瞳をしばたかせた。

 「お願い。我慢できない。トイレへ行かせて」

 「あら、何を言ってるの?この場でやらかすのよ。先生のが終ったら裕美にしてあげるんだからさっささとやってよ」

 意地悪そうな表情を浮かべたミチルに乳首を抓られると和美は最後の希望も打ち砕かれたように顔を横に伏せた。生徒たちの眼前に耐えようの無い羞恥図を露呈する情けなさに堪えようとしても涙は次々に溢れてくる。和美の心は例えようの無い寂寥感に支配されている。

 「お願い。裕美さんにこんな酷い事はしないで。私がするから」

 無駄とは知りつつ和美はミチルに訴えた。和美がそういう態度を示せば示すほどミチルは愉快になる。

 苦しげに喘ぐ胸に顎を乗せるとミチルは苦しく息衝く白い腹部を擦りながら和美の必死の表情を覗った。

 「先生がしても裕美を庇えないことは知ってるでしょう?あの子は逃げようとしたんだからお仕置きを受けるのは当然だわ。もう、我慢できないでしょう。いつまでも強情を張っていると由香里が先に洩らしちゃうわよ」

 ミチルの狂気めいた笑いを受けて和美は覚悟を決めた。もう、何を言っても裕美は救えないのだと悲しい諦めを浮かべると和美は涙に潤んだ瞳を開いて由香里を見た。

 「由香里さん。許してね」

 和美は由香里に詫びの言葉を吐くと呼吸を止めた。もう、全てを晒して笑い者になるしかない。悔しさも恥ずかしさも封印して和美は堪えに堪えていた緊張を解放した。

 「おっ、おっぱじめたぞ」

 由香里の手にするバケツの底に激しい音を立てて和美が放出を始めると一哉が素っ頓狂な声を上げる。

 「まあ、臭いわね」

 鼻を抓んで窓を開け放ったミチルは快心の笑みを浮かべて羞恥に悶える和美を見下ろしている。和美は右に左に頭を振っては激しい羞恥の波に揉まれている。悔しいとか恥ずかしいとかでは表現できない極致の感情が和美の全身を貫いている。吊り上げられた二肢はガクガクと震え、そこに集中していた血液が一気に全身を駆け巡り、和美は盛んに乾いた唇を舌で湿らせながら汚辱の放出を続けていた。

 「それにしても上品じゃねえか。出しては止めて、出しては止めるなんて俺には出来ねえよ」

 一哉はバケツの中と噴出の源を見比べながら腹を抱えて笑っている。

 五回も浣腸を施されたため和美の腸内からはドロドロに溶かされたものが次々と噴出されている。それは興奮状態の和美に一種の解放感を与え、意識が遠のいていく。

 「きゃっ」

 由香里が小さく悲鳴を放った。汚濁の塊の噴出を終えた和美は無意識のうちに放尿を始め、その飛沫を由香里が浴びたのだ。

 噴水のように吹き出すそれを見て一哉は手を叩いて喜んでいる。

 尾を引くように放尿を終えても身動き一つ示さない和美が気を失ったままなのに気が付いたミチルはこのままじゃ面白くないと汗に滑った乳房を揺すって覚醒を促した。

 「うっ」

 一声、呻いて目を開いた和美はミチルの意地悪そうな笑みを浮かべた顔を間近に見て一気に現実に引き戻された。

 「凄いものを見せて貰ったわ。随分、溜まってたのね」

 火照った頬を突付かれた和美の表情は悲しく歪み、その目から大粒の涙がポロポロと零れ落ちる。

 「嫌ーー」

 自分の晒した羞恥図を思い出した和美は悲鳴に似た声をを放つと激しく号泣を始めるのだ。恋人にだって見せたことの無い恥ずかしい自分の姿を生徒たちの前に晒しただけでなく、一部始終をカメラに収められてしまった和美はその舌を噛み切りたいほどの屈辱を思い出して泣き続けている。

 「いつまでも泣くもんじゃないわよ。先生」

 ミチルは優しさを装いながら和美の溢れ落ちる涙をタオルで拭ってやる。しかし、心の中では学園一の美人教師を汚水の中に叩き込んだ事に喝采を叫んでいた。

 「もう、先生の秘密は全部見せて頂いたわ。これからは私たちの奴隷として素直に言う事を聞くのよ」

 一時の興奮が収まった和美はミチルの言葉に人形のように頷いた。浣腸責めは和美の心と身体に彼らが考えていた以上のダメージを与えたのだ。

 由香里が濡れタオルを使って後始末を終えると一哉が吊り上げられている二肢を解放した。両足が床の上に落ちても和美はそれをすぼめることも出来なないほど打ちのめされている。

 「さあ、立ちな。次が控えてるからな」

 強引に一哉が立ち上がらせようとしても和美は中身の無い人形のように膝を崩してしまう。長時間にわたり不自然な姿勢で極度緊張を強いられていた和美の下半身は痺れて言う事を利かないのだ。

 「なんだ、腰が抜けたのか。しょうがねえな。だっこしてやるぜ」

 一哉に軽々と横抱きにされた和美は台所に連れて行かれて地下に通じる階段を下ろされた。そこは前の持ち主が作ったワインセーラーがあった。洋輔の両親はワインに関心が無いので全て空の棚が無数にあるだけの空間だった。

 和美は床の上に下ろされ縄を解かれてもがっくりと首を垂れ、口を利く体力も残っていない。

 「先生と裕美はここで暮らして貰うぜ。ここなら逃げられる心配はないからな」

 一哉はそんな事を言いながら和美の片足首に手錠を嵌めると真ん中に通っている鉄パイプにそれを嵌めた。

 「いいか、小便をしたくなったらそこのバケツにするんだぜ」

 一哉は棚の中にあった毛布を一枚取り出すと和美に投げつけ、ワインセーラーを出て行った。程なくして扉が閉められ明かりが消されると辺りは鼻を抓まれても判らないような真っ暗闇になった。和美は疲れ果てた身体を横たえると目を閉じた。自然に先程までの地獄の責め苦が脳裏に浮かび和美の目尻からは悔し涙が尾を引いた。

 耳を澄ますと女の悲鳴が聞こえてきた。彼らが裕美を浣腸責めに遭わしているのだろうか?もう、最早、彼女に手を差し伸べることも不可能となった和美は深い溜息を付くと再び意識を失い、眠りの中に堕ちて行った。

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