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20128月
 
【清 記 一 覧
(兼題:蝉)
 












































 
 1 黙祷の鐘にかぶさる蝉しぐれ
 2 猛暑中老いたる母の大往生 
 3 陽は高く野分けと蝉と眩しさと 
 4 終戦日人と蝉との泣きくらべ

 5 得意げにあける子の手に蜥蜴の子
 6 庭の木に蝉の合唱暑さ呼ぶ
 7 青葉陰鳴き尽すのか蝉時雨  (汗が滝のように流れる)
 8 母なくし猛暑の中で別れする 

 9 夕暮れや蝉鳴きしぐる山の宿 
10 陋屋(ろうおく)も子等賑々し夏休み
   (何時もは老夫婦二人だけの我が家も、、、)
11 手も足もくれてやりたき熱帯夜
12 空蝉を四つ捕えて皿に乗せ 

13 軒影を帽子が歩く人連れて  
14 蝉しぐれ元気だせよと我に云う
15 新盆の家を巡りて笠踊り  (地方の風習、残したいものだ)
16 原爆忌みんな重たい顔してる

17 赤信号ビルの日陰に待ちにけり
18 深緑に鳥の声消す蝉の声  
19 帰省子の顔童顔で手足長  
20 鳩でさえ木陰にたむろす暑さかな

21 ああ暑い今日も畑草取りに 
22 がれき山ガス揺らぎでる酷暑かな
23 孫短パン白さ眩しい太いもも
24 夏の夜の子供に還り花火祭

25 大輪の花火賑わう港町  (町中の人で賑わう港祭り)
26 秋立ちて少し窓閉づ朝かな 
27 遠雷や豪雨招く稲光    
28 高々と輝く白雲終戦忌    

29 行く夏に待ったをかける蝉時雨
30 盆がきて親を思いし墓参り 
31 地を叩き土の香あぐる大夕立 
32 草引くもぼうぼうも良し俺が庭

33 空港に孫を送りて夏終わる  (ホットするような寂しいような、、)
34 土産提げ顔で手を振る盆の明け
35 この暑さ処暑といえども季語違い
 
如水
左打
伸平
剣矢



南圃
左打


南圃

如水
剣矢

伸平

南圃
剣矢

如水
左打

伸平



剣矢


南圃
如水
左打
伸平

伸平


剣矢

南圃
如水
左打
 
 
【選 句 内 訳】
如水 選
 5 得意げにあける子の手に蜥蜴の子  風  (中1の時 蜥蜴の苦手な子がいた)
10 陋屋(ろうおく)も子等賑々し夏休み  南圃  (爺婆も夏休みが待ち遠しかった)
14 蝉しぐれ元気だせよと我に云う  豊  (負けないように頑張りましょう)
31 地を叩き土の香あぐる大夕立 風  (追いかけてくる夕立から逃げたことを思い出す)
32 草引くもぼうぼうも良し俺が庭  剣矢  (猛暑の中健康第一 気苦労禁物)
 
剣矢 選
 5 得意げにあける子の手に蜥蜴の子  風  (逃がさないようにみせてね)
19 帰省子の顔童顔で手足長  風  (手足は一人前になっている)
30 盆がきて親を思いし墓参り  豊  (お墓で親に会う気持ち)
33 空港に孫を送りて夏終わる  南圃  (元気でまた会おう)
34 土産提げ顔で手を振る盆の明け  如水  (土産でもう一度思い出そう)
 
鵜雪 選
10 陋屋(ろうおく)も子等賑々し夏休み  南圃
14 蝉しぐれ元気だせよと我に云う  豊
31 地を叩き土の香あぐる大夕立  風
33 空港に孫を送りて夏終わる  南圃
 
豊 選
 8 母なくし猛暑の中で別れする  左打
 9 夕暮れや蝉鳴きしぐる山の宿  風
11 手も足もくれてやりたき熱帯夜  如水
20 鳩でさえ木陰にたむろす暑さかな  伸平
29 行く夏に待ったをかける蝉時雨  伸平
 
風 選
 1 黙祷の鐘にかぶさる蝉しぐれ  如水
   (「鐘にかぶさる」哀悼の思いが深まりました。)
 7 青葉陰鳴き尽すのか蝉時雨  南圃
   (万緑に負けない蝉時雨ボリューム一杯の句。)
13 軒影を帽子が歩く人連れて  伸平
   (「帽子が歩く人連れて」に感服です。)
32 草引くもぼうぼうも良し俺が庭  剣矢
   (草を引かなければならない身には同感の一句。いつまでも暑い。)
33 空港に孫を送りて夏終わる  南圃
   (爺婆共通の思いでしょう。)
 
伸平 選
 5 得意げにあける子の手に蜥蜴の子  風
 8 母なくし猛暑の中で別れする  左打
10 陋屋(ろうおく)も子等賑々し夏休み  南圃
26 秋立ちて少し窓閉づ朝かな  如水
33 空港に孫を送りて夏終わる  南圃
 
敏弘 選
 兼題は 「蝉」 ですが この暑さの最中、原爆記念日や終戦記念日の追悼式のこと
 や、クマゼミとアブラゼミのけたたましさが 頭を離れませんでした。ですから 選句にも
 心が傾きます。一方、平和の世といえば ロンドンオリンピックや 夏の甲子園が一大
 イベントでしたが、これに触れた句がなかったのは 「せみ」だからでしょうか。 
 
 ところで 私も選句者をやらせていただきまして 1年が経ちました。
 みなさんが、17文字のなかに 感動や喜び、楽しさや切なさ、悲しさ などを 
 なんと端的に表されていることかと 驚きました。
 それだけに 毎月40句の中から、5句を選ぶのは、気が引けました。
 
 そして なぜその句を選らんだのかを、その句から感じた情景や作者の思いを想像して
 講評を 4〜5行で書きました。毎回、そんな見方、感じ方があるのかと受取っていただ
 ければ幸いだなと思い、考えました。 みなさん、いかがでしたか。
 
 私のスケジュールでは、毎月月末と月初の2週間は、いつも いろいろ立て込んでおり
 まして もっかのところ、月末〆めで この選句をするのが 負担になってきました。
 私としては 選ばしていただくからには じっくり考えたいところです。
 ですから、今月の8月をもって、選者を下ろさせていただきます。
 
 この1年、勝手な講評をさせていただき 楽しかったです。ありがとうございました。
 現在 句集を作られる準備を進められおられますが、これを契機に 
 さらに この句会が活発になられますことを期待申し上げます。
 
 1 黙祷の鐘にかぶさる蝉しぐれ  如水
   戦後67年、黙祷を奉げる方々の姿に 老いを感じます。
   「ごうおん」と 鐘が鳴って、静寂が訪れると、せみの声が、亡き人々の
   声かと思われてなりません。
 
10 陋屋(ろうおく)も子等賑々し夏休み  南圃
   夏休みで帰ってきた孫達のにぎやかさ。少し見ないうちに
   大きくなったな、言葉づかいも変わったなと驚かされます。
   それに引き換え、我が息子や娘が、子供のころのことはといえば、
   思い出せないのはなぜだろう。
 
17 赤信号ビルの日陰に待ちにけり  如水
   今年は どこに行っても節電、節電でしたから、猛暑日は、応えました。
   上からは、かんかん照りの日差しが、下からは アスファルトやコンクリートの熱気
   が。そこで 感じました。赤信号の1分間に 木陰やビル影の涼しさを。
 
22 がれき山ガス揺らぎでる酷暑かな  風
   テレビの報道番組で、まだまだ 震災後のガレキ処理が進んでいないことを報じて
   います。この暑さで ハエがわき、ガレキが自然発火して 熱気が立っています。
   決まらぬ政治の典型的な例だと思いました。
 
31 地を叩き土の香あぐる大夕立  風
   この8月、京阪神地区では 局地的な夕立、豪雨が 頻繁に起こりました。
   午前中は まさに 夏日で晴天。ところが 午後2時や3時ごろから 黒雲が湧き
   上がってきて ピカ、ゴロゴロと雷鳴がしたかと思うと 横殴りの夕立でした。
   それを「地を叩き」、土が跳ね返るさまを「土の香 あぐる」と詠われました。
   そのとおりでした。
 
左打 選
 4 終戦日人と蝉との泣きくらべ  剣矢
10 陋屋(ろうおく)も子等賑々し夏休み  南圃
15 新盆の家を巡りて笠踊り  南圃
22 がれき山ガス揺らぎでる酷暑かな  風
30 盆がきて親を思いし墓参り  豊
 
南圃 選
 1 黙祷の鐘にかぶさる蝉しぐれ  如水  (廣島も長崎も暑い夏でした。)
 2 猛暑中老いたる母の大往生  左打  (母上様のご冥福をお祈り致します。)
 9 夕暮れや蝉鳴きしぐる山の宿  風  (蝉の声を涼しく感じそうです。)
29 行く夏に待ったをかける蝉時雨  伸平
   (蝉の声、特にクマゼミの声は暑さを増幅する)。
31 地を叩き土の香あぐる大夕立  風  (今年ほど夕立の多い年も珍しい。)
 
 
【高 得 点 句】
 
    ・選句有権者数が3〜4名のときは3点以上
    ・選句有権者数が5〜8名のときは4点以上
    ・選句有権者数=投句者が選句してもらえる人の数
 


 
5点 10 陋屋(ろうおく)も子等賑々し夏休み
4点 31 地を叩き土の香あぐる大夕立 
4点 33 空港に孫を送りて夏終わる
南圃

南圃
 
 
【高 得 点 者】
 
    ・高得点者=得点が選句有権者数プラス1点以上の上位者1名
 
12点  風
 
 
【談  話  室】
 
 
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