２０１２年１１月
（兼題：鮭）
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１ 産卵を終へて骸となりし鮭
２ 錦繍の舞鮮やかに秋日和
３ 遡上せん河口盛り上げ鮭群るる
４ 群なして只がむしゃらに鮭のぼる
５ 墓洗う父母の名前の白く映え
６ 紅葉見鮭鍋食べて酒飲んで
７ 立冬や日差し優しく鮭を乾し
８ 紅き身の鮭も浮かびて鍋笑う
９ イヤホンと共に過ごせし夜長かな
１０ 夕日より真っ赤に染まる楓かな
１１ 鮭焼いて新米みぶなお味噌汁
１２ 瀬を渡る鮭駆けるごと翔ぶがごと
１３ ちり鍋を鰭酒すすり酉の市
１４ さくら並みいっぱいに落葉かな
１５ 秋の朝塩鮭そえる朝餉かな
１６ 初霜に枯葉白づく冬の庭
１７ 見上げれば紅葉時雨や虹の橋
１８ 柿食えば柿好きだった妻のこと
１９ 命継ぎ漂ふ鮭や神さぶる
２０ 秋耕のときに見上げる空遥か
２１ 立冬や独りで淹れる朝のお茶
２２ 公園で通路埋める落葉かな
２３ 初霜の光放ちて失せにけり
２４ 黄葉や大きさ示す銀杏かな
２５ 又暫くお願いするよと冬支度
２６ 錦秋に間に合ひ癒ゆる運のよさ
２７ 熊野路の雨降り足場苦労する
２８ 日馬富士奮闘するも秋深し
２９ 秋日和妻とドライブ月ヶ瀬へ
３０ まち黒く朝焼け赤く冬の朝
３１ （小学校卒業文集） 木の葉髪十二の頃の夢思う
３２ 菊白き花挿す人の気も和み
３３ ケータイで無事確かめる冬の朝
３４ 桜葉は一番早く店仕舞い
３５ 紅葉を額縁にして富士の山
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如水
伸平
風
剣矢
南圃
豊
左打
南圃
如水
伸平
剣矢
風
左打
豊
豊
左打
伸平
剣矢
風
南圃
如水
左打
風
剣矢
伸平
如水
豊
南圃
豊
左打
風
南圃
剣矢
伸平
如水
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如水 選
３ 遡上せん河口盛り上げ鮭群るる 風
（大袈裟さにリアリティーあり。今年は鮭が不漁だとか）
７ 立冬や日差し優しく鮭を乾し 左打
（さぞかし美味い干物に仕上がるであろう）
１２ 瀬を渡る鮭駆けるごと翔ぶがごと 風
（鮭の勢い、生命力の強さを感じる）
１６ 初霜に枯葉白づく冬の庭 左打
（「白づく」が気になるが、冬到来の感じがよく出ている）
１７ 見上げれば紅葉時雨や虹の橋 伸平
（「紅葉時雨」に風情あり。
小生が病室から眺めた虹と同じだろうか。「成るようになるも幸せ秋の虹」如水）
左打 選
５ 墓洗う父母の名前の白く映え 南圃
１０ 夕日より真っ赤に染まる楓かな 伸平
１７ 見上げれば紅葉時雨や虹の橋 伸平
２７ 熊野路の雨降り足場苦労する 豊
３２ 菊白き花挿す人の気も和み 南圃
鵜雪 選
１８ 柿食えば柿好きだった妻のこと 剣矢
２０ 秋耕のときに見上げる空遥か 南圃
２３ 初霜の光放ちて失せにけり 風
風 選
１１ 鮭焼いて新米みぶなお味噌汁 剣矢
（今日も元気だ朝餉がうまい。寅サンの台詞です）
２０ 秋耕のときに見上げる空遥か 南圃
（苦労も喜びも景色も大きい）
２１ 立冬や独りで淹れる朝のお茶 如水
（立冬にしみじみとした味わいを感じました）
２６ 錦秋に間に合ひ癒ゆる運のよさ 如水
（本当に良うございました）
３０ まち黒く朝焼け赤く冬の朝 左打
（冬の夜明けの彩り、版画を見るようでした）
剣矢 選
３ 遡上せん河口盛り上げ鮭群るる 風 （故郷こひし）
１７ 見上げれば紅葉時雨や虹の橋 伸平 （紅葉と虹）
２０ 秋耕のときに見上げる空遥か 南圃 （天高し）
３２ 菊白き花挿す人の気も和み 南圃 （白い野菊）
３５ 紅葉を額縁にして富士の山 如水 （紅葉と富士）
伸平 選
７ 立冬や日差し優しく鮭を乾し 左打
９ イヤホンと共に過ごせし夜長かな 如水
１６ 初霜に枯葉白づく冬の庭 左打
２０ 秋耕のときに見上げる空遥か 南圃
３２ 菊白き花挿す人の気も和み 南圃
豊 選
３ 遡上せん河口盛り上げ鮭群るる 風
５ 墓洗う父母の名前の白く映え 南圃
７ 立冬や日差し優しく鮭を乾し 左打
１８ 柿食えば柿好きだった妻のこと 剣矢
２２ 公園で通路埋める落葉かな 左打
南圃 選
４ 群なして只がむしゃらに鮭のぼる 剣矢
（「がむしゃらに」の表現に一票。）
７ 立冬や日差し優しく鮭を乾し 左打
（長閑な漁村の風景を想像。
２３ 初霜の光放ちて失せにけり 風
（早朝の淡い光に解けてしまう微かな初霜。）
３１ （小学校卒業文集） 木の葉髪十二の頃の夢思う 風
（１２の頃には想像もしなかったのに。）
３５ 紅葉を額縁にして富士の山 如水
（写真に残したい構図。）
・選句有権者数が３〜４名のときは３点以上
・選句有権者数が５〜８名のときは４点以上
・選句有権者数＝投句者が選句してもらえる人の数
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４点 ７ 立冬や日差し優しく鮭を乾し
４点 ２０ 秋耕のときに見上げる空遥か |
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・高得点者＝得点が選句有権者数プラス１点以上の上位者1名
９点 南圃
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