２０１３年１２月
兼題：行年（ゆくとし）
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１ 行く年や新幹線の走る如
２ ゆく年や残す想ひの多かりき
３ 落葉にて色つく道に白い霜
４ 八十四 三年日記を買いにけり
５ 新しき暦も届き年の暮れ
６ 年の瀬やおきなおうなを訪ねけり
７ 冬支度日々急ぐのか黄落葉
８ 年の暮あれこれできず落着かず
９ 呼ぶ声に寄りくる鴨の水脈（みお）高し
１０ 行く年や耳に木枯し落ち葉踏む
１１ 樹を伐って心安らぎ年を越す
１２ 行く年や今年の文字の輪を思う
１３ 北颪ゴルフ場にて芝枯れて
１４ 残菊やなほ拡がりて括りけり
１５ 散る黄葉巫女振る鈴の音（ね）の如く
１６ 行く年や八十路に至る一里塚
１７ 行く年に早や山茶花は無垢に咲き
１８ 北颪冬満月に冴える空
１９ 師走の夜仕舞湯熱め極楽湯
２０ 毎年の言葉に照れて賀状書く
２１ 軒雀羽膨らませ日向ぼこ
２２ 年の瀬や施設をはしご合唱隊
２３ 葉を落とし風通し良く冬来る
２４ 水洟や終日塵紙（チリシ）鼻の先
２５ 歳末や声を枯らして募金箱
２６ 行年の前にたたずむ年の暮れ
２７ 一面に黄葉脱ぎ捨てて年が行く
２８ 投網のごと欅（けやき）時雨の空に舞う
２９ 行く年や祖国の明日を俯瞰せり
３０ 鴉らの序列顕（あらわ）や冬木立
３１ 今日からは両ポケットにカイロ入れ
３２ カメラ手に放射冷却海の霧
３３ 行く年や花芽堅くして黙示録
３４ たい焼きの餡の熱さや冬うらゝ
３５ 年の瀬に一円落とし届けられ
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風
如水
左打
剣矢
南圃
鵜雪
伸平
剣矢
風
伸平
鵜雪
南圃
左打
如水
風
鵜雪
伸平
左打
剣矢
如水
南圃
鵜雪
南圃
剣矢
如水
左打
伸平
風
鵜雪
風
剣矢
南圃
伸平
如水
左打
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如水 選
３ 落葉にて色つく道に白い霜 左打 （絵を見ているようで、且つリズムがよい）
４ 八十四 三年日記を買いにけり 剣矢 （まだまだ元気、長生きするぞ！）
９ 呼ぶ声に寄りくる鴨の水脈（みお）高し 風 （「水脈高し」に鴨の速さを感じる）
１１ 樹を伐って心安らぎ年を越す 鵜雪 （やることはやった、悔いはなし）
２１ 軒雀羽膨らませ日向ぼこ 南圃 （雀も少なくなってきた、愛の眼差しに一票）
左打 選
２ ゆく年や残す想ひの多かりき 如水
１４ 残菊やなほ拡がりて括りけり 如水
２３ 葉を落とし風通し良く冬来る 南圃
３０ 鴉らの序列顕（あらわ）や冬木立 風
３２ カメラ手に放射冷却海の霧 南圃
剣矢 選
５ 新しき暦も届き年の暮れ 南圃 （神東からカレンダーがきた、嬉しい）
１４ 残菊やなほ拡がりて括りけり 如水 （枝を伸ばして行儀悪いが、逞しい）
２０ 毎年の言葉に照れて賀状書く 如水 （もうしんどくて賀状が書けない、勘弁して）
２２ 年の瀬や施設をはしご合唱隊 鵜雪 （きく方は喜び、唄う方は楽しい）
２５ 歳末や声を枯らして募金箱 如水 （助け合おう、楽しい年末にしよう）
風 選
２ ゆく年や残す想ひの多かりき 如水 （「残す想ひの多かりき」 同感です）
４ 八十四 三年日記を買いにけり 剣矢 （十年では？、３年に現実味）
１４ 残菊やなほ拡がりて括りけり 如水 （老いて枯れずと読んで1票）
２０ 毎年の言葉に照れて賀状書く 如水 （シャイな長寿者に一票）
２２ 年の瀬や施設をはしご合唱隊 鵜雪 （「はしご」 にユーモアを感じました）
伸平 選
１５ 散る黄葉巫女振る鈴の音（ね）の如く 風
２０ 毎年の言葉に照れて賀状書く 如水
２１ 軒雀羽膨らませ日向ぼこ 南圃
２５ 歳末や声を枯らして募金箱 如水
２８ 投網のごと欅（けやき）時雨の空に舞う 風
鵜雪 選
２ ゆく年や残す想ひの多かりき 如水
２８ 投網のごと欅（けやき）時雨の空に舞う 風
３４ たい焼きの餡の熱さや冬うらゝ 如水
南圃 選
２ ゆく年や残す想ひの多かりき 如水 （まだまだお若い。夢が多いのですね）
４ 八十四 三年日記を買いにけり 剣矢 （次は１０年日記に挑戦してください）
１４ 残菊やなほ拡がりて括りけり 如水 （我が家の菊と同じ）
２５ 歳末や声を枯らして募金箱 如水 （歳末風景の定番も善意の象徴）
２７ 一面に黄葉脱ぎ捨てて年が行く 伸平
（我が家の大銀杏も一晩の風雨ですべて散ってしまった）
・選句有権者数が３〜４名のときは３点以上
・選句有権者数が５〜８名のときは４点以上
・選句有権者数＝投句者が選句してもらえる人の数
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４点 ２ ゆく年や残す想ひの多かりき
４点 １４ 残菊やなほ拡がりて括りけり |
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・高得点者＝得点が選句有権者数プラス１点以上の上位者1名
１５点 如水
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