<その27> 雨乞いロケット

生徒の一人が、実家の村でやるブンパンファイという祭りに招待してくれた。イサーンのこのあたりで盛んな祭りで、雨乞いのロケット花火を打ち上げて豊作を願う祭りだそうだ。今年はすでに洪水になった地域もあるくらいたっぷりと雨が降ってるし、現に生徒の村も、田んぼにはたっぷりと水があるから、いまさらねぇ・・と思うが、祭りは祭り、楽しそうだ。

けれど、実はこのロケット花火、結構危ない。それはそうだ、しろうとが竹筒で作ったロケット花火。2−3週間前も、どこかの村で死者が出た。屋台でクイティオをすすっていた男性が破片の直撃をくらったそうだ。 先生を危ないことに招くわけには行かない、というわけで、ロケット花火の打ち上げを見に行くのではなく、その前日のパレードに呼んでくれたのだった。

 ←生徒のピムとピアン(暑いから日傘)

郡の中心の村から寺へ続く土の一本道にずらーーーっとパレード。各村からの出し物として、水を吐く龍を頂く船、白馬に乗った王子時代のお釈迦様と后、農業に関係する山車数台、農業に欠かせない水牛の張りぼて、伝統麺の製作実演、イサーンの音楽と踊りの行列、荷台で地獄絵を繰り広げるピックアップ、現代の交通事故再現(トラックの荷台でやっている)まである。イサーンの楽器を奏でて踊りながら進む行列のリズムに、ついこちらも身が軽くなりながら、久しぶりの猛暑の中、寺までずっと歩いたのだった。

ーー
空を向いているのが龍の口、動いて水を吐く。
 
  この太鼓のリズムが大好きだ。
 
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地獄絵の車。やってる方が楽しんでる。   村の空き地に出た移動遊園地。回転ブランコ。

そして、ピアンさんのおうちで・・

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私が持参した海苔巻にたっぷりわさびをつけて
唐辛子と違う辛さに「うっ」と言いながらも
いくつも食べて辛さを楽しんでいるお父さん。
  弟さんが肉料理の下ごしらえ、
ピアンさんはソムタムを作ってる。
昔ながらのタイ・・料理は基本的に床で行う。
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耳の長いやさしそうな牛の家族。
5頭飼っているそうだ。
  近所の田んぼ。この美しさ!
すでに田植えが済んで青々している。

6/19/'04

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