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2011/12月
 
【清 記 一 覧
(兼題:時雨)
 














































 
 1 老兵の言葉消すまじ開戦日   
 2 ふうわりと季節を閉じるプラタナス
 3 何もせず気だけせわしき師走かな
 4 月ヶ瀬の湖面に映る紅葉かな

 5 木枯らしや早朝池に映る月
 6 災害をわが事と思う年の暮  
 7 京の町みちに迷ひて初時雨  
 8 からからと飛び逃げ惑う枯葉かな

 9 色づいた銀杏並木の御堂筋
10 黄一色箒ポプラが天を掃く  
11 対岸の陽光(ひかり)眩しき時雨かな
12 北風や棘をあらわに薔薇猛る   

13 秋の道落葉深き犬散歩 
14 薔薇を剪るはさみに時雨容赦なく
15 捨てがたき背広も捨てゝ年を越す
16 セーターを褒められちょっと妻自慢

17 年の瀬に立ち退きせまらる人のあり
18 ラジオ聞き冬道散歩シクラメン
19 錦繍の木の葉名残の冬支度 
20 富士山の白く聳える壮大さ

21 南天の実を啄ばみて鳥の行く  
22 紅葉散り久闊を叙す葬儀かな
23 白菜や安く重きを妻さがす    
24 山越えや丹波篠山みぞれ雪  

25 体験の避難路行けば初時雨  
26 間違ひの電話か咳で切れにけり
27 水仙は父母の好みと手向けけり 
28 手を伸ばし日をつかむかに柚子を摘む

29 枝開き枯葉の別れ今日明日 
30 厳寒の白鷺川で餌を待つ 
31 貼るカイロ節電効果まとめ買い 
32 銀閣の竹垣鳴らし時雨行く    

33 枯れ落ち葉風と箒のせめぎ合い
34 降る雪や露天風呂みな目を閉ぢて
35 悲しみより驚き多き訃報あり  
36 添書きに筆の進まぬ賀状書き

37 白鷺の飛びて川霧なお白し   
 

伸平
南圃


左打
鵜雪
如水
剣矢


伸平
南圃


左打
鵜雪
如水
剣矢

鵜雪
左打
伸平


南圃
如水

剣矢

鵜雪
如水
南圃


伸平

剣矢


伸平
剣矢
鵜雪
如水

南圃
 
 
【選 句 内 訳】






























































 
如水 選
 2 ふうわりと季節を閉じるプラタナス
 5 木枯らしや早朝池に映る月
 8 からからと飛び逃げ惑う枯葉かな
28 手を伸ばし日をつかむかに柚子を摘む
30 厳寒の白鷺川で餌を待つ

伸平 選
 7 京の町みちに迷ひて初時雨  
12 北風や棘をあらわに薔薇猛る   
25 体験の避難路行けば初時雨  
28 手を伸ばし日をつかむかに柚子を摘む
37 白鷺の飛びて川霧なお白し   

鵜雪 選
 1 老兵の言葉消すまじ開戦日   
 8 からからと飛び逃げ惑う枯葉かな
11 対岸の陽光(ひかり)眩しき時雨かな
12 北風や棘をあらわに薔薇猛る   
34 降る雪や露天風呂みな目を閉ぢて

風 選
 2 ふうわりと季節を閉じるプラタナス
 7 京の町みちに迷ひて初時雨  
10 黄一色箒ポプラが天を掃く  
24 山越えや丹波篠山みぞれ雪  
31 貼るカイロ節電効果まとめ買い 

剣矢 選
 3 何もせず気だけせわしき師走かな
23 白菜や安く重きを妻さがす    
30 厳寒の白鷺川で餌を待つ 
35 悲しみより驚き多き訃報あり  
36 添書きに筆の進まぬ賀状書き

敏弘 選
 6 災害をわが事と思う年の暮  
15 捨てがたき背広も捨てゝ年を越す
20 富士山の白く聳える壮大さ
23 白菜や安く重きを妻さがす    
33 枯れ落ち葉風と箒のせめぎ合い

南圃 選
16 セーターを褒められちょっと妻自慢
19 錦繍の木の葉名残の冬支度 
32 銀閣の竹垣鳴らし時雨行く    
34 降る雪や露天風呂みな目を閉ぢて
36 添書きに筆の進まぬ賀状書き

豊 選
 7 京の町みちに迷ひて初時雨  
11 対岸の陽光(ひかり)眩しき時雨かな
15 捨てがたき背広も捨てゝ年を越す
19 錦繍の木の葉名残の冬支度 
32 銀閣の竹垣鳴らし時雨行く    

左打 選
 3 何もせず気だけせわしき師走かな
16 セーターを褒められちょっと妻自慢
24 山越えや丹波篠山みぞれ雪  
27 水仙は父母の好みと手向けけり 
32 銀閣の竹垣鳴らし時雨行く    
 

伸平
左打
剣矢




如水

鵜雪

南圃



剣矢
南圃

剣矢


伸平
如水
伸平
剣矢
剣矢


南圃


鵜雪
如水


鵜雪
如水


伸平


剣矢
伸平

剣矢
如水


如水
南圃
如水
伸平



南圃
剣矢
剣矢
南圃

 
 
【高 得 点 句】
 
    ・選句有権者数が3〜4名のときは3点以上
    ・選句有権者数が5〜8名のときは4点以上
    ・選句有権者数=投句者が選句してもらえる人の数
 
該当なし
 
 
【高 得 点 者】
 
    ・高得点者=得点が選句有権者数プラス1点以上の上位者1名
 
10点  風
 
 
【談  話  室】
敏弘
 選句の感想
 私の傾向としては 風景や花鳥を読まれたものへの感想は どうも苦手であります。
従って 読ませていただいて パッと感じたままに選ばせてもらいましたので ご容赦ください。
皆さまの句の中から 次のようなイメージを得て 5句 選ばせてもらいました。
 
 6 災害をわが事と思う年の暮  鵜雪
   今年は、春の東日本大地震、秋の風水害等など 大勢の人が 亡くなられました。
   今も 原発事故の後始末に 怯えています。
   ひとつ、ひとつが 「もし あれがなければ」と 頭を過ぎっていきます。
 
15 捨てがたき背広も捨てゝ年を越す  如水
   洋服ダンスの中は、中古の背広がずらり。今年も 腕を通さずじまいでした。
   愛着を振り切って、これからだと ひとつ、踏ん切りをつけられたのでしょう。
 
20 富士山の白く聳える壮大さ  豊
   今年の十大ニュースの中に、「日本という国のあり方は、これでいいのか」と考え
   させられるできごとが いろいろありました。
   富士山のように 凛とした日本の国でありたいと 願うばかりです。
 
23 白菜や安く重きを妻さがす  風
   できばえのよい白菜がありました。浅漬けにしょうか、水炊きに入れようか。
   女房がいればなと ふと 思われたのでしょう。
 
33 枯れ落ち葉風と箒のせめぎ合い  伸平
   道に落ちている枯葉も、少しなら秋を感じます。
   でも こうも多いと 手に持つ箒に力が入ります。
   風が吹いて また 葉っぱが集まりました。
   掃いても掃いても 切がありません。晩秋ですね。
 
 なお、当初次の句も選ばせてもらったのですが、5句以内とのことで泣く泣く外させて
いただきました。
 
 1 老兵の言葉消すまじ開戦日  風
   真珠湾攻撃から 70年。山本五十六元帥を称える映画がヒットしています。
   でも、戦場の悲劇を ほんとうに知っているのは、一兵卒のあなたです。
   ぜひ 孫や子供さんに お話し願います。
   (私の父は フイリピンで終戦後のS20年9月に戦死しました。
   父は私を見ていません。私も 父を知りません。)
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如水
 敏弘さんに倣って、小生も選句の感想を。
 
 2 ふうわりと季節を閉じるプラタナス  伸平
   「季節を閉じる」は初めて聞く感じで、新鮮に思いました。
 
 5 木枯らしや早朝池に映る月  左打
   早朝の散歩でしょうか、風の寒さに増して冷たい水面に映る冴えざえとした月に
   一層の寒さを感じます。
 
 8 からからと飛び逃げ惑う枯葉かな  剣矢
   枯葉の動きが眼に見えるようです。
 
28 手を伸ばし日をつかむかに柚子を摘む  風
   冬至の柚子や南京は太陽を現していると聞いたばかりでしたので頂きました。
    「柚子をもぐ」なら丸々とした大きな柚子を感じますね。
 
30 厳寒の白鷺川で餌を待つ  豊
   白鷺に耐えることの大切さを教えられているようです。
 
 
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