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2021年8月
 
【清 記 一 覧】兼題:蝉(全般)
 















































 
 1 落蝉や命の限り鳴き尽きぬ  
 2 木槿咲く夢多き日は過ぎ去りし
 3 暑き中かがやき咲くや百日紅
 4 茄子漬の色鮮やかな朝餉かな  

 5 連日の酷暑にみゝずはい上り 
 6 蜩の余命を歌う夜更けかな  
 7 蝉時雨救急サイレン絶え間なく  
 8 やがて死ぬ気配はみせず蝉時雨

 9 秋の雨軒に貼り付く殻二つ  
10 コロナ禍や茅の輪しみじみ潜りけり
11 水遣りも未だ日課の残暑かな
12 空蝉や葉っ葉の先でゆれている

13 生きてゐるだけで幸せ初秋刀魚
14 クマゼミの大合唱に目を覚ます  
15 CO2季節のけじめも無視のまゝ
16 蝉の音と競いし静か風鈴や 

17 自粛して聞く蝉の声自粛なし 
18 ひぐらしが鳴いたさよなら又明日
19 検診の結果を祝ひ鰻食ぶ  
20 形代(かたしろ)に記す名前の墨の濃く

21 今年も庶民に遠き初秋刀魚 
22 種なしのぶどうに踊る指の先 
23 園児らの声にぎにぎし鰯雲    
24 原爆を目にして早や83の夏向え

25 分水塔碑文に残る水喧嘩    
26 長雨の去りて厳しき残暑有り 
27 彼岸花青田の土手の縁(ふち)飾り 
28 今年又帰省自粛よてんでんこ 

29 美しき中元崩す長雨や   
30 文月やテレビで学ぶ熱中症 
31 ビニールの傘間違て叱られて 
32 カーテンの微かに揺らぎ涼新た

33 文月や朝昼晩と違う蝉   
34 秋雨や今日も休みか甲子園 
35 クーラーの部屋にこもりて夏知らず 
36 鰯雲果てに紫紺の遠浅間  

37 頂きへ雪渓の上空の青     
38 佛事まで参集出来ずこのコロナ
39 感動を球児に貰ひ夏惜む   
如水
鵜雪
左打
南圃

伸平

芳拙
剣矢


芳拙
鵜雪
剣矢

如水
南圃
伸平
左打

鵜雪
剣矢
如水
芳拙


伸平
南圃
左打

芳拙
鵜雪
南圃


左打
剣矢
伸平
如水

剣矢
鵜雪
南圃


芳拙
伸平
如水















































 
  40 枝豆で一人寂しく飲む夕べ  左打  
 
 
【選 句 内 訳】
如水 選
 2 木槿咲く夢多き日は過ぎ去りし  鵜雪  (木槿と儚い過去の取合せが絶妙)
 5 連日の酷暑にみゝずはい上り  伸平  (時々目にする残酷。何故か)
 7 蝉時雨救急サイレン絶え間なく  芳拙  (凄い蝉時雨は火急の逼迫感と通じる)
10 コロナ禍や茅の輪しみじみ潜りけり  芳拙  (切実な疫病除けの願いに一票)
18 ひぐらしが鳴いたさよなら又明日  剣矢  (蜩に日暮れの様子をよく語らせている)
 
伸平 選
 1 落蝉や命の限り鳴き尽きぬ  
 7 蝉時雨救急サイレン絶え間なく  
12 空蝉や葉っ葉の先でゆれている
16 蝉の音と競いし静か風鈴や 
18 ひぐらしが鳴いたさよなら又明日
如水
芳拙
剣矢
左打
剣矢




 




 
 
芳拙 選
 1 落蝉や命の限り鳴き尽きぬ  
 2 木槿咲く夢多き日は過ぎ去りし
27 彼岸花青田の土手の縁(ふち)飾り 
32 カーテンの微かに揺らぎ涼新た
36 鰯雲果てに紫紺の遠浅間  
如水
鵜雪
南圃
如水




 




 
 
左打 選
 4 茄子漬の色鮮やかな朝餉かな  
 9 秋の雨軒に貼り付く殻二つ  
17 自粛して聞く蝉の声自粛なし 
23 園児らの声にぎにぎし鰯雲    
27 彼岸花青田の土手の縁(ふち)飾り 
南圃

鵜雪
南圃
南圃




 




 
 
鵜雪 選
 1 落蝉や命の限り鳴き尽きぬ  
 4 茄子漬の色鮮やかな朝餉かな  
 5 連日の酷暑にみゝずはい上り 
 8 やがて死ぬ気配はみせず蝉時雨
如水
南圃
伸平
剣矢



 



 
 
風  選
 8 やがて死ぬ気配はみせず蝉時雨  剣矢  (命七日を踏まえての一句か)
10 コロナ禍や茅の輪しみじみ潜りけり  芳拙  (デジタルの世の神頼み。可笑しい)
18 ひぐらしが鳴いたさよなら又明日  剣矢  (童謡調に一票)
24 原爆を目にして早や83の夏向え  左打  (平和教育と自国政府、矛と盾)
40 枝豆で一人寂しく飲む夕べ  左打  (牧水の一首を思い出しました)
 
南圃 選
 2 木槿咲く夢多き日は過ぎ去りし  鵜雪  (白の一重咲きが可愛らしい)
11 水遣りも未だ日課の残暑かな  鵜雪  (いつまで続くこの暑さ)
13 生きてゐるだけで幸せ初秋刀魚  如水  (今年も秋刀魚が楽しめる)
17 自粛して聞く蝉の声自粛なし  鵜雪  (もう少し静かにしてほしい)
22 種なしのぶどうに踊る指の先  伸平  (房のブドウを楽しみながら)
 
剣矢 選
 3 暑き中かがやき咲くや百日紅  左打  (暑さに堪えて百日紅は輝いている)
13 生きてゐるだけで幸せ初秋刀魚  如水  (暑くともこの世に生を受けたことを喜ぼう)
19 検診の結果を祝ひ鰻食ぶ  如水  (コロナにかゝらぬことを喜び元気に生きよう)
26 長雨の去りて厳しき残暑有り  鵜雪  (梅雨明けの長雨、厳しい残暑にも堪えよう)
39 感動を球児に貰ひ夏惜む  如水  (暑さにたえる若人の情熱 甲子園を忘れるな)
 
 
【高 得 点 句】
     
  ・選句有権者数が3〜4名のときは3点以上
  ・選句有権者数が5〜8名のときは4点以上
  ・選句有権者数=投句者が選句してもらえる人の数
 
該当なし
 
 
【高 得 点 者】
 
  ・高得点者=得点が選句有権者数プラス1点以上の上位者1名とする
  ・同点が2名の場合は2名とする
  ・同点が3名以上の場合は該当なしとする
 
8点  如水
 
 
【談  話  室】
 
 
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