電子化本「もう一度、お母さんと呼んで」 


・井上アヤ子著 「もう一度、お母さんと呼んで」 HP掲載の趣旨

 長岡技術科学大学 自動車部に在籍してした ”井上 洋行”君 は、自動車部活動のナイトラリー中に、不幸にもコース脇の河川に転倒したまま転落し、二十二才という短い青春に終止符を打ってしまいました。
 残された御家族、自動車部員のやりきれない気持ちが残る中、一周忌を迎える夏に、母親である アヤ子 様が、事故からの動揺、お気持ちをつづられら 「もう一度、お母さんと呼んで」を書き上げました。
 本の中では、一人息子を事故で失なった無念さ、行き場の無い悲しみが切々とつづられております。
 残された我々自動車部員としては、今後このような痛ましい事故をおこさぬよう、事故以来活動内容の見直し、安全に関する具体的活動、洋行君の供養ならびに事故の後世への確実な伝承を行ってきました。
 今回は、自動車部員への事故の後世への伝承だけにこの本を見るのではなく、同じモータースポーツを愛する皆様方にも、一度目を通していただきたく、電子化作業に取り組みました。著者である 井上アヤ子 様からも、電子化・HP掲載に関して、快く御了解をいただきました。
 モータースポーツを愛する我々自動車部が、モータースポーツの裏側に直面する「事故」というものの考え方と、事故により残された者の気持ちを代弁するという形で、モータースポーツを愛する皆様方に、今一度事故というものに対する真剣な心構えを持っていただくべく、一つの参考書となればと幸いであると考えております。

<西田追記>

 亡くなった井上君はかつての5.1規正の犠牲者でもあります。ロールバーなど安全装備のついた車を購入したのに、わざわざそれをJAF規定に合致させる為に取り外していました。モータスポーツは楽しさの反面、危険と常に隣り合わせであるということを知っていただきたいと思います。現在では安全装備も改造車検の必要も無く簡単に取り付けることができるようになっています。モータースポーツを始める際には、速く走るためのアイテムからでなく、安全に走れるアイテムをまず用意し、安全にかつ早く走る技術を磨いて下さい。練習にしても、いきなり林道を走るのではなく、河川敷やダートラ場、ジムカーナ場などの安全な場所を借りて車の限界、挙動、パニック回避などをマスターしてからにしましょう。危険性を知っている先輩は後輩達に安全装備と意識の大切さを教えてあげてください。事故は起こってしまったあとで後悔します。本書をお読みいただき残された者の気持ちを少しでも理解頂ければ行動が変わると思います。蛇足ながら皆さんの安全を願って。


・著作権・リンクについて

 原書である「もう一度、お母さんと呼んで」の著作権は、執筆者である 井上アヤ子様にあります。
 本原稿データを、著作権者の同意・許可なしに、複製・頒布することを禁止いたします。
また本原稿データのリンクを希望する場合には、必ずご連絡ください。

 
                     
 (「もう一度、お母さんと呼んで」電子化作業グループ
    長岡技術科学大学 自動車部 OB(鹿野・西田・水野)、在校生一同)


ダウンロード

電子文書本:「もう一度、お母さんと呼んで」 PDFファイル836kB ('99.Sep. 10)


追記:著者・井上アヤ子様からのお手紙(電子化にあたって)   PDFファイル318kB ('99.Sep. 29)

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