<こめどころ>

ロイエットでは1月半ばに、貧困撲滅運動企画「実況中継 タクシン首相 ロイエット県アートサーマート郡に宿泊滞在して視察」なるイベントがあり、閣僚、官僚、護衛、取材陣など計数百人が詰めかけた。 当座の貧困対策としては札束をばら撒くような治療を施した形で終わった。その反響、是非、成果などについてはタイ国民の判断に委ねるものだが、後にフリーペーパーを読んでいて、そこに書かれた貧富の差を表す次の数値には驚いてしまった。

「ロイエット県民の平均年収は1万7000バーツ。首相一族の資産、約700億バーツを稼ごうとすると、400万年以上かかる計算になる」そうだ。

ロイエットは「こめどころ」で、高級米と言われるホーム・マリ(ジャスミン米)が多く生産される。天候に左右される産業とはいえ、旱魃で壊滅状態という話は最近は無いと思う。それなのに年収が少ないのは、生産米価がいかに安いかということだろう。田植えも稲刈りも大勢が並んで手で行っている風景は、被写体としてとても絵になるが、その一粒一粒をいただいているのだ、感謝をこめて撮らせていただこう。

ロイエットのジャスミン米
ピンからキリまでありますが、下記は
5kg入りで100バーツ

  

OTOP(一村一品運動)のひとつです


2/3/'06

戻る  <その103