２０１６年１月
（兼題：歌留多）
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１ 歌留多読む声高らかに傘寿びと
２ 旧仮名の百人一首孫よめず
３ 寝処を温水器の上と決めた猫
４ 目の前の札を取らるゝ歌留多とり
５ 松の内改築はじめ忙しや
６ 椋鳥の何とも忙し街並木
７ カルタ会もっとと泣いた子今や親
８ 初雪の色づく庭に雀群れ
９ 冷える夜しまい湯ぬる湯足伸ばす
１０ 子供らはふる里カルタ嬉々として
１１ 初空の朝焼け中に金星か
１２ どんと焚きどつと崩れて声沸きし
１３ 冬の陽の廻る温みに脚をやり
１４ 注連縄外し一品減らす夕餉かな
１５ 大寒や甘酒少し熱めにし
１６ 元旦や街角に人の影もなく
１７ 声変わり塾嫌がらぬ受験の子
１８ ストックをついて探梅谷戸の奥
１９ 初春に初孫をむかえし改築し
２０ 大寒や「雪やこんこ」と灯油売り
２１ 年賀状一年分の便りあり
２２ 年明けに明るさ無や続落し
２３ 丹後路やトンネルでれば違う雪
２４ 餅残り香りかぐはし磯辺焼き
２５ 軍神の玉砂利包む雪化粧
２６ 女正月言うて鮨買う口実に
２７ 金柑をかじってこの冬風邪ひかず
２８ 手を休め皺に見とれる餅とり粉
２９ 大寒や部屋に籠りて歌留多する
３０ 切り餅に裏表なし吾が人生
３１ 次の日と温泉きめて別れけり
３２ 鳥群れてピラカンサスの朱消え去りぬ
３３ 子ら返りいねむる妻や冬日向
３４ 寒中や傘寿祝いを受け候
３５ 椿咲く父母亡き家の広さかな
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鵜雪
風
伸平
如水
左打
南圃
剣矢
鵜雪
剣矢
南圃
左打
如水
伸平
風
剣矢
伸平
風
鵜雪
左打
如水
南圃
左打
剣矢
如水
伸平
風
鵜雪
南圃
左打
如水
剣矢
鵜雪
風
伸平
南圃
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如水 選
１ 歌留多読む声高らかに傘寿びと 鵜雪 （傘寿お目出度うございます、いつまでもお若く）
１５ 大寒や甘酒少し熱めにし 剣矢 （コーヒーも紅茶も、すぐに冷えますね）
１９ 初春に初孫をむかえし改築し 左打 （新年早々、嬉しいことが増えますね）
２６ 女正月言うて鮨買う口実に 風 （憎まれ口を云わないで、日頃に感謝しましょう）
３３ 子ら返りいねむる妻や冬日向 風 （やれやれ、ホッとすると瞼が閉じてきました）
左打 選
７ カルタ会もっとと泣いた子今や親 剣矢
９ 冷える夜しまい湯ぬる湯足伸ばす 剣矢
１８ ストックをついて探梅谷戸の奥 鵜雪
２３ 丹後路やトンネルでれば違う雪 剣矢
３３ 子ら返りいねむる妻や冬日向 風
伸平 選
４ 目の前の札を取らるゝ歌留多とり 如水
１５ 大寒や甘酒少し熱めにし 剣矢
２１ 年賀状一年分の便りあり 南圃
２８ 手を休め皺に見とれる餅とり粉 南圃
３３ 子ら返りいねむる妻や冬日向 風
鵜雪 選
２０ 大寒や「雪やこんこ」と灯油売り 如水
２８ 手を休め皺に見とれる餅とり粉 南圃
３０ 切り餅に裏表なし吾が人生 如水
剣矢 選
４ 目の前の札を取らるゝ歌留多とり 如水 （思うようにはいかぬもの）
１０ 子供らはふる里カルタ嬉々として 南圃 （集まると楽しい））
１７ 声変わり塾嫌がらぬ受験の子 風 （まじめな人の仲間入り）
２７ 金柑をかじってこの冬風邪ひかず 鵜雪 （金柑のせいかどうか）
３３ 子ら返りいねむる妻や冬日向 風 （快い疲れ）
風 選
１ 歌留多読む声高らかに傘寿びと 鵜雪 （元気溢れる傘寿人に一票）
１０ 子供らはふる里カルタ嬉々として 南圃 （群れて遊ぶことの楽しさを身に付けて欲しいもの）
１８ ストックをついて探梅谷戸の奥 鵜雪 （杖と言わずストックとははダンディ）
２１ 年賀状一年分の便りあり 南圃 （賀状だけの付き合いも捨て難くなる齢）
２８ 手を休め皺に見とれる餅とり粉 南圃 （啄木とは趣の異なる一句。頂きました）
南圃 選
２ 旧仮名の百人一首孫よめず 風 （孫だけでなく読めない大人も多い）
４ 目の前の札を取らるゝ歌留多とり 如水 （狙っていた「十八番」札、残念！）
１５ 大寒や甘酒少し熱めにし 剣矢 （「とっくり」でなく「甘酒」が微笑ましい）
１８ ストックをついて探梅谷戸の奥 鵜雪 （歩くことが最高）
３０ 切り餅に裏表なし吾が人生 如水 （正直で粘り強く！）
・選句有権者数が３〜４名のときは３点以上
・選句有権者数が５〜８名のときは４点以上
・選句有権者数＝投句者が選句してもらえる人の数
４点 ３３ 子ら返りいねむる妻や冬日向 風
・高得点者＝得点が選句有権者数プラス１点以上の上位者1名とする
・同点が２名の場合は２名とする
・同点が３名以上の場合は該当なしとする
７点 風
７点 南圃
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