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2022年5月
 
【清 記 一 覧】兼題:若葉
 


















































 
 1 満開の花が若葉の隧道へ  
 2 若葉光る柿の新芽のやわらかさ 
 3 日の透かす若葉の影の濃く淡く 
 4 風さやか支柱補強の夏野菜

 5 花色が若葉茂り色変わり  
 6 昨日と今日色変わり行く若欅    
 7 鎌倉へ駒駆り立てる若葉道  
 8 鮮やかや緑透けたる若楓   

 9 コロナにてマスクし孫の子供の日
10 農作業ひと休みする若葉蔭
11 葉桜や妖しさ失せし散歩道  
12 養殖と言へど初鮎嬉しけり  

13 いちょうの木天を指したる枯枝が
    一夜で新芽になりにけり   
14 たおやかに雲空山も庭先も  
15 紫陽花を促すように走り梅雨    
16 かほり染む紫陽花寺の女坂  

17 第四次と終わりを知らぬこの病魔  
18 水温む池にたわむる水鳥や 
19 車止め道の駅まで一走り    
20 遠郭公ひときは澄める声のまた 

21 潮を押し潮に押さるる潮干狩 
22 退院す夕餉に好きな豆ご飯  
23 幼子を預かりました休業日  
24 陽を浴びて五月の色の鮮やかさ

25 春耕や一村包む堆肥の香   
26 つくづくと生命を思へえごの花 
27 卯の花の咲く路児童が通る路    
28 コロナ禍に一喜一憂数を観る

29 温そうな新緑濡れていこ    
30 熱気にてコロナ退治か三社祭
31 音もなく大業に咲くつつじかな 
32 艇走る瀬田の河畔や初夏の風

33 マリアの月兵士の母の切なるや
34 ドクダミは白く十字にツンと咲き
35 五月晴れ雲一つだけ置き忘れ
36 新緑のトンネル続く春の水   

37 初鰹わらの香りのたたきかな 
38 満ち潮の稚鮎を乗せて遡上せり
39 新緑が茂り始めて夏近し  
40 木曽路来て女優を偲ぶひとつばたご 
 
伸平
剣矢
芳拙
南圃

左打
鵜雪

如水

左打
南圃
芳拙
如水


剣矢
伸平
鵜雪


鵜雪
左打
剣矢
芳拙


如水
伸平
南圃


芳拙
鵜雪
南圃

剣矢
左打
伸平
如水

芳拙
南圃
伸平
剣矢

如水

左打
鵜雪
 


















































 
 
 
【選 句 内 訳】
左打 選
10 農作業ひと休みする若葉蔭
16 かほり染む紫陽花寺の女坂  
21 潮を押し潮に押さるる潮干狩 
25 春耕や一村包む堆肥の香   
38 満ち潮の稚鮎を乗せて遡上せり
南圃







 




 
 
如水 選
 3 日の透かす若葉の影の濃く淡く  芳拙  (透け方の違いを分かる感性に一票)
18 水温む池にたわむる水鳥や  左打  (居心地のよい池に北帰行を忘れる)
20 遠郭公ひときは澄める声のまた  芳拙  (「声のまた」に鳴声の美しさを感じる)
24 陽を浴びて五月の色の鮮やかさ  南圃  (待ち侘びた初夏への賛歌)
26 つくづくと生命を思へえごの花  芳拙  (下向きの可憐な花、一生懸命に生きている)
 
芳拙 選
 7 鎌倉へ駒駆り立てる若葉道  
21 潮を押し潮に押さるる潮干狩 
24 陽を浴びて五月の色の鮮やかさ
32 艇走る瀬田の河畔や初夏の風
34 ドクダミは白く十字にツンと咲き


南圃
如水
南圃




 




 
 
鵜雪 選
 1 満開の花が若葉の隧道へ  
25 春耕や一村包む堆肥の香   
38 満ち潮の稚鮎を乗せて遡上せり
伸平



 


 
 
風  選
 3 日の透かす若葉の影の濃く淡く  芳拙   (若葉の木立、下五に一票)
10 農作業ひと休みする若葉蔭   南圃  (冷えた麦茶が美味い)
15 紫陽花を促すように走り梅雨  鵜雪  (雨と紫陽花、蝸牛)
32 艇走る瀬田の河畔や初夏の風   如水  (競艇=レガッタ。下五がよいですね)
35 五月晴れ雲一つだけ置き忘れ  伸平  (下五が可笑しい)
 
伸平 選
 4 風さやか支柱補強の夏野菜
10 農作業ひと休みする若葉蔭
15 紫陽花を促すように走り梅雨    
21 潮を押し潮に押さるる潮干狩 
27 卯の花の咲く路児童が通る路    
南圃
南圃
鵜雪

鵜雪




 




 
 
剣矢 選
 6 昨日と今日色変わり行く若欅  鵜雪  (若欅の勢をみるような)
10 農作業ひと休みする若葉蔭   南圃  (新緑に力を貰うような気がする)
15 紫陽花を促すように走り梅雨  鵜雪  (紫陽花と梅雨が連れだってやってくる)
22 退院す夕餉に好きな豆ご飯  如水  (何だかなつかし豆ご飯)
39 新緑が茂り始めて夏近し  左打  (気がつけば新緑は夏色に装っている)
 
南圃 選
 2 若葉光る柿の新芽のやわらかさ  剣矢  (優しい春の気持ちをみる)
 6 昨日と今日色変わり行く若欅  鵜雪  (確実に春はすゝむ)
25 春耕や一村包む堆肥の香  風  (雨上がりの春の畑の長閑さ)
35 五月晴れ雲一つだけ置き忘れ  伸平  (春の風景から一枚の写真)
37 初鰹わらの香りのたたきかな  如水  (熱燗で一杯)
 
 
【高 得 点 句】
     
  ・選句有権者数が3〜4名のときは3点以上
  ・選句有権者数が5〜8名のときは4点以上
  ・選句有権者数=投句者が選句してもらえる人の数
 
  4点 10 農作業ひと休みする若葉蔭   南圃
 
 
【高 得 点 者】
 
  ・高得点者=得点が選句有権者数プラス1点以上の上位者1名とする
  ・同点が2名の場合は2名とする
  ・同点が3名以上の場合は該当なしとする
 
10点  風
 
 
【談  話  室】
 
 
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