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20122月
 
【清 記 一 覧
(兼題:氷点下)
 





































































 
 1 氷点下三十度の地に医者来る
   (医師不足深刻、日本最北の診療所ができた)
 2 春の香をうけて早々と犬ふぐり
 3 豆まきや二人で鬼と福の役

 4 氷点下池の氷に宿る月 
 5 老い二人ままごとの如土筆食(は)む
 6 氷点下サンデー・メール待っている
   (東京の長男が日曜日にメールをくれる)

 7 温暖化を叱る張り手か大寒波
 8 若草の山焼き映ゆる奈良の里
   (1月28日夜、秋篠川の土手から見た風情の素晴らしさ)
 9 湯たんぽが迎えてくれる寒夜かな

10 沖縄の桜満開二月かな
   (1月30日からの沖縄旅行で見た満開の素晴らしい桜、花は
    昔の女性のようにおしとやかに下を向いていたのが印象的)
11 立春や政治は未だ大寒波

12 東風吹くや店見てまわるスニーカー
13 ラニーニャが季節をとめて梅遅し
14 豪雪の地を思いつゝ旅に発つ 
   (前からの計画だが、気がひけた)

15 風花とたわむる樹皮や艶を増す
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ
   (マスクで顔は目だけ、これぢゃ誰かわからない)
17 お隣の餓死も知らずや氷点下

18 妻病みて知る物干しの冷たさや   
   (あさの洗濯物は冷たかった)    
19 春日和山の谷間に朝日かな
   (朝歩きの時、ふと山を見たときの朝日が素晴らしかった)

20 千切れ雲小春を問うや池の面に
21 お昼には消えた三田の春の雪
   (粉をまいたような雪景色、昼には雪はとけてしまった)
22 大都会餓死の記事見る氷点下

23 節分や食べる豆数歯が疲れ
24 春立つも日本列島氷点下
25 秋篠の河川凍りて寒さ増す
    (朝歩きの時、川面は凍り田畑は霜で白く寒さが増幅した)

26 日記帳三日も空きて春うらら
27 風光る渚に字を書く女子高生    
   (沖縄・古宇利島にて)       
28 春節や長崎屋台友集い 

29 童(わらんべ)にかえり引く糸凧揚がる
30 山並みにようやく赤み二月尽 
31 庭掃除今日はやめよう薄氷
   (枯葉を拾おうかと思ったが、薄氷だ風邪ひいたら困る)

32 大輪に笑みて沈むや暁けの月
33 夕刊を待ちわび広ぐ梅だより    
   (2月の歩こう会は大阪城梅林)   
34 水ぬるむメジロの群れの休み処

35 原発は怖い暖房とめ難い
   (安全な原発は難しいのか、電気なしでは暮らせない)
36 赤子かと思えば恋猫屋根に鳴く
37 薄化粧銀輪連ねる子等の朝 

38 春よ来い早くこいよと老バト鳴く
   (寒い日々は、もういい加減で早く春が来てほしい願望)
39 鶯の幼き声に雨静か
40 水墨に色つきはじめ春近し
 
如水

鵜雪
南圃

左打

剣矢
 
   
伸平


南圃




左打


鵜雪
如水


伸平
剣矢
 


如水
 



伸平
剣矢
   
鵜雪

左打
南圃



南圃
如水
 
左打


鵜雪
剣矢
    

伸平
如水
  
鵜雪

剣矢
 

伸平



南圃
左打
 
 
【選 句 内 訳】




























































 
如水 選
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ
17 お隣の餓死も知らずや氷点下
30 山並みにようやく赤み二月尽
38 春よ来い早くこいよと老バト鳴く
40 水墨に色つきはじめ春近し

伸平 選
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ
23 節分や食べる豆数歯が疲れ
28 春節や長崎屋台友集い
31 庭掃除今日はやめよう薄氷
38 春よ来い早くこいよと老バト鳴く

鵜雪 選
 5 老い二人ままごとの如土筆食(は)む
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ
17 お隣の餓死も知らずや氷点下
18 妻病みて知る物干しの冷たさや

敏弘 選
 9 湯たんぽが迎えてくれる寒夜かな
13 ラニーニャが季節をとめて梅遅し
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ
23 節分や食べる豆数歯が疲れ
37 薄化粧銀輪連ねる子等の朝

風 選
 3 豆まきや二人で鬼と福の役
 8 若草の山焼き映ゆる奈良の里
 9 湯たんぽが迎えてくれる寒夜かな
18 妻病みて知る物干しの冷たさや
22 大都会餓死の記事見る氷点下

南圃 選
 2 春の香をうけて早々と犬ふぐり
 5 老い二人ままごとの如土筆食(は)む
 8 若草の山焼き映ゆる奈良の里
15 風花とたわむる樹皮や艶を増す
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ

剣矢 選
 9 湯たんぽが迎えてくれる寒夜かな
10 沖縄の桜満開二月かな
18 妻病みて知る物干しの冷たさや
30 山並みにようやく赤み二月尽
40 水墨に色つきはじめ春近し

左打 選
 5 老い二人ままごとの如土筆食(は)む
 8 若草の山焼き映ゆる奈良の里
24 春立つも日本列島氷点下
27 風光る渚に字を書く女子高生    
33 夕刊を待ちわび広ぐ梅だより    

豊 選
 4 氷点下池の氷に宿る月 
 7 温暖化を叱る張り手か大寒波
11 立春や政治は未だ大寒波
18 妻病みて知る物干しの冷たさや
36 赤子かと思えば恋猫屋根に鳴く

剣矢

鵜雪

左打


剣矢
左打
左打
剣矢




剣矢

如水


南圃
鵜雪
剣矢
左打
伸平


南圃

南圃
如水
鵜雪


鵜雪


伸平
剣矢


南圃

如水
鵜雪
左打




南圃
如水
如水


左打
伸平
左打
如水
 
 
【高 得 点 句】
 
    ・選句有権者数が3〜4名のときは3点以上
    ・選句有権者数が5〜8名のときは4点以上
    ・選句有権者数=投句者が選句してもらえる人の数
 

 
5点 16 会釈されマスクの顔を覗きこみ
4点 18 妻病みて知る物干しの冷たさや
剣矢
如水
 
 
【高 得 点 者】
 
    ・高得点者=得点が選句有権者数プラス1点以上の上位者1名
 
該当なし
 
 
【談  話  室】
以下、選句の添書き
 
敏弘
 今回から 添書きを書いていただいていますので
詠まれたときの 情景がよくわかります。いいですね。
 
 9 湯たんぽが迎えてくれる寒夜かな  南圃
   寝る時は「頭寒足熱」が よいといわれています。ほっこりと温まった布団。
   湯たんぽに触れると寝つきは よさそうだ。でも 低温やけどには 気をつけて。
 
13 ラニーニャが季節をとめて梅遅し  鵜雪
   2月の下旬というのに 私の家の近くの梅林も まだ つぼみが固いです。
   梅の木々が ぽっと ピンクに染まってくると 春近しと感じるのですが
   今年は まだ 遠いです。「季節をとめて」という感覚は ピタリです。
 
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ  剣矢
   花粉症?、インフルエンザ?の予防でしょうか、大きなマスクをかけている人が増え
   ました。会釈される人は、「あ、あの方だ」と 自分の覆面のことなど気にしません。
   マスクの下は、きっと 笑顔だと思います。
 
23 節分や食べる豆数歯が疲れ  左打
   「鬼は外、福は内」。今年こそ 世の中に平凡な暮らしが 戻ってくるよう願います。
   70いくつも お豆を食べられたのでしょうか。私は テレビを見ながら、噛めば
   かむほどおいしくなるなと一袋全部、食べてしまいました。 
 
37 薄化粧銀輪連ねる子等の朝  伸平
   学校が休みの朝でしょうか、顔や耳を赤くして お友達といっしょにクラブ活動に
   むかう元気な子供達。そっと 道をゆずって 彼らから 元気をもらいました。
 
 3 豆まきや二人で鬼と福の役  南圃
   ・お孫さんとの豆まきなら○。奥様とならば花丸です。
     
 8 若草の山焼き映ゆる奈良の里  豊
   ・古都の春を告げる野焼きが見えるようです。
 
 9 湯たんぽが迎えてくれる寒夜かな  南圃
   ・夜の尿(いばり)の後はこれがたよりですね。
 
18 妻病みて知る物干しの冷たさや  如水
   ・もやい舟は綱(妻)が頼りです。
 
22 大都会餓死の記事見る氷点下  鵜雪
   ・同志これにあり、いただきました。
 
南圃
 2 春の香をうけて早々と犬ふぐり  鵜雪
   早々との表現に作者の自然に対しての「気配りが足りなくて申し訳ない、、」と言う
   お詫びの気持ちを感じた。
 
 5 老い二人ままごとの如土筆食(は)む  
   我々の年代、年に一度は季節のものを食したいとの思いに共感。
 
 8 若草の山焼き映ゆる奈良の里  豊
   思わずシャッターを切ることも忘れるほどの風情だったと思う。
   現場に居て写真が撮りたかった。
 
15 風花とたわむる樹皮や艶を増す  伸平
   南国日南では見ることの出来ない光景!うらやましい。
 
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ  剣矢
   会釈をしながら「あれ?どなただったかな、、、」と心の囁き。
   マスクの顔なら尚更、、分かる分かる。
 
剣矢 選
 9 湯たんぽが迎えてくれる寒夜かな  南圃
   温かい寝床、貼らないカイロで代用しています。
 
10 沖縄の桜満開二月かな  豊
   二月、沖縄は春なのですね。
 
18 妻病みて知る物干しの冷たさや  如水
   早くすませて温かい部屋へ入ろう。
 
30 山並みにようやく赤み二月尽  鵜雪
   新芽を出そうと山が力んでるんですね。
 
40 水墨に色つきはじめ春近し  左打
   水墨にピンクや黄緑を塗りましょう。
 
如水 選
16 会釈されマスクの顔を覗きこみ  剣矢
   近隣の方でしょうね。失礼がなければと心配もしますね。
 
17 お隣の餓死も知らずや氷点下  風
   上の句と対照的。大都会の過疎、胸が潰れます。
   「大都会餓死の記事見る氷点下」にも食指が動きました。
 
30 山並みにようやく赤み二月尽  鵜雪
   待ち遠しい春もすぐそこ。こころが温まります。
 
38 春よ来い早くこいよと老バト鳴く  豊
   素直な春待ちの句。ハトは豊さんでしょうか、まだまだお若いですよ。
   「春よ来い早くこいよと鳴く老バト」の方がもっと素直ですね。
   「来い」の漢字。「こい」のひらがな。「ハト」のカタカナ・・の使い方が巧み。
 
40 水墨に色つきはじめ春近し  左打
   無彩色の景色が明るくなってきましたね。
   1月の「寒の入り空のみ青く無彩色」を思い出します。
 
   気がつけば、上の3句は何れも春めきの句。小生はこの季節が大好きです。
   2月のBGMは毎年「早春賦」に決めています。お付合いに感謝です。
 
 
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