２０１２年１月
（兼題：寒星）
１ 大手締め福を抱える達磨市
２ 初日の出公園に集う良民ら
３ 寒星や孫の受験を祈りけり
４ 十二月八日を知らぬ他人（ひと）あまた
５ 寒星を仰ぎて帰る通夜のみち
６ 初雪に押されてうれし把瑠都勝つ
７ カラフルな放水もあり出初式
８ 寒冷の霜踏みしめて歩く朝
９ 寒星や襟を正して手を合わせ
１０ 順々に七十億人年明くる
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり
１２ くっきりと生駒連山空高く
１３ つつがなき暮らし初日に祈りけり
１４ 寒の入り空のみ青く無彩色
１５ 白鷺が片足で立つ冬の川
１６ 在りし日の母にかざした寒椿
１７ 餅つきやあの老人の姿見ず
１８ 高尾山冬空はれて初のぼり
１９ 雪の道一人欠けたり去年今年
２０ それぞれの暮らしを語る年賀状
２１ 白川の窓の灯りや寒の星
２２ 七草に三草も足りず熱き粥
２３ 大池や鴨の大群戯れる
２４ 初御空乾ききつたる下駄の音
２５ 朝酒も今朝が限りと七日粥
２６ 忘年の呑み会続く朝の顔
２７ 初糶やマグロの口も塞がらず
２８ 雪雲に肩をあずけて山眠る
２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星
３０ 義兄偲び日の出に向かい黙祷す
３１ 節分や年の数だけ豆数え
３２ 日の出待ち珈琲たしなむ冬ゴルフ
３３ 寒星に涙浮かべた愛彼方
３４ 大寒の朝（あした）の散歩背を丸め
３５ 仮設にも容赦はせぬと寒に入る
３６ 暖房をつけて寝床へもう一度
３７ 枯葉のせ時期を探るや蕗の薹
３８ 風向きを確かめそろり焚き火する
３９ 初雪や庭を眺めて冬ごもり
４０ 初雪や白き道歩む大寒日
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風
左打
剣矢
伸平
如水
鵜雪
南圃
豊
南圃
如水
剣矢
豊
風
左打
鵜雪
伸平
鵜雪
左打
剣矢
伸平
風
南圃
豊
如水
風
豊
如水
伸平
鵜雪
南圃
剣矢
左打
伸平
南圃
如水
剣矢
風
鵜雪
豊
左打
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如水 選
７ カラフルな放水もあり出初式
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり
２５ 朝酒も今朝が限りと七日粥
２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星
３９ 初雪や庭を眺めて冬ごもり
鵜雪 選
２２ 七草に三草も足りず熱き粥
２５ 朝酒も今朝が限りと七日粥
３２ 日の出待ち珈琲たしなむ冬ゴルフ
３７ 枯葉のせ時期を探るや蕗の薹
伸平 選
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり
１３ つつがなき暮らし初日に祈りけり
２２ 七草に三草も足りず熱き粥
２５ 朝酒も今朝が限りと七日粥
２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星
風 選
７ カラフルな放水もあり出初式
１６ 在りし日の母にかざした寒椿
１７ 餅つきやあの老人の姿見ず
２４ 初御空乾ききつたる下駄の音
２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星
剣矢 選
１ 大手締め福を抱える達磨市
５ 寒星を仰ぎて帰る通夜のみち
２２ 七草に三草も足りず熱き粥
２５ 朝酒も今朝が限りと七日粥
３９ 初雪や庭を眺めて冬ごもり
敏弘 選
１０ 順々に七十億人年明くる
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり
２２ 七草に三草も足りず熱き粥
３５ 仮設にも容赦はせぬと寒に入る
３８ 風向きを確かめそろり焚き火する
豊 選
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり
１６ 在りし日の母にかざした寒椿
１８ 高尾山冬空はれて初のぼり
２５ 朝酒も今朝が限りと七日粥
２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星
南圃 選
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり
１３ つつがなき暮らし初日に祈りけり
１４ 寒の入り空のみ青く無彩色
２０ それぞれの暮らしを語る年賀状
２１ 白川の窓の灯りや寒の星
左打 選
３ 寒星や孫の受験を祈りけり
７ カラフルな放水もあり出初式
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり
２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星
３５ 仮設にも容赦はせぬと寒に入る
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南圃
剣矢
風
鵜雪
豊
南圃
風
左打
風
剣矢
風
南圃
風
鵜雪
南圃
伸平
鵜雪
如水
鵜雪
風
如水
南圃
風
豊
如水
剣矢
南圃
如水
鵜雪
剣矢
伸平
左打
風
鵜雪
剣矢
風
左打
伸平
風
剣矢
南圃
剣矢
鵜雪
如水
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・選句有権者数が３〜４名のときは３点以上
・選句有権者数が５〜８名のときは４点以上
・選句有権者数＝投句者が選句してもらえる人の数
６点 １１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり
５点 ２５ 朝酒も今朝が限りと七日粥
５点 ２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星
４点 ２２ 七草に三草も足りず熱き粥 |
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・高得点者＝得点が選句有権者数プラス１点以上の上位者1名
１０点 風
おめでとうございます - 風：12/01/01
詩脳なき頭カラコロ駄句捻り
・・色付く玉の出るを願いつ
予報では拝めぬ日の出をを拝む事が出来ました。本年も宜しくお願い致します。
選句の感想 - 敏弘：12/01/29
ひとつひとつの句から いろんな情景が浮かび みなさまの思いに 感服いたします。
今月は「寒星」を兼題にした句のほかに 年の初めを詠う句と
亡き人を偲ぶ句に 惹かれました。
この3つの中から 選ばせてもらいました。
１０ 順々に七十億人年明くる 如水
東方の国より出でし お日様が 西へ西へと駆けていき
2012年を幕開けていきます。スケールの大きな お句です。
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり 剣矢
手術を繰り返し その都度 元気になったよと云っていた友が
この大寒の最中に、力つきました。ご冥福をお祈りいたします。
２２ 七草に三草も足りず熱き粥 南圃
世間では クリスマスイブだ、ハロインだと騒ぎます。でも 日本の古い風習は
だんだん遠くなってしまいました。
正月七日には 粥を食べるぞと 多分 せり、すずな（かぶ）、すずしろ（大根）などで
おかゆを作られたのでしょう。心意気がいいですね。
３５ 仮設にも容赦はせぬと寒に入る 如水
吹雪の中に 整然と並ぶ仮設住宅。
被災された皆さんは じっと耐えておられるのでしょう。
復興のスピードアップを 強く願います。
３８ 風向きを確かめそろり焚き火する 鵜雪
最近では 焚き火をすると 煙やダイオキシン発生で 公害防止条例や めいわく防
止条例にひっかかります。
火事にならないようにと そろりと 火をつける光景はなつかしいですね。
焚き火の中に さつまいもを 入れたのでしょうか。
でも 町なかに お住まいなら 燃やすのは やめたほうがいいですよ。
選句の感想 - 如水：12/02/03
７ カラフルな放水もあり出初式 南圃
鮮やかな色彩が見えるようです。新聞の写真でよくみる風物詩ですね。
１１ 大寒やしぶとく耐えし友逝けり 剣矢
剣矢さんご自身が闘病中であり、胸が痛みます。作者が誰か分かる小生の身には
選句の難しさの典型です。
２５ 朝酒も今朝が限りと七日粥 風
朝酒が許されるのは正月と旅行のときぐらい。酒好きにとっては有難いことだが、
いつまでも甘えてはおれない。作者の「さあ、やるぞ！」との意気込みが感じられま
す。
２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星 鵜雪
正敏さんのことに違いはないでしょう。入会時に歓迎のコメントがなかったので心配し
ていたのですが、心にとめて頂いていて安心しました。それ故、句会での短い付き合
いが惜しまれてなりません。兼題の「寒の星」がぴったりで、哀しみが蘇ります。
３９ 初雪や庭を眺めて冬ごもり 豊
豊さんの昨年１２月のリタイヤを知る小生にとっては、パッと頂きました。
永いお勤めご苦労さまでした。これからは俳句を含め風流をお楽しみください。
なお、「１４ 寒の入り空のみ青く無彩色 左打」は寒々とした風景と冬晴れの青空と
のコントラストがよく描かれており、食指が動きました。
頂きました - 風：12/02/05
７ カラフルな放水もあり出初式 南圃
・・カラフルの一語で現代の出初め式。
１６ 在りし日の母にかざした寒椿 伸平
・・寒椿の赤に母上の暖かさと厳しさを思いました。
１７ 餅つきやあの老人の姿見ず 鵜雪
・・鴉雪さんの写真と心遣いに一票。
２４ 初御空乾ききつたる下駄の音 如水
・・関東はカラカラ続きの一月。下駄の音に淑気ありです。
２９ 訃報聞く空見上ぐれば寒の星 鵜雪
・・故藤井さんの磊落な笑顔と声を寒星に見ました。
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