悪魔たちの凱歌
「先生。準備が整いました」
松井が庭にいる三枝に声を掛けても作品に没頭している三枝は一回では気が付かないほど集中していた。
「ああ、そうか。素直に毛は剃らせたか」
「ええ、今は尻の穴まで晒してます。どうしますか?」
松井が卑猥な笑みを浮かべたので三枝もそれに釣られて笑みがこぼれる。
「しばらく、そのままにしておけ。昼飯を食ってからにしよう」
「それもそうですね」
松井はしたり顔で頷くと相変わらず素っ裸で木の幹に括りつけられている少女たちの傍らに寄った。
二人の少女たちは全裸で風に晒され、全身に鳥肌を立てている。松井は木の幹に垂れ下がっているペットボトルを手にとって中身を見た。
「なんだ、まだ、半分ちよっとじゃないか。午後になると日が翳ってもっと寒くなるぜ」
恵子が何か言いたそうなので松井はガムテープを外してやった。
「お願いです。このままじゃ美希が死んじゃいます。もう、勘弁して下さい」
涙を流して恵子は哀願した。美希はが意識が無いように首を項垂れてるのを目にして松井は慌てて三枝の元に駆け寄った。
「一年生の娘が気を失っているみたいです」
「何、二人とも家の中に入れろ」
さすがの三枝も見殺しにしてしまうほど冷徹ではなかった。二人は美希の身体を幹から引き離すと家の中に運び入れた。
美希を松井たちのベッドに寝かしつけると三枝は恵子を押し立ててアトリエに入った。
アトリエでは美加子が言語を絶する姿態を相変わらず晒していた。留美がその惨めな肉体に纏いついては盛んに揶揄しまくっている。
「楽しそうじゃないか、留美」
「あら、おじさま」
留美はにっこりと微笑むと三枝の身体に裸の胸を擦り付けるとうっとりとした視線を送るのであった。
「私に先生を苛めさせてくれて有難う。お陰で胸がスーッとしたわ」
「そうかそれは良かった。俺たちに協力すれば楽させてやるぞ」
三枝がデレッとした表情を見せると留美はその首に抱きついてキスまで交わすのであった。
立ち竦んでる恵子も留美の変身ぶりに驚きを隠せなかった。
三枝は惨めに晒している美加子の下半身を確認してからその頭の近くに膝を折った。
「先生。俺に何か言いたい事があったら言ってみな」
乳首を抓まれ、揺さぶられた美加子は瞳を開くと唇をワナワナ震わせた。
「お願いです。こんな格好をさせないで下さい」
三枝は先程、激情に駆られて鬼とか悪魔とか言い放った美加子がすっかり弱気になっているのを目にして満足を覚えていた。しかし、簡単に許すような三枝ではなかった。
「これから先生の大便を吐き出す姿を絵に描くんだからな暫くは辛抱して貰わないとな」
美加子の表情が一変した。悪魔たちからトイレに行くことは許されないと聞かされていたがまさかこのような姿で排便を強要されるとは美加子も想像がつかないことだったのだ。
「驚いたようだな。嫌だったら恵子にやらせるぞ」
「あ、あんまりです」
生徒を身代わりに立てろと言われても美加子がそれを承諾できる道理も無いことは三枝も承知していた。美加子を苦悩させるのが三枝の目的だった。
「まあ、飯を食ってからだ」
咽び泣きを始めた美加子を打ち捨てると三枝は椅子にどっこかと腰を下ろし、キャンバスに向かい始めた。排便図はモデルに金を積んでも承諾してもらえず、三枝にとっては初めての経験だった。それ故、その胸も妖しくときめくのであった。
松井が庭に置いてあった絵の道具を持ってくるのとほぼ同時に塩野が握り飯を盆に載せて運んできた。
美加子の吊り上げられた双臀を愛でながら悪魔たちの昼食が始ったのだ。
奴隷たちの食事は朝と晩とだけと決まっているために麻美と恵子に食事は与えられなかった。しかし、留美は食事を許され、松井と塩野の間に腰を落して握り飯をほうばりはじめた。
惨めな晒し者にされ、啜り上げる女の傍らで楽しく食事をする一団、その光景を目にしている恵子と麻美はこの世の無情さと言うものをひしひしと感じるのであった。
「いやだー」
塩野に乳房を触られた留美がふざけた調子で塩野の肩を叩いた。
「目の前に見せ付けられちまうと遂、触りたくなっちゃうんだ」
塩野が済まなそうに頭を掻くと三枝が口を開いた。
「そうだな、おっぱいをブラブラ見せ付けられては男がムラムラ来るのもしょうがない。シャツでも着させてやろう」
「まあ、嬉しい」
留美は悪魔たちに手を貸す女に変身してゆく自分を感じながらも徐々に人間らしさを取り戻してゆく事に喜びを覚えていた。
美加子の崩壊
「さて、そろそろ始めるか」
食後のタバコをくゆらしていた三枝がそれを揉み消すと男たちは立ち上がり、てきぱきと準備を開始した。
「さあ、飲むんだ」
美加子の頭を持ち上げた松井は下剤入りのペットボトルを突きつけた。
「嫌よ」
美加子は大きく頭を振ってそれを避けたが塩野そして留美までもが加担すると抗らう事は出来ず、おぞましい水を飲まされてしまう。
「先生はここに来てから一度もしてないから、臭いわよ。吐き出してすっきりしちゃいなさいよ」
留美は打ちのめされたボクサーのように荒い息を吐く美加子を愉快そうに見下してキヤッキヤッと笑っている。しかし、美加子はそんな事に動揺している場合では無かった。は水を含まされた事によって当然湧き上がってくる便意に怯えていたのだ。
しかし、悪魔たちは美加子を崩壊させるべき次の手順を整えていたのだ。
「へぇー、それが浣腸器なの?」
留美は塩野が手にしている巨大な注射器を目にして尋ねた。
「こいつはな先生が苦しがり始めたら注いでやるんだ。一気に溢れかえってくるぜ」
塩野はそんな事を言いながらボディソープを溶かした溶液を浣腸器の中に吸い上げさせている。
「ねえ、私にさせてよ」
留美が鼻に掛かった声で訴えると塩野は呆れたような顔をして浣腸器を手渡した。
留美はそのずしりと来る量感に何か武器を手に入れたような錯覚を覚え、目前に蠢く標的をじっと見据えるのであった。
水を飲まされて十分が経過した頃、美加子から腹鳴が鳴り響いた。
留美は自分の出番が来たとばかりに浣腸器を持ち直し、美加子の股間に擦り寄った。
「先生。苦しそうね。これで楽にしてあげましょうか?」
吊り上げられた二肢の間から笑顔を見せる留美の手に浣腸器が握られているのを見て美加子の表情は一層、悲壮感を深めた。悪魔たちは止めを留美に託そうとしているのだ。
脂汗を額浮かべて猛烈な便意と戦っている我が身に浣腸を施そうとする悪魔の残忍さに美加子の心は蒸発しそうなまでに熱く昂っている。
「お、お願い。そんなことはしないで」
込み上がって来る便意を堪えるために美加子の哀願は切れ切れになった。しかし、そんな女の心からの叫びも嗜虐の昂りを感じている留美には通じない。手錠も外され、臨戦態勢を整えた留美は揺れ動く双臀の中心点に位置する美加子の排泄機関に深々と先端を突き立てた。
「うぐー」
蛙が潰されたような悲鳴を上げた美加子は自由な上半身を激しく揺すり、臀部を左右に振って矛先を外そうと懸命になった。しかし、それは留美と悪魔たちの失笑を買っただけに過ぎなかった。松井と塩野が左右から美加子の太股をがっしりと掴まえ、身動きを封じると目を輝かせている留美に目配せを送った。
「しせゃあ、先生。ご馳走するわよ。たっぷりとお飲み」
嗜虐の快感に酔いしれ、目の淵を赤く染めた留美は舌なめずりをしながらポンプを力一杯、押した。
「あ、あっー」
美加子は断末魔のような叫びを上げて、それを受け入れた。体内に流し込まれる冷たい水の感触はそれまでさざ波のよううだった便意を荒波の激しさに変え、激しく美加子を襲い始めたのだ。
「どう、満足した?精々意地を張り通して我慢して御覧なさい」
留美は得意げな顔になって浣腸器を弄ぶと立ち上がって後に退いた。美加子の崩壊を間近で見ることはさすがに憚られたからだ。
「あああ、あっあっ」
美加子は全身水を被ったように汗まみれになり、強烈な便意と戦っている。吊り上げられた二肢を捻り、腹部からの圧力を封じようと試みてもいた。
「先生。随分我慢が続くじゃねえか。俺たちも忙しいんだ。とっととやってくれ」
松井が汗と涙で汚れた頬を突付くと、美加子は気弱に開いて、唇を震わせた。
「お、お願いです。生徒たちをここから連れ出して下さい」
美加子の必死の哀願を聞いたとたんに松井の顔が強張り、激しく美加子の頬を打ち据えた。
「何、寝惚けた事を言ってるんだ。生徒たちにお前の受けてる様を見せなきゃ意味が無いじゃないか。後十数えるうちに出さないと浣腸をもう一本ご馳走するぞ」
松井の激しい怒りを買ったことに美加子は慌てだした。そして、早くしなくては思ってるうちにカウントダウンは十を迎えてい。
「時間切れだ。もう一本行くぜ」
「あっ、します。しますから」
美加子の言葉を無視するように松井は突き立てると力一杯ポンプを押し込んだ。流れ出る奔流と相対する水流が激しくぶつかり合い、美加子の内部は蜂の巣を突付いたような騒ぎになっていた。
「もう、我慢も効くまい。さっさとやっちまいな」」
松井が浣腸器をバケツに持ち替え、その下方に配置すると同時に一声呻いた美加子の太股が痙攣し、汚辱の塊を噴出し始めた。
「キャー、臭い」
留美は大袈裟に鼻を押さえてと窓を開けに壁際に走った。
男たちは口を大きく開けて、どくどくと放出を続けて全身を熱に浮かされたように痙攣させている美加子を見て笑っている。麻美と恵子は身体を寄せ合い、この美人教師の末路を食い入るように見つめていた。
美加子は固く唇を噛み締め、悪魔のおぞましい所業の極致にのたうっていた。恥ずかしいとか悔しいとかでは言い表せぬ巨大な火の塊を飲み込んだような感覚に見舞われた美加子は最後の放出を終えるとがっくりと首を横に伏せ気を失った。
「これで終わりみたいだな」
バケツを引き上げようとする松井の下半身に水しぶきが掛かった。全身の力が抜け切った美加子が無意識のうちに放尿ほ始めたのだ。
「始末に終えないぜまったく」
舌打ちした松井は再びバケツを差し出して水流を受け止めた。
美加子の排便する姿は三枝の画家としての本能に火を付けたのだろう。三枝は憑かれたような目をして盛んに筆を動かしている。
「ふふふ、いい気なもんね。吐き出してすっきりしたら居眠りするなんて」
気を失ったままでは面白くないと思ったのか留美が蒼白に変化した頬を突付くと美加子はゆっくりと目を開いた。しかし、その表情はたちまちにして悲痛に歪み、激しい声を上げて泣き始めたのだ。悪魔たちや生徒の眼前に取り返しのつかない姿を露呈した自分への嘲りなのだろうか、殺して、死にたいとうわ言のように繰り返しながら美加子は泣き続けている。
そんな子供のように泣き続ける美加子を見ているうちに留美は得体の知れぬ優しさが込み上げてきた。留美はティッシュで吹き上げてくる涙を拭いながら優しい声を掛けるのだった。
「先生。立派だったよ。堂々としてたよ。今の先生は綺麗だよ」
震える唇に留美が接吻しても美加子の慟哭は止まなかった。美加子は奴隷としての刻印が体の芯まで焼き付けられたような感覚に陥っていた。
モニタールーム
三枝は疲れ切った身体をモニタールームの椅子に座り、休めていた。二枚の作品を一気に描き上げた疲労感は格別だった。取り分け、美加子の凄まじい姿は彼にショック以上の物を与えていた。
今、女たちは松井部屋に監禁して休息を取らせている。松井と塩野は留美を連れて買い物に行っている。三枝はまだ留美のことを全面的に信用したわけではなかった。口をガムテープで塞ぎ、熊の着ぐるみを着せて同行させているのだ。でも、留美はそれでも楽しそうだったと三枝は思っていた。
「どれどれ、地下室の連中の様子でも見てやるか」
独り言を呟いた三枝はモニターを調整して地下室を伺った。残された四人は身体を横たえ身動きも示していない。床のあちこちに彼女たちが排便をした証拠が残っていた。そのシーンを見逃したことは残念であったがある意味、仕方の無いことだった。
もう、臭気が充満してとても寝食を出来る環境ではなくなっている地下室に4人の少女は残っているのだ。夕食時に二人は必ず投降するだろうがとてもそれから再び絵を描かなくてはならなない。三枝は大きく溜息を付いた。
どやどやと物音が響いた。買い物に行った連中が戻ってきたのだ。
「戻りました。しっかり買い込んで来ましたよ」
松井と着ぐるみを着た留美が大きな袋を両手に抱えてモニタールームに姿を現した。
「こんなもんでいいですか?」
松井が袋の中から取り出したのは小児用の便器だった。ペリカンを模した物や自動車を模した物など5個の形も色も様々な便器が床に並べられた。
「いいだろう」
三枝が満足そうな笑みを浮かべた時、留美が盛んにジェスチャーで着ぐるみを脱がしてくれと要請しているのに気がついた。
「忘れてた。すまなかった」
頭部を外され、ガムテープを剥がされた留美は大きく息を付いた。
「ああ、熱かったわ」
ようやっと着ぐるみから抜け出した留美はパンティ一枚の裸身を惜しげもなく晒して椅子に寄り掛かって両足を広げると、涼を取り始めた。
「大胆なポーズだな。ムラムラ来るぜ」
松井が淫猥な笑みを浮かべても留美は気にせず、足を閉じようともしなかった。
「今更、恥ずかしがってもしょうがないよ。私は奴隷だからね」
「奴隷だ何て卑下しなくてもいいぞ。手錠だけは掛けておくが家の中は自由に動き回っていい」
「本当、嬉しい。じゃあ、お風呂に入らせてよ。いつも、誰かと一緒だから伸び伸び出来なかったんだ」
「よし、行って来い」
手錠を掛けられた留美が風呂場に向かうと三枝は松井を呼び寄せた。
「留美と先生以外とのセックスは全員投降するまで禁止だ」
「え、何でですか?」
意外な言葉に松井は驚きの表情を隠せない。
「お前たちのエネルギーを溜めておく必要がある。面白いことを考えている」
三枝は松井を見上げて不可思議な笑みを浮かべるのであった。