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20127月
 
【清 記 一 覧
(兼題:妻)
 

















































 
 1 ありがとう一言いえぬ頑固者 
 2 紫陽花寺妻の不得手な地理歴史
 3 熱中症気にしながらも草を刈る
 4 これトマトと新種のトマト孫がいう 

 5 ひまわりや灼熱浴びていき生きと
 6 墨染めの扇麗し仇未練   
 7 妻の留守ちょっと贅沢うな重を
 8 あぢさゐと妻は白から変化せり

 9 夏の日に野山の草木生き返る
10 シャツの襟妻夜なべして裏返す  
11 糟糠の妻にせめての蚊遣り灸
12 空梅雨や洗濯よりも昼寝かな

13 老人と競技するも年の勢   
14 テストして寝茣蓙を妻に奨めけり
15 糟糠の妻は琥珀よ婚四十 
16 子供らの賑わう声の海開き  

17 断れず妻に引かれて買い物に 
18 妻の旅一人寝る夜の明け易し
19 旅先で妻の好みの扇子買ふ  
20 節電の年はゴーヤと蝉の声   

21 梅雨明けてアッと言う間の蝉時雨
22 目も鼻も衰え萬事おぼろかな
23 富士山や真夏雪なく醜いか 
24 往年の妻への不孝に梅雨按摩

25 帰りきてぬぎ捨てながら冷麦茶
26 賑やかな音と光の大花火  
27 すててこの脛日一日と茶色づく  
28 夕涼を楽しく涼む暑さかな  

29 梅雨明けて大晴天に顔しかめ 
30 梅花藻や水清くして魚棲む  
31 殴り雨堤を切って市街飲む 
32 古代蓮命輝く大暑かな   

33 妻と観る利尻の初夏の赤き富士
34 終章に暴れを残して梅雨が明け
35 電柱の影をたどりし炎天下  
36 時めぐるいざ深呼吸蝉しぐれ

37 夏の日の天空に飛ぶ鳥の群れ
38 片影や地を掘り腹を冷やす犬
39 梅雨明けの知らせか梅の実転がれり
40 通学路児童声なし夏休み  
 

剣矢
南圃
鵜雪

左打
伸平
如水


左打
鵜雪
伸平
剣矢


如水

南圃



如水
鵜雪

南圃
剣矢
左打
伸平

剣矢
南圃
鵜雪
左打


如水
伸平


南圃
伸平
如水
剣矢



鵜雪
左打
 
 
【選 句 内 訳】
剣矢 選
20 節電の年はゴーヤと蝉の声  鵜雪  (ゴーヤ簾で我慢)
27 すててこの脛日一日と茶色づく  鵜雪  (せめてステテコ履こう)
30 梅花藻や水清くして魚棲む  如水  (花も水も綺麗)
31 殴り雨堤を切って市街飲む  伸平  (記憶にない猛雨)
32 古代蓮命輝く大暑かな  風  (蓮の命二千年)
 
如水 選
 1 ありがとう一言いえぬ頑固者  豊 (妻が隠されており巧み 今後は素直に云おう)
 2 紫陽花寺妻の不得手な地理歴史  剣矢  (敗戦直後の歴史教育に問題ありか)
 9 夏の日に野山の草木生き返る  左打  (小生も若かりし頃はそうだった)
29 梅雨明けて大晴天に顔しかめ 豊 (早く明ければと思っていたが人間は勝手なもの)
33 妻と観る利尻の初夏の赤き富士  南圃  (奥さん孝行 この考えは男尊女卑か)
 
敏弘 選
 兼題は 妻。なんとなく 自分の人生を振り返るようなお題です。
でも 今月は 集中豪雨のすごさに 心を動かされました。
 
 7 妻の留守ちょっと贅沢うな重を  如水
   ことしは うなぎが高いので 蒲焼を食べること自体が なにか奮発することのよう
   に 云われています。それを 奥さんが お留守の時に 一人で うな重が食べれ
   たとなると 後ろめたさより どこか幸せ感が匂ってきます。
 
10 シャツの襟妻夜なべして裏返す  鵜雪
   こんな風情は、昭和40年代ごろまでは 庶民の家庭では よくありましたね。
   今の奥様方は、裁縫やミシン掛けをやらなくなりました。でも ワイシャツの襟を裏返
   して仕立て直す、この奥様は このワイシャツを ご主人が着る姿に よき思い出
   があるのでしょう。
 
29 梅雨明けて大晴天に顔しかめ  豊
   今年の梅雨は 台風4号などを伴って九州や東北などで 大きな被害をもたらしまし
   た。関西では 戻り梅雨もあり 雨が上がるのが待ちどおしかったですね。
   そして 梅雨が上がると一転、あぶらゼミ鳴き出し 夏本番となりました。天気予
   報では、必ず「熱中症」に気をつけてといいます。
   この句は こんな感じを詠まれたと思いますが いかがでしょうか。
 
31 殴り雨堤を切って市街飲む  伸平
   6月下旬から 九州では、台風4号、5号が来るなど 本当に長雨でした。
   しかも 観測史上初めての雨量で、バケツをひっくり返すどころではなかったようで
   す。「殴り雨」まさにこの表現どおりだったのでしょう。川の堤が切れて濁流が市街地
   を飲み込んでいく様に あの東北大地震の津波が思い起こされて身震いしました。
 
38 片影や地を掘り腹を冷やす犬  風
   家の庭、軒先の日陰でしょうか、自分で掘った穴、というよりは 小さな凹みに
   腹這いになって べたっと寝ているワンコウ。
   夏は あくせくせずに じっとしているのに限ります、ご主人さま。
 
伸平 選
 8 あぢさゐと妻は白から変化せり  風  (わが身の変化(へんげ)棚にまします)
10 シャツの襟妻夜なべして裏返す  鵜雪  (このための遠きプロポーズなりしか)
14 テストして寝茣蓙を妻に奨めけり  如水  (麗しの涼を味わいたまえと)
17 断れず妻に引かれて買い物に  豊  (己の食は取り敢えず籠へ)
22 目も鼻も衰え萬事おぼろかな  剣矢  (残る意識はいよよに冴えて)
 
風 選
 1 ありがとう一言いえぬ頑固者  豊
   (日本の男の不器用さを詠んでお見事です)
11 糟糠の妻にせめての蚊遣り灸   伸平
   (♪お前はほんとに・・。重ねた年月がうかがわれます)
12 空梅雨や洗濯よりも昼寝かな  剣矢
   (主婦にはない発想かと思いますが如何でしょう)
13 老人と競技するも年の勢  豊
   (若いつもりも活字になって見ると相身互いの爺年)
14 テストして寝茣蓙を妻に奨めけり  如水
   (「テストして」、作者の職歴と奥様への愛情が伺われる一語ですね)
 
鵜雪 選
 2 紫陽花寺妻の不得手な地理歴史  剣矢
14 テストして寝茣蓙を妻に奨めけり  如水
35 電柱の影をたどりし炎天下  如水
 
豊 選
 毎日暑く外出がいやですね、といって家にいるのも、
 コンピュータをしつつラジオでも聴きますか、寝ています。
 
 3 熱中症気にしながらも草を刈る  南圃
 7 妻の留守ちょっと贅沢うな重を  如水
11 糟糠の妻にせめての蚊遣り灸   伸平
21 梅雨明けてアッと言う間の蝉時雨  南圃
33 妻と観る利尻の初夏の赤き富士  南圃
 
左打 選
 8 あぢさゐと妻は白から変化せり  風
18 妻の旅一人寝る夜の明け易し  風
21 梅雨明けてアッと言う間の蝉時雨  南圃
25 帰りきてぬぎ捨てながら冷麦茶  剣矢
32 古代蓮命輝く大暑かな  風
 
南圃 選
 2 紫陽花寺妻の不得手な地理歴史  剣矢
   (歴史はともかく地理の不得手なご婦人は多いようですね。)
 8 あぢさゐと妻は白から変化せり  風
   (共に白髪の生えるまで良くぞ来たものだ。)
29 梅雨明けて大晴天に顔しかめ  豊
   (熱中症にご用心あれ!)
30 梅花藻や水清くして魚棲む  如水
   (梅花藻、一度は実物を見たいものだ。)
32 古代蓮命輝く大暑かな  風
   (生命力の強さを感じさせられる。後期高齢者もまだまだ強く生きたい。)
 
 
【高 得 点 句】
 
    ・選句有権者数が3〜4名のときは3点以上
    ・選句有権者数が5〜8名のときは4点以上
    ・選句有権者数=投句者が選句してもらえる人の数
 
該当なし
 
 
【高 得 点 者】
 
    ・高得点者=得点が選句有権者数プラス1点以上の上位者1名
 
該当なし
 
 
【談  話  室】
 
 
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