1 団扇の手確めてやや本ねむり 2 寝苦しと枕辺さぐる団扇かな 3 捨てられぬ昭和の遺物渋団扇 4 大阪城秀吉も聴きし蝉の声 5 かいぼりで清めた水に水連や 6 背に指した団扇がもの言う盆踊り 7 王手飛車喰らひて止まる団扇かな 8 沢音の久しく高く梅雨滂沱 9 ばたばたと団扇ではたく風呂上り 10 左団扇あいつはもともと左きゝ 11 梅雨明けぬ冷夏のなかで総選挙 12 六甲山霧にかすみて額紫陽花 13 添ひ寝して扇ぐ団扇も眠りけり 14 歌い手の腰にうちわや櫓へと 15 団扇にて冷やす香りや夕食に 16 笛・太鼓自慢ののどに舞う団扇 17 身の丈を歩道に余す青大将 18 ヨーデルや氷河の跡の花畑 19 小座敷の鴨居に忘れた団扇あり 20 粋ですね浴衣の腰に挿す団扇 21 玉垣に己が名前や夏祭 22 蛍狩り水面に映るや涼しき夜 23 足元は下駄カタカタと日傘かな 24 獣かと梢の騒ぐ木下闇 25 大粒の雨先駆くる稲光 26 夕涼み下駄に団扇に将棋盤 27 浴衣着の外人多き祇園かな 28 囃子鳴る団扇握って走り出し 29 初蝉や想ひの丈を鳴き尽せ 30 盆踊り団扇に匂う薄化粧 31 梅雨明けて眩し懐かし陽のひかり 32 夏空に低く畑守る鳶の凧 33 遅れ梅雨紫陽花も聴く走り蝉 34 月下美人年に一夜のあで姿 35 鉦鳴るや町衆はやる京の夏 |
剣矢 風 芳拙 南圃 左打 伸平 如水 芳拙 伸平 剣矢 左打 南圃 如水 風 左打 剣矢 芳拙 風 伸平 南圃 如水 左打 南圃 芳拙 風 伸平 如水 剣矢 如水 剣矢 南圃 芳拙 伸平 左打 風 |
12 六甲山霧にかすみて額紫陽花 13 添ひ寝して扇ぐ団扇も眠りけり 21 玉垣に己が名前や夏祭 25 大粒の雨先駆くる稲光 30 盆踊り団扇に匂う薄化粧 |
南圃 如水 如水 風 剣矢 |
3 捨てられぬ昭和の遺物渋団扇 13 添ひ寝して扇ぐ団扇も眠りけり 20 粋ですね浴衣の腰に挿す団扇 27 浴衣着の外人多き祇園かな 35 鉦鳴るや町衆はやる京の夏 |
芳拙 如水 南圃 如水 風 |
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2 寝苦しと枕辺さぐる団扇かな 3 捨てられぬ昭和の遺物渋団扇 7 王手飛車喰らひて止まる団扇かな 10 左団扇あいつはもともと左きゝ 20 粋ですね浴衣の腰に挿す団扇 |
風 芳拙 如水 剣矢 南圃 |
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3 捨てられぬ昭和の遺物渋団扇 21 玉垣に己が名前や夏祭 29 初蝉や想ひの丈を鳴き尽せ 30 盆踊り団扇に匂う薄化粧 |
芳拙 如水 如水 剣矢 |
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