<その50> ローイカトーン

ローイカトーンは水の精霊に感謝して灯篭(カトーン)を川に流す(ローイ)行事。

陰暦12番目の月の満月の夜に行われる。

ロイエット市内では、ブン・パランチャイという人工池に人々は灯篭を流しに集まるが、川ではないので「流れない」=「浮かんでいる」。(2年前、もうすこし田舎の池で行われたときも同様だったが、湖といってよい大きさの池だったので、少しは波もあり風情があった。)バナナの葉で作った器に花をうずめるようにして飾り、線香を3本と蝋燭を立てた灯篭に火をともして、水の精霊に祈ってから流す。バナナの葉の代わりにパンを蓮の花びら形の台に焼いて線香を立てたものもある。そういう灯篭の浮かぶあたりは水面が騒がしかったが、きっとご馳走求めて集まった魚たちだろう。

ところで、この日は別に祝日ではないので、役所も郵便局も銀行も学校も普段どおりやっている。ま、学校などは昼ごろには帰宅途中の生徒達が見られたので、授業は早めに切り上げられるところも多いかもしれない。カトーンや花飾りを作ったり、行事の準備に繰り出される生徒もいるだろうし・・。

スコータイのようにローイカトーンで有名な観光地での行事を見たことがない私だが、それでも前回(2年前)の超ローカルなローイカトーンに比べたら今回のは、地方の一小都市でのそれなりに賑やかな行事であった。

年越しの夜中よりずっと賑やかな街、年越しの花火よりずっと大きく盛大な花火、初めて見たロイエットしないの大渋滞・・これでどうして、国民の祝日にならないのであろうか・・・不思議だ。

ロイエットの学校で中国語教師をしているチーフンが自作のカトーンを流す。


<準備編>

ブン・パランチャイ池には、何日か前に池の中に杭がずらりと打たれ、そのうちタイ文字の番号札がその杭に付けられた。

前日にはこんな器具が・・・

ローイカトーン桟橋?
そう、大きなカトーンを池に浮かべるためにここから流すための器具。

まだ浮かべる前の龍の船

公園には大舞台ができて、国立舞踊学校の生徒達がリハーサルに来ていた。
(残念ながら当日本番は見逃してしまった。)


<当日編>

さまざまな大型カトーンが、それぞれに割り当てられた杭の前に浮かぶ。
(出品者は、学校や商店や企業)

               

11/26/'04

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