パーキンソン病について●症状・運動障害 四肢筋、顔面筋の筋強剛、振戦があり運動がぎこちなくなり、転びやすくなる。自発的に動こうとしない(無動、寡動)、方向転換困難、急に止まれない、前傾姿勢 ・顔の表情が無くなってくる(仮面様顔貌) ・書いているうちに字が段々と小さくなる(小字症) ★ 筋強剛: 筋肉運動に際して筋肉の抗筋、拮抗筋が同時に収縮するために歯車様の抵抗がある状態 ★ 振戦(ふるえ): 手足のふるえは色々の病気で出現するので、ふるえだけでは必ずしもパーキンソン病と断定できません。 ・低血圧、起立性低血圧、頻脈、便秘、冷え症、不眠 ・言語障害、嚥下障害、うつ状態 ●内服の問題点 ・薬の増量、減量は徐々に行うこと。 ・抗パーキンソン剤は基本的には食後30分位に服用すること。 食後すぐ服用すると薬の効果が弱くなります。 また、空腹で服用すると、早く効くが薬効持続時間が短くなり、副作用も出やすくなります。 1時間位で効いてきて3−4時間効果が持続する。 ・急に内服を中止すると悪性症候群を発症しやすいので、決して急に内服を中止しないこと。 ●抗パーキンソン剤の副作用 ・食思不振、嘔気、嘔吐、幻覚、幻聴、幻視、錯乱、 ・四肢・顔面・口唇・舌の異常運動 ・Wearing off 現象(ウエアリング オフ):薬の持続期間が短くなり、薬がきれると症状が悪くなる。 ・On and off 現象(オン アンド オフ):突然動けなり、その後また突然元に戻る(数分〜2時間) ・悪性症候群 急に薬を中止すると出現しやすい。 高熱、意識障害、筋硬直、不随意運動、ショック、発熱、CPK値上昇 ・悪性症候群の治療 ダントリユム注射薬(20mg)を静注。 初回40mg静注、その後症状おさまるまで20mgを追加使用する。 1日200mg(10A)まで、7日間まで。 ●パーキンソン病の重症度(Yahrの分類) ヤール1度:一側性パーキンソニズム ヤール2度:両側性パーキンソニズム、姿勢反射障害なし ヤール3度:軽度〜中等度パーキンソニズム、姿勢反射障害あり、日常生活に介助不要 ヤール4度:高度障害を示すが、歩行は介助なしにどうにか可能 ヤール5度:介助なしには、ベッド又は車椅子生活 ●生活機能障害度 1度:日常生活、通院にほとんど介助を要しない 2度:日常生活、通院に部分的介助を要する 3度:日常生活に全面的な介助を要し、独立では歩行起立不能 ●難病の申請方法 1)厚生労働省の難病認定はヤール3度以上、生活機能障害度2度以上でないと受給対象になりません。 2)認定されれば治療費の自己負担額が軽減されます。 3)希望者は役所の保険部でパーキンソン病の難病申請用紙をもらって医師に記載してもらい、再度その用紙を役所に提出して下さい。申請が認定されれば1−2ヶ月で医療受給者証が交付されます。 4)重症の方は重症患者認定申請(重症患者認定の申請書、診断書が別途必要)も同時に行います。 |
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