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２０１８年１０月
　
【清　記　一　覧】
（兼題：天高し）
　

















































　		 　１　台風去りほっと見上げる高い空
　２　すさぶ風樋を持ち去り行きにけり
　３　天高し削蹄の馬荒ぶれる　
　４　六甲の峰際立ちて天高し

　５　天高し南へ帰る鳥の群れ　　　
　６　秋の中強く薫や金木犀　
　７　十国を見渡す峠天高し　　　　　　　
　８　遅蒔きの大根の芽や秋うらら

　９　天高く嵐去りしや青空を　
１０　野分あと落葉拾いて一まわり　
１１　岬馬群れて草食む天高し　
１２　若芽食むオンブバッタの憎きかな

１３　いただきます腸（わた）から食うが初秋刀魚
１４　銅山の鉄路に沿ふて濃竜胆
１５　吹き荒れて木の実小枝の路を行く
１６　高山の屋台出揃ひ天高し

１７　輝くは小さき寺の彼岸花　　　　
１８　コスモスの隣に桜狂い咲き
１９　台風あと有馬富士とやくっきりと
２０　小雨過ぐ風見の幡に湧くとんぼ

２１　夕空を影絵となりて鳥渡る
２２　台風にあおられ防災訓練す　　
２３　ほっこりと妻と二人の零余子飯
２４　茎太く伸ばせる芋の子沢山　　　　　

２５　秋風や嵐のあと吹く断りに
２６　歯の治療終えて食ふ柿空青し　　　　
２７　更科や色なき風の句碑洗ふ
２８　想ひ出のまた蘇る金木犀　

２９　人は皆何時か行く先天高し　　
３０　コスモスや今年も風に咲きゆれる
３１　目印の色糸頼り種を採る　
３２　公園に嵐残せしごみの山　　　

３３　嵐後天高く紅葉映え　　　
３４　山の色を茶色に変えて嵐去る　
３５　そぞろ寒む更衣など急がばや　
３６　新米来からだ気遣ふ文添へて

３７　秋茜ゴルフボールの後を追い
３８　晩秋や野菜畑に蝶の舞う　　　
３９　初雪の富士置き去りに「のぞみ」行く　
４０　新涼やオカリナ流る森の径
　		 剣矢
伸平
芳拙
如水

鵜雪
左打
風
南圃

左打
剣矢
南圃
鵜雪

風
芳拙
伸平
如水

伸平
左打
剣矢
芳拙

如水
鵜雪
南圃
風

左打
風
芳拙
如水

鵜雪
剣矢
南圃
伸平

左打
鵜雪
剣矢
芳拙

南圃
伸平
風
如水
　
　
【選　句　内　訳】
左打　選
　８　遅蒔きの大根の芽や秋うらら
１０　野分あと落葉拾いて一まわり　
２３　ほっこりと妻と二人の零余子飯
２６　歯の治療終えて食ふ柿空青し　　　　
３８　晩秋や野菜畑に蝶の舞う　　　		 南圃
剣矢
南圃
風
伸平



　
　
　
伸平　選
２１　夕空を影絵となりて鳥渡る
２４　茎太く伸ばせる芋の子沢山　　　　　
３４　山の色を茶色に変えて嵐去る　
３７　秋茜ゴルフボールの後を追い
３９　初雪の富士置き去りに「のぞみ」行く　		 如水
風
鵜雪
南圃
風



　
　
芳拙　選
　５　天高し南へ帰る鳥の群れ　　　
１５　吹き荒れて木の実小枝の路を行く
２３　ほっこりと妻と二人の零余子飯
３５　そぞろ寒む更衣など急がばや　
４０　新涼やオカリナ流る森の径		 鵜雪
伸平
南圃
剣矢
如水



　
　
如水　選
　５　天高し南へ帰る鳥の群れ　　鵜雪　　（鷹の渡りだろうか、「天高し」に雄大さを感じる）
２０　小雨過ぐ風見の幡に湧くとんぼ　　芳拙　　（「幡に湧く」に感服。赤とんぼの群れでしょうか）
２３　ほっこりと妻と二人の零余子飯　　南圃　　（零余子の季節、今年はお二人で。ご馳走さま）
２４　茎太く伸ばせる芋の子沢山　　風　　（戦後を思い出す、人間の子供も多く生まれた）
３５　そぞろ寒む更衣など急がばや　　剣矢　　（気温差の大きい今年、風邪などに要注意）
　
剣矢　選
　５　天高し南へ帰る鳥の群れ　　鵜雪　　（鳥も暖かい南へ帰ります）
１３　いただきます腸（わた）から食うが初秋刀魚　　風　　（さんまを食べて元気になりましょう）
２３　ほっこりと妻と二人の零余子飯　　南圃　　（二人寄り添って仲よく）
３６　新米来からだ気遣ふ文添へて　　芳拙　　（自然の恵みに感謝しましょう）
４０　新涼やオカリナ流る森の径　　如水　　（緑と音の世界を味わいましょう）
　
風　　選
　２　すさぶ風樋を持ち去り行きにけり　　伸平　　（可笑しみに一票）
　４　六甲の峰際立ちて天高し　　如水　　（季語にピタリ）
１６　高山の屋台出揃ひ天高し　　如水　　（笛太鼓が聞こえます）
２３　ほっこりと妻と二人の零余子飯　　南圃　　（昔話の一景）
２７　更科や色なき風の句碑洗ふ　　芳拙　　（中七、下五に一票）
　
南圃　選
１７　輝くは小さき寺の彼岸花　　伸平　　（しっとりと静かなお寺の境内。）
２１　夕空を影絵となりて鳥渡る　　如水　　（秋の風物詩。）
２４　茎太く伸ばせる芋の子沢山　　風　　（芋の豊作、子沢山の表現が楽しい。）
２６　歯の治療終えて食ふ柿空青し　　風　　（皮ごとかぶりつきの味。アゴにもご注意。）
２８　想ひ出のまた蘇る金木犀　　如水　　（子供の頃の運動会を思い出す。）
　
鵜雪　選
　２　すさぶ風樋を持ち去り行きにけり
１５　吹き荒れて木の実小枝の路を行く
２６　歯の治療終えて食ふ柿空青し　　　　
３１　目印の色糸頼り種を採る　		 伸平
伸平
風
南圃


　
　
　
【高　得　点　句】
　
　　・選句有権者数が３〜４名のときは３点以上
　　・選句有権者数が５〜８名のときは４点以上
　　・選句有権者数＝投句者が選句してもらえる人の数
　
　　 ５点　２３　ほっこりと妻と二人の零余子飯　　南圃
　
　
【高　得　点　者】
　
　　・高得点者＝得点が選句有権者数プラス１点以上の上位者1名とする
　　・同点が２名の場合は２名とする
　　・同点が３名以上の場合は該当なしとする
　
８点　　　風
８点　　南圃
　
　
【談　　話　　室】
　
　
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