美加子輪姦
客たちは次の余興のために三階に案内された。彼らは一様に満足な笑みを浮かべ、談笑しながら布団の敷き詰められたリングサイドに腰を落とすのであった。
「次は何の余興を見せてくれるんだい?」
もう、興奮を抑えきれない三崎が久美子に尋ねると彼女はにこやかな笑みを浮かべて口を開いた。
「今度はお客様にも楽しんでいただきますわ。二人の女がここで対決して負けた方を好きに弄りぬいて戴きます」
「ほー、そいつは楽しみだ」
三崎は話を聞いただけで興奮してきたのか忙しなくタバコを吸い始め、隣の山下と顔を見合わせて笑うのであった。
エレベーターに乗って二人の女が松井によって先導されてきた。
美加子と良美の二人であった。二人はパンティとTシャツを身に着け、項垂れて姿で布団のリングの中央に引き立てられた。
「これより、美女対決をご覧に入れます」
三枝が傍らに立って解説を始めると良美は恐ろしさに身を竦め、涙さえ浮かべている。何の罪も犯していない自分がこのような場に引き出され恐ろしいペナルティが付いた対決を何故しなければならないのか?良美は合点が行かなかったのだ。
「先に全裸にされた方が負けです。負けた者は皆様が自由に犯す事が出来ます」
客たちの間から野次と歓声が沸き起こった。男たちは佐保ほどから官能を刺激され続け、股間の緊張を沈めたい気分になっていたからだ。
「選手を紹介します。美加子二十七歳、元教師。良美、二十二歳、元OL。二人はこの上で貞操掛けて戦います」
紹介を受けた二人は戦意が沸かないのか視線を逸らしあっている。三枝は二人の前に立つと最後の注意を与えるのであった。
「いいか、真剣に戦え、何をやってもいいぞ。着ている物を剥ぎと取った方が勝だ。負けた方はこの場で輪姦されるからな。判ったか?」
二人は不承不承頷いた。
「制限時間は無い。ギブアップと全裸だけだ」
三枝がそう言ってリングを降りると二人の対決は開始された。しかし、元より戦意の無い二人は戦おうとはしない。互いに伏目がちになって様子を窺うだけであった。
「早く戦え。二人揃って浣腸責めにして徹の餌にするぞ」
脅しに似た三枝の言葉に反応したのは美加子だった。逡巡していても仕方ないと踏ん切りを付けた美加子は良美の隙を窺い始めた。
しかし、良美はまだ戦う気分にはなれなかった。奴隷としての心得は身に着け始めた良美だったが人見知りが激しい良美に対して群れの中で何かと面倒を見てくれる美加子は掛け替えの無い存在だった。その美加子に対して戦いを仕掛ける気分には良美はどうしてもなれなかったのである。
「行くわよ。良美さん」
いきなり美加子の足払いを受けて良美が転倒すると男たちは喝采を放った。女同士の激しい戦いがいよいよ始ったからだ。
「な、何をするの? 」
信頼している美加子に一撃を食らった良美は顔を赤くして怒りの表情を見せた。しかし、その胸に美加子の足蹴りをまたも打ち当てられた良美は慌てた出した。
美加子が自分のパンティを引き剥がしに掛かったからだ。
「止めなさいよ」
良美は無意識の内に美加子の頬を平手で打ちつけ、小さな布を守ったのだ。
「やったわね」
頭に血が上った美加子は良美の頬目掛けて平手を放ったがそれは空を切り、美加子を悔しがらせた。
両者は立ち上がり、再び、睨み合いの状態が開始された。
二人の闘志に火が付き、男たちは身を乗り出し、その女同士の無残な戦いに目を凝らした。美加子も良美も自分が輪姦されることを恐れて相手を倒そうと躍起になっている。その真剣さが見ている者を興奮させるのだった。
「こうしてやるわ」
またも先制攻撃を仕掛けたのは美加子であった。ダミーのパンチを繰り出し、良美が身体を仰け反らせてそれを避けた隙に足を払ったのである。馬乗りになった美加子は良美の頬を何度も打ちつけ相手の抵抗力を奪うのであった。
しかし、身体が一回り大きい良美は美加子を簡単に跳ね飛ばすとその足に手を掛ける。
「わあー」
男たちからどよめきの声が上がった。何と良美は美加子の両足を掴み上げ、その身体を逆さに吊るしたからだ。体力では良美は美加子の比ではない、逆さに吊り上げられ抵抗できない美加子を良美は徐々に手の位置を変え、その裸体を上に上に移動させる。
美加子の身体を肩の上に載せ上げた良美はその肌に纏わり付いているパンティに手を掛け引き剥がしに掛かった。しかし、無理な姿勢では簡単にそれはは取り去ることは出来なかった。業を煮やした良美はパンティの両端に手を掛けたまま美加子を布団の上に落としこむ。
あっと思う間もなく美加子のパンティは引き剥がされ、良美はその小さな布切れを捨て去ると起き上がろうとした美加子の胸に痛烈な足蹴りを放つ。
最早、良美の圧倒的な攻撃力の前に美加子は逃げ惑うだけだ。悲鳴を放ち、足蹴りを加えられるたびに這って逃げるしかない美加子の髪の毛を掴んだ良美はその身体を遂に捉えた。
「お願い。許してよ」
Tシャツが引き上げられると美加子は哀願の声を放つ。しかし、良美はそんな言葉には耳も貸さなかった。しなければ自分が酷い目に遭う。良美の胸の中はすまない気持ちで一杯になったがその手を止めることは出来なかった。
遂に全裸に剥き上げられた美加子が布団の上に跪き、顔を覆って泣き始めると松井と久美子がその裸身を後手に縛り上げる。
「さあ、どうぞ。好きなように犯してください」
三枝が声を張り上げると既に全裸になった男たちは布団の上に突き転がされた哀れな生贄に殺到した。美加子は裸の男たちに身を揉まれながら激しい泣き声を放っている。
「あ、壊れちゃうー」
三崎の肉棒で刺し貫かれた美加子は思わず大きな悲鳴を放った。三崎の一物が余りに巨大だったからだ。逃れようと必死に身悶えても二人の男に抑え付けられ。三崎に腰を掴まれた美加子に逃れる術は無い。三崎に胎内を抉られ、官能の炎に身を任せるしかないのだ。
悲しげな美加子の啜り泣きを耳にしながら良美が三階を後にしようとすると三枝がその肩に手を置いた。
「良くやったぞ。今日はそのままの恰好で過ごさせてやる」
三枝の顔を泣きそうな顔で見た良美は無言のままエレベーターに乗り込んだ。彼女の気持ちは沈んでいる。自分に一番親切にしてくれた美加子をこの手で地獄に突き落としたのだ。良美は自分の行動を正当化しようとあれこれ考えを巡らせるのだが罪の意識がそれを邪魔している。良美は美加子と顔を会わせた時、何と詫びようか?その言葉も見つからないのだ。
絵里の嫉妬
翌日にその騒動は勃発した。客人が一夜を過ごした娘たちと一緒に露天風呂で入浴している最中の出来事だった。
真希は真琴に誘われ、露天風呂に入っていたが客たちが姿を見せたので部屋に戻ろうと階段を上がっている時に上から降りてきた絵里と対したのだ。
捕われたと当初、絵里には何かと面倒を見て貰った真希は軽く会釈をして、通り過ぎようとした。しかし、絵里は一言言わなければ気が済まなかった。
「あなた。子供の癖して、栗山さんをたぶらかしているわね。許せないわよ」
いきなり叩きつけられた言いがかりに真希もカチンと来たのだろう。言わなくても良いことを言ってしまう。
「絵里さん。私に嫉妬してるのね。栗山さんにあなたは飽きられたのよ。私の事に構わないでよ」
絵里は栗山に対する愛情は誰にも負けない自負があった。それを小娘にいとも簡単に覆されてしまったことに悲しみさえ覚える毎日だった。祐子と身体を慰め合っても心の隙間は埋まらなかった。ここの娘さえいなければ、絵里は突風のように巻き起こった怒りを押さえつけることが出来なかった。
腕を絵里に取られた真希はバランスを崩し、そのまま階段を一階まで転げ落ちた。
「真希!」
遅れてホールに現れた真琴が声を掛けても意識を失った真希は微動だにしなかった。騒ぎを聞きつけて三枝と松井が駆け寄り、絵里の仕業だと言うことはすぐに露見した。
三枝は絵里をプレイルームに監禁すると真希の治療を優先させた。
真希は頭を打ったのが原因で脳震盪を起こしている。本来なら精密検査が必要だがそれも叶わない状況ではベッドに寝かしつけて見守ることしか出来なかった。
「真希!死なないでね。真希」
ベッドの傍らでは跪いた真琴が真希の手を握り、必死に呼び掛けている。それを見守る三枝と久美子も沈痛な表情を浮かべている。とにかく死者をだしてはならないと三枝はそれだけを念じていた。
「あー、痛い」
真琴の呼び掛けに応じ、真希は意識が覚醒した。一同はほっと安堵の表情を浮かべた。
「真希!どこが痛いの?」
「頭が痛い・・・。そそれに肩も」
「氷を持って来てくれ」
医師の資格を持つ三枝は的確な指示を与えると真琴に代わって真希の容態を診断する。熱がすこしあるようだ。頭に外傷は無いようにみえるが本人は痛みを訴えている。
三枝は氷を使って頭部と肩を冷やさせると重い気分で部屋を出た。栗山はこの日の夜には戻ってくる。連絡などしたら取り乱し、仕事が手につかなくなるのは目に見えていた三枝は彼に連絡するのを取りやめた。
プレイルームでは絵里が客人たちの昼食を作り終えたばかりの塩野に見張られていた。客人たちの接待は松井と恵子に任せてある。彼らも対応に追われているのである。
三枝が顔を出すと絵里が心配そうな顔付きになった。
「真希ちゃん。大丈夫なの?」
三枝は力なく首を振った。
「判らない。お前のせいだぞ」
「ええ、可哀想なことをしたわ」
絵里は首を垂れ、肩を落した。絵里もとっさの感情に支配されて真希を突き落とした事を反省していた。
「とにかくお前はえらい事をやった。もう、栗山の妻に留まることは出来ない。判るな?」
絵里は悲しげに頷いた。真希に死の危機を彷徨わせている責任は軽くないことは自分でも判っていた。
「お前は奴隷降格。三日間はここで監視排泄の刑だ」
三枝の言葉はぐさりと絵里の胸に突き刺さった。しかし、それは仕方ない結論だと感じていた。自分の事をないがしろにする栗山の妻の座に留まっていても幸せな気分に浸れない今、奴隷に落ちた方がある意味、楽だとさえ絵里は思うようになっていた。
「判ったら。裸になるんだ。奴隷は常に全裸でいることが掟だからな」
薄笑いを浮かべた三枝に促された絵里は無言のまま服を脱ぎ始めた。栗山の妻となって約、半年、絵里は久々に人前に肌身を晒す恥ずかしさを感じている。
「手を後に廻しな」
全裸になった絵里は塩野に言われ、素直に両腕を背後に廻した。
「久し振りに見たら絵里、お前、太ったな。でも色気は出てるぞ」
三枝にからかわれても絵里は表情一つ変えず、縄掛けされてゆく。絵里の胸に去来するのは栗山の妻として過ごした楽しい日々だった。自ら告白して、祐子と共に勝ち取った妻の座。それを今、捨て去り、奴隷としての生活に戻る。絵里は一抹の寂しさと懐かしさを感じながら腰を落した。
「それでは三日間、ここで生活しろ。排泄する時は必ず人前だぞ」
三枝はそう言い捨てると後も向かずにプレイルームを後にした。絵里は床のタイルにに視線を落とし、俯いたままであった。
栗山の狼狽
栗山が戻ってきたのはその日の夜だった。三枝にいきさつを聞かされた栗山は驚き、まず、真希の部屋に立ち寄ってからプレイルームに姿を現した。
栗山の姿を目にした絵里はすまなそうに視線を逸らした。
「絵里。君の事を責めたりしない。でも、奴隷に落とされる事をする必要は無いじゃないか」
栗山に抱きしめられ、そんな言葉を耳元に囁かれても絵里は表情を変えなかった。
「いいのよ。私は自分に正直に行動したのよ」
「三枝さんに言って、奴隷に落とすことだけはやめて貰うよ」
絵里は栗山の申し出に首を振った。
「いいの、そんな事をしたら示しがつかないわ。私は奴隷からやり直す」
きっぱりとした口調で告げた絵里は冴え冴えとした表情を浮かべて栗山を見詰めた。
「あなたは気が多いわ。あなたが真希ちゃんに溺れなければ私もこんな事はしなかったのにね」
絵里に言われると栗山は叱られた子供のように頭を垂れ、じっと聞き入っている。
「真希ちゃんをこんな目に遭わせないでね。私からの最後のお願い」
絵里に言われて栗山はこっくりと頷いた。栗山の脳裏にも自分にプロポーズした頃の輝いていた絵里の姿が思い描かれていた。
「もう一つ、お願いがあるの」
「なんだい?」
顔を上げた栗山の頬には涙が光っていた。
「おしっこをさせて欲しいの?私、監視排泄の刑を受けているの」
「わ、判った」
栗山が片隅にある便器を手にして戻ると絵里の前に配置した。
「何度、あなたにおしっこするところを見られたのかな」
絵里はそんな事をいうと便器に跨り、栗山の方を向き直った。
「しっかり見ててよね。妻としてあなたに見せる最後のおしっこだからね」
栗山はもう、しゃべることが不可能なくらい胸が詰まっていた。
便器の底を水が叩く音がしても栗山は涙が溢れて、それをはっきりと目にすることが出来ない。絵里のよさを栗山は心の中で再認識していた。自分の愚かさをはんせいすると共に失ったものの大きさを実感している栗山であった。