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2016年12月
 
【清 記 一 覧
(兼題:ゆく年)
 
















































 
 1 行く年を星に進呈致すべし 
 2 行く年や年中行事窓を拭き  
 3 迷いつつ3年日記買いにけり
 4 行く年や家人のことを先にして

 5 つつがなくゆく年を謝し蕎麦すする
 6 ゆく年や紅白見たのは何時の日か
 7 行く年を後に見つめる年の瀬や
 8 年の瀬や気になるあの家吹き溜まり

 9 語らいの輪をひろげおり玉子酒
10 しまい湯に温もり今年振り返る
11 黄落の真中に大樹の枯銀杏 
12 満月が寒く照らすや冬景色 

13 行く年の人それぞれの仕舞い方
14 番小屋に揃ふ漁師や鰤越し  
15 ゆく年を戻らぬ歳と受け止める 
16 浮き寝鳥皆吹き寄せらるる壕の角

17 行く年の2度の顔見世ままならず
18 砦跡栄華を偲ぶ花八手
19 藁囲い花びら薄き冬牡丹   
20 冬至だと妻に言われるゆず湯かな

21 鰤大根箸穴に見ゆ妻の腕  
22 木枯しや残る鈴なり柿一樹 
23 昨日テロ今日もどこかで年暮れる
24 枯れ木中赤く見つめる冬林檎

25 吐く息の白さも白し冬銀河  
26 冬至過ぎ日差し強まり春を待つ
27 冬の日に火事に寒さこみ上げる
28 行く年に惜別感謝の辞を贈る

29 冬のバラ当たり前だと咲き誇る 
30 銀杏落葉今日一袋あとは明日
31 漱石忌アンドロイドに孫の声 
32 欄干に修行僧めく冬の鷺

33 村人の囲む軽トラ大き熊   
34 霜柱昔ほどには長くなし   
35 クリスマス電飾に陰子に涙   
36 甘鯛の情けなき顔トロ箱に

37 初孫の心とらえるプレゼント 
38 ワンちゃんが取り持つご近所両隣
39 行く年もあと1日のガラス拭き
40 霧の海ハルカス遥か浮かぶ舟
伸平
南圃
剣矢
芳拙


如水
左打
鵜雪

南圃
剣矢
如水
左打

伸平

鵜雪
芳拙

伸平
芳拙

南圃

如水
剣矢
鵜雪
左打

南圃
如水
左打
伸平

鵜雪
剣矢

芳拙


南圃
如水
芳拙

左打
鵜雪
伸平
剣矢
 
 
【選 句 内 訳】
芳拙 選
 3 迷いつつ3年日記買いにけり    剣矢
13 行く年の人それぞれの仕舞い方   伸平  
20 冬至だと妻に言われるゆず湯かな  南圃  
22 木枯しや残る鈴なり柿一樹     剣矢  
25 吐く息の白さも白し冬銀河      南圃  
 
如水 選
 3 迷いつつ3年日記買いにけり  剣矢  (三年後にも、また買ってぐださい)
 5 つつがなくゆく年を謝し蕎麦すする  風  (健康第一、来年もお元気で)
12 満月が寒く照らすや冬景色  左打  (煌々と冴えわたる夜の感じがよく出ています)
20 冬至だと妻に言われるゆず湯かな  南圃  (すぐに柚子の用意ができるのがよいですね)
32 欄干に修行僧めく冬の鷺  芳拙  (橋に佇む托鉢僧の姿が目に浮かびます)
 
剣矢 選
 2 行く年や年中行事窓を拭き  南圃  (窓拭きは僕の担当でした)
 8 年の瀬や気になるあの家吹き溜まり  鵜雪  (空家、シャッターの家がふえました)
13 行く年の人それぞれの仕舞い方  伸平  (一人一人にストーリーがある)
27 冬の日に火事に寒さこみ上げる  左打  (寒む空に火事・・・重なる不幸)
34 霜柱昔ほどには長くなし  南圃  (昔は何もかも大きかった)
 
伸平 選
12 満月が寒く照らすや冬景色    左打
22 木枯しや残る鈴なり柿一樹    剣矢  
30 銀杏落葉今日一袋あとは明日  剣矢  
32 欄干に修行僧めく冬の鷺     芳拙  
34 霜柱昔ほどには長くなし     南圃
 
左打 選
 5 つつがなくゆく年を謝し蕎麦すする  風
 9 語らいの輪をひろげおり玉子酒   南圃   
19 藁囲い花びら薄き冬牡丹      風  
33 村人の囲む軽トラ大き熊      風  
40 霧の海ハルカス遥か浮かぶ舟    剣矢  
 
風  選
 6 ゆく年や紅白見たのは何時の日か  如水  (同感の一句でした)
10 しまい湯に温もり今年振り返る  剣矢  (年の瀬の情感たっぷり。「しまい湯」がいいですね)
29 冬のバラ当たり前だと咲き誇る  鵜雪  (愛好家ならではの句) 
30 銀杏落葉今日一袋あとは明日  剣矢  (銀杏落葉はキリがない。実感の一句)
32 欄干に修行僧めく冬の鷺  芳拙  (白鷲でなく青鷺、「めく」に一票です)
 
鵜雪 選
 3 迷いつつ3年日記買いにけり    剣矢
13 行く年の人それぞれの仕舞い方   伸平  
22 木枯しや残る鈴なり柿一樹     剣矢  
31 漱石忌アンドロイドに孫の声    風  
 
南圃 選
 5 つつがなくゆく年を謝し蕎麦すする  風  (つつがなく、まあまあが一番。)
10 しまい湯に温もり今年振り返る  剣矢  (地震、雷、火事、親父色んな事がありました。)
13 行く年の人それぞれの仕舞い方  伸平  (人夫々、小生は概ね平穏。)
15 ゆく年を戻らぬ歳と受け止める  鵜雪  (明るい未来に向かいたい。)
21 鰤大根箸穴に見ゆ妻の腕  如水  (料理上手な奥さんなんでしょうね。)
 
 
【高 得 点 句】
 
  ・選句有権者数が3〜4名のときは3点以上
  ・選句有権者数が5〜8名のときは4点以上
  ・選句有権者数=投句者が選句してもらえる人の数
 
   4点13 行く年の人それぞれの仕舞い方   伸平
 
 
【高 得 点 者】
 
  ・高得点者=得点が選句有権者数プラス1点以上の上位者1名とする
  ・同点が2名の場合は2名とする
 
11点  剣矢
 
 
【談  話  室】
 
 
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