真希の変身

 メイクルームでは真希が久美子によって飾り立てられていた。シャワーを浴び、下着を付け、ホットパンツにTシャツという衣装を身に付けた真希は久々に落ち着いた気分を味わっていた。

 「綺麗になったでしょう」

 久美子に声を掛けられた真希は濃厚な化粧を施され、変わってゆく自分の顔を見て、驚きを隠せなかった。しかし、この身を悪魔の誰かに下げ渡し、処女を失うのだと思うと気分も沈んでゆく。

 「そんな悲しそうにしないでいいのよ。誰でもあることなんだから」

 真希の表情が曇りだしたのに気が付いた久美子は勇気付けると化粧を終えた。

 一階の食堂に連れてこられた真希は栗山の座っているテーブルに導かれ、腰を下ろした。

 「見違えるみたいに大人っぽくなったね」

 タバコの火を消し、笑いを浮かべる栗山を目にして真希はこの男が自分の相手なんだと確信した。奴隷の身だから相手は選べないが真希は栗山の子供っぽい喋り方がどうも好きになれなかった。だからあれこれ話しかける栗山への返事も上の空で真希は出される料理を次々と胃の中へ送り込んだ。

 本来ならこんな時、料理の味なんて判らず、食欲も湧かない筈なのに久々に味合うまともな食事に真希は食が進み、出された料理を次々に平らげるのであった。

 食事を終えた栗山は真希を庭に連れ出した。夏が近い高原には涼しい風が通り抜けている。庭を散策しても真希の表情は沈んだままだった。どんなに着飾っても栗山に優しい言葉を掛けられてもこの男に汚されるという事実は変わりは無かったのだ。

 「ねえ、座らない」

 庭の一角にベンチを見つけた真希は栗山を誘った。そこは麓の景色が一望できるナイスポイントだった。

 「ねえ、真希ちゃん。お姉さんが今、どうしているか知りたくない?」

 黙ったまま景色を眺めて何かを考え込んでいる真希に栗山は尋ねた。真希にとって一番感心があることで気分を解そうとする作戦だった。

 「姉さん?ここにいるんでしょう?」

 「ああ、久美子先生の部屋にいる。そこで二人は愛し合っているんだ」

 「愛し合ってる?」

 真琴が久美子と愛を交わしていると聞いて真希は驚きの表情を浮かべた。あの情け容赦ない鬼のような久美子が真琴を可愛がっているとはにわかに信じられない真希であった。

 「ねえ、真希ちゃんは僕のことどう思ってるの?憎い男だと思ってる」

 尋ねられた真希は暫く黙っていた。そして、栗山の顔を真剣な眼差しで覗きこんだ。

 「その質問には答えたくないの。あなたは私の身体を抱くのが目的だから・・・」

 「でも、僕だって人形は抱きたくない。僕の事を好きになってくれていた方が・・・」

 「だけど結果は一つよね。過程が違うだけ」

 「それはそうだが・・・」

 会話が徐々に真希のペースに載せられてゆくのを栗山は感じていた。しかし、ここで力ずくでなんて事は栗山の性格上許されないことだった。

 「私が好きになればいいんでしょう?」

 語尾を上げて真希は挑戦的な目付きで栗山を見詰める。栗山は微笑んで頷いた。

 「だったらねぇ・・・」

 真希は悪戯っぽい表情を浮かべて栗山を見る。栗山は次の一言を黙って待っていた。

 「私のために何かしてくれる?」

 「ああ、いいよ。僕に出来ることだったら」

 「私の首を締めて殺してくれれば良いわ」

 突拍子も無いことを言い出したので栗山は慌てた。殺してしまったら元も子もない状況なのである。

 「それは出来ないよ。君を殺してしまったら、君を抱くことも出来なくなる」

 「死にたいのよ。もう、人生、目茶目茶じゃない。お姉さんも私が死んだら楽になるし」

 栗山は十四歳の少女の大胆な発想に驚くばかりであった。

 「他の事にしてくれよ。意地悪言わないで・・・」

 「嘘つき」

 不意に真希は怒った表情を浮かべて栗山を罵倒する。

 「あなたは自分に出来ること何でもすると言った筈よ。私は無理な注文をしたつもりではないのよ。簡単に出来る筈よ」

 確かにそうだった。栗山が手を伸ばせば真希は黙って殺されるだろう。何か得体の知れぬ敗北感に支配された栗山は座っている真希の前に跪いた。

 「済まない。その願いだけは聞き届けることが出来ない。他のことなら何でもする。この屋敷から出してくれという事以外なら何でも良い」

 真希は長い足を組んで這い蹲る栗山に哀れみの視線を送っている。彼女自身、別に栗山をからかったりしているつもりは無かった。本当に死にたかったし、それで栗山に好意を持つことが出来ると思っていた。

 「仕方ないわね。私の前でおしっこするとこを見せて」

 「えっ」

 今まで娘たちに強いていたことを栗山は要求されたのだ。栗山はまた驚かねばならなかった。

 「そんなとこを見て何が楽しいんだい?」

 栗山は娘たちに何度も言われた言葉を自分で吐いていた。

 「あなたが私の事をどこまで真剣になってくれるか試すのよ。簡単でしょう?」

 真希の微笑みは悪魔的だった。栗山は得体の知れない魅力がこの少女に宿っているように思えてきた。この少女の言いなりになる喜び感じ始めていた。

 「判った。見せてあげるよ」

 栗山は立ち上がるとチャックを下ろし、真希の目前に一物を晒すと放尿を始めるのであった。真希はその姿を見ながら薄笑いを浮かべている。

 羞恥を感じながら放尿を終えた栗山がそれをしまおうとするのを真希は制した。

 「待って。よく、見せてよ」

 真希は目前に差し出されたそれを笑みを浮かべて見詰めると指で摘んだり、掌に載せたりして感触を楽しんでる。栗山は刺激されている内に興奮を覚えてくる。

 「ふふふ、大きくなってきた」

 栗山の一物が自分の刺激で緊張してきた事を感じた真希は子供っぽい笑みを見せてそれをすっぽりと口に含んだ。あれ程、嫌がったフェラチオをいとも簡単にしてしまった自分に真希自身も驚くばかりだったが栗山はもっと驚きだった。

 真希のざらついた舌先が絡みついたとたん、栗山は全身を貫くような快感を覚えたのだ。一度目の荒波はなんとか乗り越えた栗山だったが二度目の波には耐えることは出来なかった。

 舌先に不快な液体が放出されると真希は顔をしかめて栗山を見詰める。栗山は自分が情けないような存在に成り下がってしまったような錯覚を覚えながら放出を続けていた。

 「以外と早く往っちゃうのね」

 全ての迸りを飲み込んだ真希は一物を晒したまま、尻餅を付いたままの栗山に蔑むような視線を向けた。それは侮蔑されても仕方の無いほどのあっさりと終わっていた。栗山は気を取り直して真希の手を取った。

 「お風呂に入ろう」

 「いいわよ」

 腕を取った真希に引き摺られるように栗山は露天風呂に向かうのであった。

異形の喪失

 二人は露天風呂に浸かりながら、辺りの風景を眺めていた。真希の眩しいばかりの裸体を見せ付けられると栗山は再び、欲情を覚えてくる。先程まで奴隷の一人として何も感じなかった栗山ではあったがその不可思議な魅力を見せ付けられてしまうと印象も変わってくる。

 「ねえ、今度は君がおしっこするところを見せて欲しい」

 栗山がいつも通りの要求を口にすると真希は例によって不可思議な笑いを浮かべる湯から上がると洗い場に腰を落した。

 「栗山さんの口にだったらして上げるわ。どう、飲んでみない?」

 最早それは中学生と侮ってはならなかった真希は死を望んだことで魔性の女へと変身している。それは栗山に判っていた。しかし、何かに突き動かされるように栗山は洗い場に寝そべった。既に一物は点を衝かんばかりにいきり立っている。

 「さあ、飲んであげる。顔の上に跨って」

 真希は栗山の身体を跨ぐとその魔性の瞳を開いてそのだらしなく緩んだ顔を目にし微笑むと腰を落した。

 「もう、ちよっと前へ」

 促された真希が心持前進すると栗山は大きく口を開いた。

 生暖かな液体が口の中に注ぎこまれると栗山はそれを懸命に飲み込んだ。不思議な事に嫌悪感はおきなかった。それどころかとても尊い物を飲み込んでいるような気持ちになった。身体が熱くなり、精神が高揚してくる。そして、何より栗山の身体の中心点は異常な興奮を示しているのだ。

 「どう?おいしかった?」

 排尿を終えた真希はうっとりと目を閉ざしたままの栗山に添い寝するとその耳元に囁くようにして尋ねた。

 「ああ、なんだか不思議な気分だった」

 目を開いた栗山は自分を見つめる真希を抱き寄せると愛らしい唇に口付けした。

 真希もそれに応えるように舌を絡ませ、二人は身体を密着させ熱い抱擁を続ける。真希も気分が昂ったのだろう、栗山の鋼のように硬直した一物を握り締め揺るかな刺激を与え始める。

 「ゆ、許してくれ!」

 栗山は真希の唇から舌を抜き去ると涙交じりに訴えた。しかし、栗山の手が真希の手を押さえたときには手遅れだった。

 「気持ちよかった?」

 頷いた栗山は敗北を認めざる得なかった。真希の稚拙な手捌きで欲望を搾り取られてしまった栗山は自分が何かに取り憑かれてしまったのではないかと不安になった。原因は言うまでもなくこの中学生の少女だ。彼女の魔性が自分を狂わせていると言う以外栗山には考えられないのだ。

 「さあ、次はどうするの?私を抱くんでしょう?」

 「ああ、少し、待ってくれ。二度も出しちゃったんだ。休ませてくれ」

 新鮮な美肉を前に栗山は実に弱気な言葉を吐いた。しかし、それは偽らざる本心だった。ぐったりとした疲労感の中に栗山は沈んでいた。

 「お風呂に入って元気だそう」

 元気付けるようにはしゃいだ声を出した真希は栗山の手を取ると風呂に誘った。

 風呂に浸かると真希はピッタリと栗山に身を寄せてきた。潤んだ瞳で見上げられた栗山は溜まらず口を合わせてしまう。

 舌をこねまわす濃密な口付けを交わしている内に栗山は元気を取り戻してしまった。

 「ねえ、私を奪って」

 頬を擦り合わせ、耳元で囁かれた栗山はさきほどまでの元気のなさが嘘のように暴発寸前まで昂りを覚えると風呂の淵に腰掛けた。

 「まあ、元気になってる」

 目前に突き出された一物が天を衝かんばかりに力を漲らせているのを目にした真希は子供っぽく笑うと勢い良く立ち上がった。

 まだ、成熟には程遠い裸体は栗山にとって神々しいばかりに輝いて見える。

 「さあ、ここにおいで」

 やはり、初めての行為と言う事で真希は不安げな表情を浮かべながら栗山の肩に手を置くと足を開き、栗山の腰に跨った。

 「痛いけど。我慢するんだよ」

 栗山の言葉に真希がこっくりと頷くのを目にした栗山はその華奢な腰をゆっくりと引き寄せる。栗山の一物は驚くほどスムーズに真希の胎内に吸い込まれていった。

 「あっ」

 栗山の首にしがみついた真希はその部分から生じた痛みに顔をしかめ、小さく声を上げた。しかし、驚いたのは栗山の方だったかもしれない。内部に挿入したとたん、激しい快感が彼を襲ったのだ。もう歯止めは効かなかった。彼は小刻みに腰を動かし、両手で掴んだ真希の頑なな臀部を揺り動かし、一心に頂点に駆け上ることしか考えられなくなっていた。

 真希の切ない吐息を耳元に吹きかけられ、涙を迸らせた栗山は動きを止め、その幼い裸身を強く抱きしめた。抜かなければいけないという意識はあったものの、凄まじい快感に突き動かされ、栗山は真希の内部に射精してしまったのである。

 「好きよ。栗山さん」

 栗山が果てたことを感じた真希に再び熱い口付けを受けた栗山はそのままの状態で興奮が甦ってきた。

 (こんな事ってあるのか、こんな事って)

 栗山は再び律動を開始した自分に自問自答しながら快感を追及してゆく。真希も快感を感じ始めたように熱い気を吐きながら栗山の舌を強く吸い上げる。

 「痛い!」

 悲鳴に似た声を聞いて我に返った栗山は真希を湯の中に突き飛ばすとこの日、四度目の放出を終えた。

 精も根も尽き果てたような表情で湯船の淵に腰を掛けたままの栗山の傍らに真希が座ると自分の肩を見せる。

 「酷いわ。噛み付くなんて」

 快感を極める際、栗山は無意識の内に真希の肩に噛み付いてしまったらしい。赤い歯形を目にして栗山は驚くばかりであった。

 「でもいいわ。とても悦んでくれたみたいだし、私も気持ち良かったから」

 肩にしなだれ掛かり、甘えるような仕草を見せ始めた真希に恐れを感じた栗山は踏ん切りを付けたように立ち上がった。

 「部屋に戻ろう。もうへとへとなんだ」

 偽らざる心境だった。このまま、真希に刺激を受け続けたら何度でも果ててしまいそうな恐れを栗山は感じていた。栗山にとって真希は魔性の女に変貌している。身の破滅を感じる栗山はこの場所を一刻も早く離れ、ベッドで休みたかったのである。

 「判った。私も疲れちゃった」

 ニッコリと笑った真希に先導されるように露天風呂を後にした栗山は脱衣所で備え付けのガウンを身に着け、部屋に戻ると泥のようになって眠りに落ちてゆくのであった。

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