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2016年5月
 
【清 記 一 覧
(兼題:菖蒲湯)
 
















































 
 1 鍬打ちで汗ばむ額夏兆し   
 2 菖蒲湯やアヒル浮かべて孫と浴ぶ
 3 ゴルフ終えさわやか浴びる菖蒲湯や
 4 五月雨の靄(もや)に顔出す遅れバス 

 5 菖蒲の湯気分は昭和双葉山  
 6 少年の声の馨れる菖蒲の湯  
 7 菖蒲束五右衛門風呂に火吹き竹 
 8 バラ育て育てて戻る野ばらかな

 9 ホトトギス初鳴きで知る梅雨近し
10 菖蒲湯の思い出深し子より父    
11 菖蒲下げ出向く川原や手掘りの湯
12 亡き父母を思い出すなり菖蒲の湯

13 菖蒲湯や女児も混ざりて香に戯るる
14 新緑に朝焼け染めし犬散歩
15 平成ややさしき顔の武者人形  
16 老鴬やひときわ叫ぶ日曜日    

17 被災地に集ふ各地の鯉のぼり  
18 孫連れて新緑歩む井之頭
19 半世紀暮らす団地や昭和の日
20 肥後六花地震の響きに噴井絶ゆ

21 病院の行きと帰りは万歩計  
22 道端のバラ追いゆけばバラ公園  
23 夏草の伸びるを見ては鎌を研ぎ
24 鰆(さわら)鰤(ぶり)魚名談議の夕餉かな

25 少年の漢の匂ひ夏立ちぬ  
26 堤行く水の流れと桜餅      
27 地震の空雛を探して親つばめ  
28 菖蒲湯に入りて干支一巡の若返り

29 五月雨は池にけぶりて輪を描き   
30 八ヶ岳薫風ふきて身を清め
31 武具担ぐ少女の髪に初夏の風 
32 陋屋の窓を開きて風薫る   

33 ジョギングの足軽やかや松の芯
34 春暁に夢砕かれて大地揺れ    
35 菓子買はばかほりゆかしき新茶出づ
36 雨上がり老鶯一声魁ぬ    

37 すゞらんや亡妻(つま)誕生日二十九日
38 真夏日や夏来るかな山茶花や
39 バラの花客人待てず散りにけり
40 つばくろも低空飛行で梅雨近し
南圃
如水
左打
伸平

鵜雪
芳拙
剣矢


鵜雪
伸平

南圃

芳拙
左打
如水
剣矢

如水
左打

芳拙

鵜雪
剣矢
南圃
伸平


剣矢
芳拙
鵜雪

伸平
左打
如水
南圃


伸平
如水
芳拙

剣矢
左打
鵜雪
南圃
 
【選 句 内 訳】
如水 選
 8 バラ育て育てて戻る野ばらかな  風  (何事も初心に戻るのかも)
10 菖蒲湯の思い出深し子より父  伸平  (企業戦士は子育てを妻に任していた)
19 半世紀暮らす団地や昭和の日  風  (エレベーターのない棟の高齢化が心配)
20 肥後六花地震の響きに噴井絶ゆ  芳拙  (植物に水は不可欠 自然は非情だ)
32 陋屋の窓を開きて風薫る  南圃  (広い座敷に心地よい風が吹き抜ける)
 
剣矢 選
 1 鍬打ちで汗ばむ額夏兆し  南圃  (汗ばむ夏になった)
12 亡き父母を思い出すなり菖蒲の湯  南圃  (懐かしい父母の仕草)
31 武具担ぐ少女の髪に初夏の風  如水  (風になびく髪 すがすがしい)
32 陋屋の窓を開きて風薫る  南圃  (薫風が吹きぬける)
39 バラの花客人待てず散りにけり  鵜雪  (花の命は短く思うようにならぬ)
 
芳拙 選
15 平成ややさしき顔の武者人形   如水
17 被災地に集ふ各地の鯉のぼり   如水  
31 武具担ぐ少女の髪に初夏の風   如水  
33 ジョギングの足軽やかや松の芯  風  
40 つばくろも低空飛行で梅雨近し   南圃  
 
左打 選
 6 少年の声の馨れる菖蒲の湯    芳拙
12 亡き父母を思い出すなり菖蒲の湯  南圃  
22 道端のバラ追いゆけばバラ公園   剣矢  
34 春暁に夢砕かれて大地揺れ     伸平  
40 つばくろも低空飛行で梅雨近し   南圃
 
伸平 選
17 被災地に集ふ各地の鯉のぼり   如水
23 夏草の伸びるを見ては鎌を研ぎ  南圃  
27 地震の空雛を探して親つばめ   芳拙  
31 武具担ぐ少女の髪に初夏の風   如水  
40 つばくろも低空飛行で梅雨近し   南圃  
 
風  選
 2 菖蒲湯やアヒル浮かべて孫と浴ぶ  如水  (下5が気になりますが「アヒル」で頂きました)
10 菖蒲湯の思い出深し子より父  伸平  (子は未来を、親は過去を懐かしむのでしょう
15 平成ややさしき顔の武者人形  如水  (普通の国になれば人形の顔も変わるのでは)
31 武具担ぐ少女の髪に初夏の風  如水  (「武具担ぐ」で句と少女が輝きました) 
34 暁に夢砕かれて大地揺れ  伸平  (小学校低学年の多くが親から離れなくなったとか)  
 
南圃 選
 7 菖蒲束五右衛門風呂に火吹き竹  剣矢  (昔懐かしい風景)
 8 バラ育て育てて戻る野ばらかな  風  (原点に帰る)
17 被災地に集ふ各地の鯉のぼり  如水  (多くの人の気配り)
19 半世紀暮らす団地や昭和の日  風  (神東荘を思い出す)
31 武具担ぐ少女の髪に初夏の風  如水  (額にキラリと汗が光る)
 
鵜雪 選
12 亡き父母を思い出すなり菖蒲の湯  南圃
15 平成ややさしき顔の武者人形  如水
22 道端のバラ追いゆけばバラ公園   剣矢
23 夏草の伸びるを見ては鎌を研ぎ  南圃
31 武具担ぐ少女の髪に初夏の風  如水
 
 
【高 得 点 句】
 
  ・選句有権者数が3〜4名のときは3点以上
  ・選句有権者数が5〜8名のときは4点以上
  ・選句有権者数=投句者が選句してもらえる人の数
 
   6点 31 武具担ぐ少女の髪に初夏の風  如水
 
 
【高 得 点 者】
 
  ・高得点者=得点が選句有権者数プラス1点以上の上位者1名とする
  ・同点が2名の場合は2名とする
  ・同点が3名以上の場合は該当なしとする
 
13点  如水
 
 
【談  話  室】
 
 
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